あ行

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ伯爵ドリュー・ゲムファド・ラムリューヌ  

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・アブリアル伯爵・ラマージュの娘、ドゥビュースの妹で、ラフィールやドゥヒールの叔母。遺伝子提供者はラマージュの想人の一人(男性。ドゥビュースの遺伝子提供者とは異なる)。クリューヴ王宮で生まれ育った。黒猫を飼っている。
【容姿】
 縹色の髪。一際大きなアブリアルの耳。
【嗜好】
 子供の頃は外出そのものを嫌っていた。
【経歴】
 ・帝国暦952年 ゲムファーズ子爵領入植に伴い、伯爵に陞叙

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ子爵ベール・ゲムファド・ラムリューヌ  

→アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ伯爵・ラムリューヌ

アルースリュア  

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ子爵・ラムリューヌが雇った代官。女性。

主任生態系調整官アルム・サボスィア  

最上級の生態系調整官。

イソーズ  

ゲムファーズ子爵家の家臣で、子爵館二等港務官ビドートゥード・マータ・ベーレクト(惑星改造時)。男性。かつて土木工学を囓ったことがある。スィルメーで発生した浄化菌の誘導失敗に際し、善後策の計画立案をアルースリュアに命じられた。

エムガーズ  

ゲムファーズ子爵家の航路長(惑星改造時)。

か行

クファパール  

ゲムファーズ子爵領の所領駐在生態系調整官。

ゲムファーズ子爵帝都城館ガリーシュ・アロク・ベル・ゲムファド  

ゲムファーズ子爵家の帝都城館。

ギューシュ・アルビゼラ  

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ子爵・ラムリューヌが、飼育官部の人員、機材、動物たちを輸送するために傭船した貨客船。

近侍官ケイブリア  

領主等に帯同し、秘書、護衛、侍女などの役割を担当する役職。

さ行

生態系調整官サボスィア  

惑星改造において生態系の構築等を担当する技術者。惑星改造技師、惑星改造技師補等がなる。

浄化菌  

惑星改造の際、海水を浄化するため、有害物質を分解し、有害金属を取り込むために用いられる細菌。

飼育官ジョスミア  

家畜の育成等を担当する技術者。

飼育官部ジョスメガ  

家畜の育成等を担当する部署。

スィルメー  

ゲムファーズ子爵領にある可住化惑星。その軌道上には子爵館が設置されている。952年に入植され、有人惑星となった。

スカレーニュ  

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ伯爵・ラムリューヌの近侍官。女性。

所領スコール  

有人惑星がない領地。そのほとんどが男爵領で、子爵領は少ない。

スナカシュ  

アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・ゲムファーズ子爵・ラムリューヌが、惑星改造のために雇った飼育官。

土木官スルスフォーガ  

  • 軌道塔建設などを担当する技術者。
  • スィルメーの惑星改造を担当した1.。男性。

た行

開拓代官トセール・グネカ  

惑星を可住化する際に、代官とは別に任命される役職。かつては技術者の一団を率いる熟練の惑星改造技師を任命し常駐させるのが普通だったが、200年頃に惑星改造技術が確立してからは、費用対効果の問題で、専門の開拓代官が設置されることは珍しくなっている。

ゲムファーズ伯国ドリュヒューニュ・ゲムファド  

クリューヴ王国の辺境に位置する星系。元は無人星系(子爵領)だったが、唯一の可住化惑星を可住化し、最初の入植者を迎えたことで、952年に伯国になった。

な行

地上世界ナヘーヌ  nahainec

帝国が支配する有人惑星。
領民政府はアーヴが犯罪に巻きこまれた場合の帝国の報復を恐れているし、領主も交易権を独占するために交易者が地上に降りることを望まないため、一般にアーヴが降りてくることには消極的。

は行

皇族ファサンゼール  fasanzœrh

建国帝アブリアル・ドゥネーとその兄弟や子女の子孫であり、アブリアルの氏姓と帝位継承権を有する一族。八つの王家に分けられる。
その子女は、出生と同時に領地を与えられ、爵位を叙せられるのが慣わし。
貴族同様軍役に就き、飛翔科翔士になる義務を負う。列翼翔士に叙任後、一年で後衛翔士、一年半で前衛翔士になり、自動的にドゥネー星界軍大学に進学、半年の研修の後卒業して十翔長になる。(通常軍大学進学には4年半の軍役が必要だが、特例として認められている)
退役までにひとかどの位階を得て、有事の際には軍の一翼を担うことが全員に求められている。そのため、出世は権利ではなく義務。領地にかまけるのもその義務から解放されてからというのが伝統。
軍衣を来ている時は身分を忘れよと教育される。不当な圧力にならないよう、上官に不条理な批判を加えるのは厳に慎むよう教えられている。
一般的なアーヴと異なり、20歳になっても翔士に叙任されるまでは大人と認められない(帝国史上最高齢の未成年者は72歳)。未成年者は翔士修技生、若年者(概ね5歳~修技館入学まで)、幼い子どもに分類されており、若年者は重要な儀式の度に参列することを要求される。
軍では、その指揮する艦に配属されるのは将来を嘱望され、いずれは皇帝の親しき臣として働くことを期待されている証拠と言われている。
質素な生活に耐えるよう躾けられている。同年代の者は従兄弟と呼びあう習慣がある。

惑星改造技師ファズィア・ディウィム  

惑星改造を行う技術者の資格。

航路長ファス・ビル  

門や宇宙港を管理し、領地内を航行する全ての船の安全に責任を持つ役職。重職。

子爵館ベーレクス  

子爵領の軌道城館。反物質工場や門の管理、燃料補給に立ち寄る船の完成などを行う。

ゲムファーズ子爵館ベーレクス・ゲムファド  

ゲムファーズ子爵家の軌道城館。スィルメー上空約25セダージュ(=25000km)に浮かんでいる。

惑星改造技師補ベネー・ファゼール・ディウィム  

惑星改造を行う技術者の資格。何年か実務経験を積めば惑星改造技師になれる。

ま行

や行

ら行

ラルス  

八王家の当主。地位は形式的なもので、領主との支配関係はない。
主な仕事は門の管理と、皇帝の名代となることと、種々の儀式をこなすこと。古くは門を管理して通行料を徴収していたが、現在ではその役目は形骸化している。王宮に住み、そこを離れるのは公務に限られる。

領地リビューヌ  

帝国が支配する、皇族や貴族が封じられた場所。通常、一星系を指す。有人惑星を有するものを邦国、有さないものを所領と呼ぶ。所領の方が邦国よりも圧倒的に多い。
男爵領が最も多く、以下伯国・侯国、子爵領(ただし時代によっては公国より少ないこともある)、公国、大公国の順。
よくよくの緊急性が認められない限り、領主の承認を得ずして領地に属する天体、特に有人惑星を攻撃することは許されない。

わ行

惑星改造  

地球以外の惑星を人間が居住可能な星にする技術。通常、資金を集めたあと(回収は確実なので戦時中でもない限り投資者には事欠かない)、惑星改造技師組合等により改造作業が行われる。
具体的には氷惑星を利用した水の循環、微生物による酸素生成、薄い大気の濃度を高め、あるいは高圧の大気の余分な部分を固定して薄める作業などをまず行う。それから単細胞微生物、多細胞生物を順番に撒き、その後高等植物による土壌生成、生態系の構築などを行う。帝国創設の頃は1世紀以上かかるのが普通だったが、現在では30年以上を要することは滅多にない(通常50年程度という記述もある)。

英数

備考

  • この断章の時間軸は、ラムリューヌが惑星改造を始めてから17年後。そしてドゥサーニュが皇太子になる→ドゥビュースが王になる→惑星改造に着手、の順番である事は確定。
    ドゥサーニュが皇太子になった=ラマージュが皇帝になったのはラフィールが生まれた後と思われる(ラフィールはラマージュの即位式に出席しているから)し、惑星改造が成功してラムリューヌが伯爵になったのが952年だから、

    帝国暦936年 ラフィール誕生
    帝国暦???年 ラマージュが皇帝に即位
    帝国暦???年 ドゥビュースが王に即位
    帝国暦???年 ラムリューヌが惑星改造開始
    ↑17年以上前
    帝国暦952年 ラムリューヌが伯爵に昇爵

    となり計算が合わない。ラマージュの皇帝即位と即位式の間に時間があるとしても、ドゥビュースが王になったのはラフィールが生まれた後なのは間違いなさそう(ラフィールが生まれた日に、プラキアが「あなたの方は王様になるんですって?」と聞いているから。断章「誕生」)
  • 以下、宮中序列が上がることを「昇爵」から「陞叙」に変更する。
  • 惑星改造には「通常50年程度かかる」のか「30年以上かかることは滅多にない」(p.136)のか不明。