ま行
マアト・カー・ラー
ヘルー・ネブー星系からイルト・スィア星系へ向けて植民暦316年に送り出されたユアノン推進の植民地開設船。
予定では1世紀以内に光帆推進用レーザーが目的惑星の衛星軌道上に設置され、3世紀ほどの内に移住を本格化させる予定だったが、ユアノンを事故で失い、航路から外れる。救難信号を聞きつけた都市船アブリアルにより救助され、目的地イルト・スィア星系のアペドへ送り届けられた。
乗組員は敬虔で優秀な者が選抜されている。
【乗員】
117名(ユアノン脱落時)。
【艦載艇】
作業艇(科学燃料推進)4隻
【経歴】
・時期不明(植民歴316年) ター・ネフェルティからアペドへ向けて出発
・時期不明 ター・ネフェルティから1.1光年離れた深宇宙で事故が発生、ユアノンが脱落。この事故で3名死亡、47名負傷
・時期不明(約5年後) 加速物体が接近しているのを発見
・時期不明(約1年後) 加速物体(都市船アブリアル)と交信に成功
マーロ
惑星モメンタにある大陸。スーメイ人が当初引き渡しを求めていたが、交渉中に引き渡し対象から除外された。
マイン・タクリス
西ブーキク・ミンチウ団の選手(951年当時)。アーヴの世界に憧れているからか、ジントに対して敵対的。クー・ドゥリンとは幼い頃からの付き合い。
マヴィーノ
ガーフェウにすむ音楽家。エリザベートの夫。恐らく邦国外で名前を知られている唯一のフェゼール伯国の領民で、彼の作る音楽はいくつかの地上世界で大変人気がある。一時期、3年間ほど失踪していた。
樹氷の間を吹き渡る風が奏でる音に着想を得て作曲している。
マクシロン茶
惑星ベクローニュで飲まれるお茶。かなり癖のある香りがある。蜂蜜と葡萄火酒を注いで飲む。
マタイ星系地上軍第12師団
人民主権星系連合体正規軍に属する師団で、正式名称は人民主権星系連合体正規軍兼マタイ星系正規軍所属部隊。マルティーニュを制圧したが、帝国が再征服してからは領民政府と手を組み、抵抗をつづけていた。
マタイ第12師団
艦長/船長
小型艦船の最上級指揮官。
マリ・アンクレール
とある地上世界で生まれた、才気煥発たる狂人。13歳の時に精神病院に収容されて、生涯をそこで過ごした(精神病は治療可能だったが、その才能を惜しんだ医師が放置したとされる)。入院中、紙に筆で書くという手法で一篇の長い物語を綴り、107歳で未完のまま死去。その作品は寝食を忘れて読んでも10年はかかると言われ、それゆえに商業的価値はない。執筆の傍ら、小説を主題とした絵画、音楽、彫刻も、膨大な量制作している。
何代前かのリゼルガデージュ男爵がその作品群を気に入って全て購入し、代々受け継いでいる。
マリンバ・スーニー
952年当時に帝国に派遣されていた拡大アルコント共和国大使。女性。
マルカ Malka
反帝国クラスビュール戦線グゾーニュ細胞の細胞指導者。女性。推定30代初め(952年当時)。夫と子供がいるが、身分については隠している。
ラフィールたちに協力した結果、士族に叙され、軽輸送船クラスビュールを借りて働いている。
【容姿】
黒い髪や眉。目鼻立ちのすっきりした顔立ち。褐色に日焼けした肌。
マルティーニュ
恒星ハイドを巡る酸素大気惑星。有人。ハイド門が軌道上にある。入植においても惑星起源の生態系を保存する努力がなされたため、地球とは異質な生態系が根付いているという、宇宙全体で見てもきわめて希少な惑星。生態系の影響で海が赤茶けている。
クランドン市が唯一の居住区域で、生態系の都合上他の場所での生活は困難。ほとんどが自然のままのエキゾチック・ジャングルになっている。
マーティン語ではマーティンと呼ばれており、この名は入植時のレイフ・エリクスンの船長の名から取られている。
【人口】
1000万程度。
【組織】
政府主席を頂点とする行政府と議会。民主主義体制をとっている。
【防衛】
対宇宙兵力は対宇宙防衛システムのみで軌道兵力はない。
対内的には武装警察が存在する。
【言語】
古代英語起源のマーティン語。文字はアルファベット。人名は名・姓の順。
【文化】
複合機能建築はかなり高度に発達している。遺体は土葬か火葬。民間人の武装禁止。生態系を乱す可能性のある生物の輸入禁止。
【食生活】
単調。培養白身魚の揚げ物、馬鈴薯の揚げ物、クィンズ・ベル、メロン・オー・シューなど。甘辛い味付けが特徴。
【単位系】
表面気圧1.117。
大気組成は窒素0.728、酸素0.241。
時間単位は約26時間=一自転時間からなる1日。
御影石
火成岩の一種。地球ではありふれた石材だが、宇宙全体では自然にこれを産出する惑星はきわめて珍しい。人工的に合成することも可能。
ミケ・アンガスン
ロブナスII東部矯正区代表(955年当時)。男性。子供が5人いる。神と地獄の存在を信じている。女性囚人の国外退去を妨害するため反乱を起こすが、手下に見捨てられ行方不明になった。
【容姿】
険しい目つき。太い首。たくましい胸。逞しい脚。
【性格】
粗暴だが、卑怯な行為を嫌う。ある種の宗教の原理主義者的な価値観を持つ。
【嗜好】
腰抜けと生意気なやつが嫌い。
三つ子岩
ダクルーで一番高級な料理店。味付けは多少甘め。人間の店員がいる。
編纂士
都市船時代、記録部の中で中心的な役割を担っていた役職。
ミルケーズ
フェグダクペ・グレーダが育った有人惑星。
ミルン・ディステル
西ブーキク・ミンチウ団の遊撃投手(952年当時)。951年当時は最年少団員。現在では酒豪。
ミン・クルサップ
反帝国クラスビュール戦線グゾーニュ細胞構成員(952年当時)の男性。元は独立党員の上級幹部だったが、3年前に離党。
グゾーニュから1000ウェスダージュ(=100km)ほど離れた山中に武器を隠すための別荘を持っている。
ラフィールたちに協力した結果、士族に叙され、軽輸送船クラスビュールを借りて働いている。
【容姿】
剃った頭(もとは青い髪だったが占領時に剃られた)。左右を赤と黄色に塗り分けた口髭。減量中の鶴のような痩身。
【性格】
軍事マニア。武器、弾薬の自作も行う。
民主主義学校
人類統合体における強制収容所。
民主主義諸国
ノヴァシチリア条約機構諸国の自称。
ミンチウ
デルクトゥーで最も人気のある伝統的球技。10人ずつの集団で対戦する。動いている時間より待っている時間の方が長いため忍耐力が必要。プロ組織や同好会も多数ある。
ミンツィン社
出版社。『ハニアことわざ事典』などを発行している。
ムークルソージュ
民間調査船。船長はボーニャス・ウェフ=ホドギュラル・アルペーシュ。乗員は2名。945年にハイド星系を発見した。
中心円
天川門群中心円の略称。
無針注射
薬物の投与に用いられる道具。
メイディーン記念保安団
民間傭兵団。強襲輸送艦ダークセス艦内で、ロブナスIIの元武装刑務官により結成。その名は最後の行政長官ゲオル・メイディーンを偲んでつけられた。初代団長はトマソフ。創設時の構成員は2000名余。資本金はラフィールが保証人となって発行した証券を用いた借金により捻出されている。
号笛
号令をかける際に用いられる笛。
平面宇宙航行船
恒星間航行を可能とする平面宇宙航行機能を有する船。
帝国のものは全て皇帝に属し、大貴族と言えども私有は許されない。そのため会社や貴族は必要なときに帝国商船団から乗員ごと借り入れる。期限は借り手が指定できるが、人事権は商船団にある。貸し出しには士族以上の身分が必要。航行には修技館で習得できる平面宇宙航行資格が必要。
帝国は地上の民が交流することを望まないので、移民以外の地上人が乗ることは禁じられている。
基本的にただひとたびの大気圏突入を前提に造られており、しかもその突入とは、そうしなければ乗員が死ぬ場合に限られる。当然航行能力も失う。
平面宇宙航行機能
平面宇宙を航行するための機能。
眼鏡
視力矯正のための道具。視力の低下は容易に治療できるので博物館以外で見ることはめったにない。
メルクロ
惑星モメンタにある最小の大陸。最大の島だとする説もある。
メルハバ
目的地
軌道都市が原アーヴたちを派遣した目的地。黄色矮星を中心とした星系で、船内時間で52年後に到着する予定だった。かつて複数の国家が共同して無人探査船を送り、居住か可能な惑星が存在する可能性が高いという結果が出たが、複雑な政治事情によるその後の開発は頓挫。それに目をつけた軌道都市が植民地開設のため原アーヴを派遣した。
隠し
長衣などについている物入れ。
門
→門