た行
ダー
ゴキュート星系の無人惑星。945年にアテーフ・ウェフ=ラソル・テーレにより命名された。
ダージュ
アーヴが用いる長さの基本単位。1ダージュ=1cm。
ダーショ Dachoc
根源29氏族の一つ。語源は「心」。
【都市船時代】
ユアノンを管理し、エネルギー全般をつかさどっていた氏族。ユアノンの捕獲に中心的な役割を果たした。
【特徴】
細心でよく気がつく、といわれる。また芸術家としての素養に恵まれたものも多く、アーヴ芸術史には彼らの名が散見される。
また、芸術新興にも力を入れているため、芸術愛好家として名高い。
【宗家】
セパレール大公爵家。
【家紋】
二枚貝。
【家徴】
ダーショの眉
通常宇宙
3次元の宇宙空間。
ター・ネフェルティ
ヘルー・ネブー星系の第三惑星。宗教的理由で太陽系を離れた人により植民されている。
【文化】
宗教的理由で避妊を忌み嫌う人から成り立つ社会。
【食生活】
コーヒー、アプリコット・ジュースがよく飲まれる。
【単位系】
1年=0.98標準年
【歴史】
・植民暦108年 アーヴの都市船と交渉
・植民暦316年 植民地開設船マアト・カー・ラー出発
対宇宙防衛システム
惑星マルティーニュが有する対惑星外勢力兵器群。10基弱の対宇宙・地上発射レーザー(フォ・ダ・アントービタなど)と20基ほどの対宇宙ミサイルから成り、施設省の一部局がその保守点検に当たっている。発射管制は地下のコントロールルームからパートタイムの将軍によって集中的に行われる。
大気瓶
与圧兜などに内蔵されている、呼吸可能な気体をおさめた瓶。
大公爵
→大公爵
大提督
→大提督
大放浪時代
空間放浪時代のこと。
長衣
つなぎの上に着る皇族・貴族の正装。士族でも重要な式典などでは着用することがある。
袖がなく、肩の部分が逆三角形に張り出し、腰の飾帯でとめられて足元へと広がる。純白で袖や襟などに朱色の太い縁取りがなされて、胸に模造宝石があしらってあるもの(貴族の正装)や、鮮やかな黄色で宝石が鏤めてあるもの、深紅の絹地に翼を広げる銀の鳥があしらわれ、飾帯で留めるものなど様々。
工作艦
小破艦などを補修するための軍艦。
ダクフォー
リネー伯国の有人惑星。伝統ある地上世界で、平面宇宙航法を知った(恐らくスーメイ人から購入した)のは帝国より古い。海はなく、可住化の名残で緑色の湖があるだけ。アーヴが付けた名前で、現地の人はミッドグラットと呼んでいる。
【文化】
住民は料理が得意で、千や二千の料理は空で作れる。
一番失礼なことは、他人に食事を用意させておいてそれをすっぽかすこと。
人々は自分たちの気質を義理堅いと評価している。
政治寓話の中に、人類統合体と帝国を困っている旅人を助けようとした人物にたとえたものがある。
握手の習慣あり。
【食生活】
余所者がぎょっとするくらい極めて特異な食文化。ルティモンドなど。
特産品にエデロイ茶がある。
惑星特有の野菜が無数にある。人類社会で栽培されている物の品種の半数はある、とミッドグラット人はたいした根拠もなく信じている。
自走鞄
人の歩行に合わせて荷物を運ぶ鞄。
ダクルー
アプティックIIIの軌道上に設置された軌道酒保街。細長い管の形をしている。管の中心が通りになっていて、その左右に店が建ち並び、上下は従業員用の通路や商品の運搬路、上下水道に倉庫などが詰まっている。重力制御機関搭載。
語源は「中州」。
帝国の半身
帝国領のうち、ラクファカール陥落後、皇帝の統治下に残った領域。ウェスコー王国、バルケー王国を合わせた上部領域、ラスィース王国、スュルグゼーデ王国、狩人領域を合わせた下部領域、両領域を繋ぐ双棘回廊から成る。第二方面では、第一方面と呼ばれている。
ダスワニ
反帝国クラスビュール戦線グゾーニュ細胞構成員の男性。
ラフィールたちに協力した結果、士族に叙され、軽輸送船クラスビュールを借りて働いている。
【容姿】
黒い肌。がっしりした体格の大男。
【性格】
無口で、二言以上はめったにしゃべらない。
【特技】
応急手当、鍵盤入力。
ダセーフ
アーヴ男性。ほとんどの軍歴を教官として過ごし、軍政本部から練習第三艦隊へ赴任してきた。練習艦隊副司令長官の中では最年長で、ラフィールよりも年上。ピアンゼークは昔の教え子。
【外見】
成熟期にさしかかったばかりの少年のような風貌。
【性格】
敵国の国内事情を知ることが趣味で、それを人に話すことが大好き。
【経歴】
・時期不明 練習第三艦隊教務教官に着任
・時期不明 練習第三艦隊副司令長官に着任
・帝国暦969年 霹靂艦隊副司令長官に着任
・同年 霹靂第二艦隊司令長官に着任
多弾頭型機雷
本体から弾頭が分裂したあと、しばらく機能を休眠させ、一定時間が経過すると甦って手近な敵にぶつかっていく兵器。
煙草
嗜好品。無害で匂いもなく、精神鎮静作用がある。人類統合体では200年も前に禁止されている。
ダベーム Dabaimec
根源29氏族の一つ。語源は「壁
【都市船時代】
有機物のリサイクルを担当していた氏族。生ゴミ、排泄物、死体などを扱うためなんとなく薄気味悪いと思われていた。帝国創建後は有機化学工業と生命工学の知識を用いて惑星改造事業に乗り出した。彼らの確立した技術によって、帝国暦200年以降、惑星の地上世界化は失敗しなくなった。
【特徴】
プライドが高い。
【宗家】
ベルザ大公爵家。
【家紋】
剣。
【家徴】
ダベームの菱
危機回避装置
交通艇などに搭載されている装置。
タリスマン図
怪奇な美を持つと同時に、アディーブ星系でしか用いられない記述様式。優れて合理的な構造を有し、数式と同じくらい論理的に物事を記述できる。
ダルカール
セスカル子爵領にある無人惑星。959年頃、可住化が完了した。
ダルマプIV
惑星セーバに対する現地住民の呼び名。
陥ちざるもの
3度敵に攻めこまれたものの陥落しなかったことから付けられたラクファカールの別名。
4度目の侵攻(第2次ラクファカール防衛戦)でついに陥落し、この名は永遠に失われた。
探査船
軌道都市が外宇宙探査のため、黎明の乗り手たちを乗せて派遣した核融合推進探査船。52年の歳月をかけて、可住化可能性が高い惑星があるといわれる、黄色矮星を中心とするとある星系にたどり着くことを目的に送り出された。船体構造は華奢で、2標準重力下では自立することも不可能。植民地を開設することを目的としていたが、その航行中に乗り手たちの意志によって航路からはずれた。
後にユアノン推進に改造され、都市船アブリアルと呼ばれるようになった。
男爵
→男爵
端末腕環
→端末腕環
地上軍
星界軍では十分に対応できない地上戦のために組織された軍隊。その性質上地上世界出身者が多数を占めたが、そのためアーヴに対する不満が高まり、ジムリュアの乱の原因になった。乱の後解体され、空挺科となった。
地上訓練
地上世界に脱出した場合に備え、クラベール・ソスで10日間行われる訓練生のための訓練。気密とか与圧とかいう状態から離れ、重力が空気を保ってくることを実感するためのもの。テントを張って宿泊し、あたりを歩き回るくらいのことしかせず、訓練生からは息抜きのための旅行とみなされている。
地上世界
→地上世界
中央評議会
人類統合体の議会。(現存するかどうか不明)
中核部隊
→中央部隊
昼食における行儀作法
主計修技館生活規則集の一節。全112条。
長射程時空機動爆雷
人民主権星系連合体で主に用いられる無人兵器。小型艦艇の航続力に匹敵する射程を持つが、無人のため融通性がなく、通常空間では通常の機雷より鈍重。そのため扱いづらく、星界軍では用いられていない。
ディアーホ Dïahoc
ジントの飼っているアーヴ猫。ホーリアの娘のザネリアの、そのまた息子。ラフィールが実習航行に行っている間にクリューヴ王宮で生まれた。
セルクルカとの間に3匹の子供がいる。
【容姿】
琥珀色の双眸。短い体毛、がっしりした四肢と胴。やや大きめの頭。丸みを帯びた頬。クティロワル。長い尾。
【性格】
あらゆる事にかけてやる気がない(ジント評)。節操がない(ラフィール評)。
【嗜好】
籠に入るのは割と好き。風呂が嫌い。
【経歴】
・帝国暦952年(0歳) 誕生
・同年(0歳) ラフィールからジントに譲られる
・同年(0歳) ジントと共に主計修技館寮へ
・帝国暦955年(3歳) ジントとともにバースロイルへ
・同年(3歳) クリューヴ王家に預けられる
・帝国暦958年(6歳) ジントとともにハイド伯国へ
・帝国暦958年(6歳) 子供が生まれる
・帝国暦958年頃 クリューヴ王家に再び預けられる
・帝国暦969年頃 曾孫か玄孫が生まれる
・帝国暦969年(17歳) クリュブノーシュから退艦する
気密膠剤
隙間を塞ぐために用いられる道具。
絨毯芝
遺伝子改造で生み出された背の低い草。小さな花も咲かせる。踏みつけても枯れることはなく、花も数十分で新しいものが咲くという丈夫な植物。
帝国元帥
→帝国元帥
帝国暦
→帝国暦
ディ・セゴン
クラスビュールの都市。培養肉工場がある。
帝都
→帝都
提督
→提督
帝立生態園
帝都にある帝立の生態園。恐らく動植物園のような施設。
傭兵団
地上戦専門の営利を目的とした軍隊。領民政府が警察の手に負えない事態に対処するため保有しているもの、諸侯が地上世界に置いた財産を警備するために設けたものなどがある。
帝国に属するものではないのでその総数は不明。だが、星間移動を認める特許状を受けているものだけでも1000個以上あり、500万人以上の領民が働いている。地上世界によってはこの派遣を主産業にしているところもある。
雇い主はもっぱら領民政府と諸侯だが、戦時などには星界軍も利用する。
ティル・コリント Till Corint
ジントの育ての親でリナ・コリントの夫。ロック・リンが議員だった頃から秘書を務める彼の親友。早くに母親を亡くし、父親も忙しい身であったジントを子供のように育ててきた。ハイド星系征服後は反帝運動の指導者となり、三ヵ国連合侵攻時には星系首相になった。帝国による再征服後、一度は独立を宣言して星系元首になるも、帝国領となることを認め、領民代表となった。アーヴ語での呼称はコリント・ティール。
【容姿】
痩身で背が高い。浅黒で精悍な顔。黒髪。
葡萄果汁
葡萄のジュース。
ティン・クイハン
959年当時のハニア連邦大使。グェン・タウロンの後任。ハニア連邦の諸星系が帝国の支配下に入ることを提案した。交換条件はいくつかの重要星系の諸侯に連邦の有力者を任じること、無人の居住可能惑星を一つ提供すること、服属星系を防衛することの三点。
ハニア連邦の帝国侵攻に伴い外交官特権を停止された。
秋の苑
四季の苑の一つ。
春の苑
四季の苑の一つ。桜が植えられており、1ヶ月周期で満開になるように調整されている。
夏の苑
四季の苑の一つ。
冬の苑
四季の苑の一つ。水の結晶が積もっている。
空間庭園
帝都などにある施設。
芳名碑
英雄芳名碑の略称。
英雄芳名碑
忘れじの広間に置かれている、帝国のために死んでいった者たちの名が刻まれた白い石柱。帝国宝物の一つ。名前以外の情報も、一人一人について評伝が書けるほどの量が電磁的記録として保存されているが、石柱そのものが宝物として指定されている。単に芳名碑とも。
猫目石
金緑石という石で、ベリリウムとアルミニウムの酸化鉱物。黄緑色。半透明の石をカボションカットにすると、一条の猫の目に似た光が現れるためこう呼ばれる。
識別電波紋
身分証明等に用いるために端末腕環に仕込んである情報。
標準重力
重力(正確には加速度)の単位。500ダージュ毎秒毎秒(=5m/s2)。アーヴが普段生活している環境が標準になっている。普通の地上世界は2標準重力。地上人を乗せるときの加速が4標準重力。立食形式の饗宴では足がむくまないよう0.5標準重力。
アーヴ猫
アーヴに人気がある動物。船内のねずみを駆除するという実用的な理由と、飼い主から一定の距離を置く生き方が歓迎され、現在でも飼っているアーヴは多い。体毛は短いが色や柄が多彩。寿命は一般的な猫と変わらない。
祖先は地球にあった弧状列島に住む家猫。人々の宇宙進出と共に他の惑星へも移り住み、ある惑星でアーヴにも譲られる。1500年ほど前からこの名で呼ばれるようになった。
性格はエクリュア・ウェフ=トリュズ・ノール曰く、『いい気でない猫なんて見たことがない』
柑橘果汁
オレンジジュース。
双棘回廊
双棘作戦によって、帝国が獲得した領域。人民主権星系連合体と人類統合体の勢力圏を分断し、天川門群中心円の周縁を通り、人類統合体勢力圏を横切って、スュルグゼーデ王国(おそらく狩人領域)に至る。ラクファカール陥落後は、上部領域と下部領域を繋ぐ唯一の連絡路になっている。
デルクトゥー
ヴォーラーシュ伯国の有人惑星。水気に乏しい、赤茶けた惑星。淡水を湛えた渓谷や湖沼が散見されるだけで、いわゆる海はない。しかし、住民は渓谷を「海」と呼んで愛着を寄せている。
アーヴが開発した(つまり、無人惑星を改造して入植させた)惑星。自転速度が速く、そのせいで砂嵐も多い。また静止軌道も低く、宇宙港は20.6セダージュ(=20600km)、城館は27.7セダージュ(=27700km)という低めの軌道を回っている。首都はメイ市。動物園がある。
【言語】
デルクトゥー語。大多数の人間はアーヴ語を解さない。
【文化】
初期の住民が全てエルカーシュ侯国のロワムガムという地上世界からの移民。領民のほとんどはエルカーシュに遠い親戚を持ち、ロワムガム的倫理観(引越しは一生に一回あるかないかなど)に今も縛られている。
住民は総じて人なつこく、移民の子孫でありながら愛郷心も強い。長幼の序を重んじる社会。他人に対する関心が高く、何か変わったところがあればすぐに原因を探りたがる。
人を迎えるときでも寝椅子や長椅子に横たわる。灌水浴を偏愛している。
大家族で生活するのが普通。子供を育てるのは老後の保障のためだと考える人が多い。老人福祉制度もそれなりに発達しているが、その世話になるのは恥だと考えられている。特に、子供がいるにもかかわらず公共施設に入れられることはこの上ない恥辱。
民間人の武装は禁止。
比較的厳しい性表現規制法があり、性を扱う創作物を取り締まっている。
【衣服】
色や柄は多様で、男女で厳密な区別がある。女性の服は上下に分かれていて、膝から下は剥き出し。
【食生活】
乳製品(牛酪など)と香辛料(ビリス葱など)を多用する。特に牛酪。酔い覚まし禁止。
【住居】
集合住宅を嫌うため、背の低い建物が延々と広がっている。
デルクトゥー語
デルクトゥーの公用語。
伴奏壇
歌声に合わせて伴奏を流し、歌声を電気的に増幅する機械。
電磁投射砲
→電磁投射砲
電磁罠
ユアノンを捕獲するための装置。
紅玉
クロムの混入により赤色になったコランダム(酸化アルミニウム結晶)のこと。ルビー。
頭環
→頭環
ドゥグナー
アーヴによる人類帝国第11代皇帝。同胞の生命を守るため、「アーヴの地獄」を造らせた。
統合体市民の宣誓
『わたしは人類普遍の倫理の存在を信じます』で始まる人類統合体市民の宣誓。
警鐘
警報。自動的に鳴る以外に、手動で鳴らすことも出来る。
ドゥニューク Duneucec
根源29氏族の一つ。語源は「柳
【都市船時代】
第二工場を管理し、衣料を始めとする日用品を生産していた氏族。彼らのみが生産できた気密布は、完璧な気密を保ち、その上しなやかで柔軟で強度も強く、非常に高値で取引されていた。
【特徴】
異文化を偏愛し、アーヴの常識からは異様としかいいようのない絵画や彫刻、音楽を蒐集する。そのため、趣味が悪いと思われている。
【宗家】
ベイル大公爵家。
【家紋】
海鰐を中央に配する。
【家徴】
ドゥニュークの肌
ドゥネー
浴布
バスタオルか。
軌道館
特殊兵科
星界軍のうち、飛翔科を除く兵科、つまり主計科、空挺科、軍医科、技術科(以上、最高位は元帥)、警衛科、法務科、看護科(以上、最高位は大提督)、軍匠科、造兵科、造船科、造機科、光子科、航路科(以上、最高位は提督。より上位は技術科に統合)、軍楽科(最高位は百翔長)の14科の総称。
ドクフー
特別通達
星界軍が用いる泡間通信のひとつ。到達距離が限られている泡間通信を、平面宇宙に設置した中継点を経由することで、遠方まで届けるという方法が用いられる。この方法で同時に多くの通信を送ると、相互に干渉して到達距離が極端に短くなるため、厳選された通信のみがこの名で呼ばれ、その方法で送信される。
土壌改良蚯蚓
ラフィールが嫌いな(と思われる)虫。
開拓代官
惑星を可住化する際に、代官とは別に任命される役職。かつては技術者の一団を率いる熟練の惑星改造技師を任命し常駐させるのが普通だったが、200年頃に惑星改造技術が確立してからは、費用対効果の問題で、専門の開拓代官が設置されることは珍しくなっている。
突撃艦
→突撃艦
昇降筒
エレベーター。建物内の移動用から地表−宇宙港連絡用まで用途は様々。
トマソフ
ロブナス矯正施設武装刑務官長。メイディーンの死後は領民代表を引き継いだ。移住後、メイディーン記念保安団を立ち上げ、団長となった。
トヨアシハラ市
軌道都市につけられた名。
ケマル門沖の戦い
959年に双棘第二四艦隊と人民主権星系連合体との間で行われた戦い。人民主権星系連合体にとっては初めての本格戦闘。
戦いは星界軍に有利に進行、星界軍は恒星、門、内惑星系を押さえ、敵建艦廠群を破壊した。
称号
社会的身分を表す呼称。公式、非公式を問わない。
トライフ・ボルジュ=ユブデール・レムセール Tlaïmh baurgh ybdér Laimsairh
アーヴ男性。修技生時代は戦列艦で過ごした。
【容姿】
濃緑色の髪。浅黒く中高で猛禽類を思わせるような精悍な顔。発達した犬歯(トライフ家の家徴)。
【性格】
たまに冗談を口にしても、なぜかそうと受け取られず、本気だと思われてしまう。
【思考】
カシュナンシュ・ウェフ=ゴス・エールのことは一時は殺意を抱くほどに憎んでいた。食べ物では大蒜が苦手。
【経歴】
・時期不明 ラルブリューヴ鎮守府副長官に就任
・帝国暦952年 トライフ艦隊司令長官に着任。階級は提督
・時期不明 大提督に昇進
・帝国暦956年 狩人第二一艦隊司令長官に着任
・帝国暦959年 星界軍元帥に緊急昇進
・帝国暦969年より前 回廊艦隊司令長官に着任。階級は帝国元帥
大爆誕
全宇宙の始まりといわれるビッグバンのこと。
トリーシュ Tlirh
根源29氏族の一つ。語源は「井
【都市船時代】
各種搭載艇や制御機関の燃料として用いられた反物質燃料の生産と貯蔵、供給を担当した氏族。帝国創建後もアブリアル伯国で反物質燃料の生産を行う帝国の乳房を管理している。
【特徴】
傍若無人でマイペース、つきあいがたい人間が多い。
【宗家】
グーハル大公爵家。
【家紋】
川獺。
【家徴】
共通のものはない。
ドリシュ・ローラル
都市船アブリアルから取り外され、電磁罠と共に錨星四七を周回している源泉粒子に異状が発生していないか、観測するための観測船。ラ・エディ・ポイ・ベブナが門を開く実験を観測するためにも使用された。
カセール伯爵
ハイド伯爵家
ハイド伯国の領主。実質的に国を売ることで現在の立場を手に入れたため、領民からは裏切り者と呼ばれている。
【紋章】
レズワン。紋章旗は緑地に赤いレズワンをあしらったもの。
【歴史】
・帝国暦945年 創設。初代伯爵はリン・スューヌ・ロク=ハイド伯爵・ローシュ
・帝国暦952年 領地が三ヵ国連合により占領
・帝国暦954年頃 ジントが第二代伯爵に叙爵される
・帝国暦958年 領地を帝国が併合
・同年 スォッシュが代官に就任
ボーフ伯爵家
ラムケーム氏に連なる一族。定期的に帝都城館で奇抜な余興が売り物の饗宴を開くことで有名。余興はラムケーム一族が総力をあげて企画し、誰でも招待状なしに参加できる。
※饗宴の開催頻度については、毎年(断章II「饗宴」)、二年に一度(星界の戦旗読本)、三年に一度(戦旗V)の3説ある。
ランシュ伯爵家
イーデフ氏に属する一族。遺伝子改造に熱心で、伯国の地上世界ガムズは奇妙奇天烈な動植物であふれかえっている。帝都城館にはそれらの生物を収容した動植物園があり、人々の目を楽しませている。
アファレーシュ伯国
シドリュア・ボルジュ=シド・シーズの出身星系。セーバという有人惑星を有する。
アブリアル伯国
恒星アブリアルを中心とする星系。領主は皇帝。恒星から6ゼサダージュ(=6000万km)の軌道を帝都ラクファカールが、その1000セダージュ(=100万km)ばかり外の軌道を、等間隔に並んだ八つの門が空間機動要塞を引きつれて、帝都とは逆方向に公転している。人口のほとんどはラクファカールに集中している。
元々はアーヴが門を開く実験を行うために投錨した星系。当初は泊地四七と名付けられていたが、帝国暦元年にこの名前が与えられた。
かつては岩石質の小惑星がたくさんあったが、現在では星系外縁部にあったものを含めてすべて金属資源を絞りつくされ、残滓はクラベール・ソスなどの建材になっている。
ヴォーラーシュ伯国
イリーシュ王国に属する、恒星ヴォーラーシュを中心とする星系。有人惑星はデルクトゥーのみ。星界軍の通信艦隊の基地がある。植民してから100年たってない(958年当時)、新しい邦国。
領民は全て出生番号を持ち、個人情報と共に公開されている。
スファグノーフ伯国
スファグノーフ侯国が729年に入植を開始してから入植暦93年に侯国に格上げされる前の名称。
セムリューシュ伯国
有人星系。林檎酒が名物。
ティセーヌ伯国
新興の有人星系。有人惑星は典型的な農業惑星で、特に牧畜が盛ん。セグノーに天然肉を輸出するためレトパーニュ大公国に商館を置いている。商館網が弱く、帝都、大公国のほかには2、3の邦国に商館を置いているのみ。そのためその経済はセグノーへの輸出に大きく依存している。後にセグノーが天然肉の輸入を禁止してからは、大公国の流通網を利用して天然肉を販売した。
ハイド伯国
イリーシュ王国に属する有人星系。恒星ハイドを中心とし、有人惑星マルティーニュ(マーティン)を有する。マルティーニュの外側には気体惑星ベルグウィットも存在する。平面宇宙側ではイリーシュ王国において、イリーシュ門の反対側に位置する。
第十二環の周回航路完成間際に見つかった、忘れられた人類世界。
帝国侵攻時に独立を放棄、マーティンの対宇宙防衛システムを無力化することを条件に、ハイド星系から政府主席であったロック・リンを領主とするハイド伯国に生まれ変わる。
帝国再征服後、独立を放棄したが、同時に領主であるハイド伯爵家と以下の内容で条約をかわした。ハイド伯爵、あるいは元ハイド伯爵はマルティーニュから半径1光秒以内には立ち入らない。また、ハイド伯国全体でも10日以上滞在しない。地上世界への通信も控える。ハイド伯爵家の代官はマルティーニュの領民政府が選出する。
ラクファカール陥落後は、再び四カ国連合により征服された。
【歴史】
・着陸暦第1年 レイフ・エリクスンの乗組員により入植開始
・着陸暦172年(帝国暦945年)第1季57日 レイフ・エリクスン爆発
・同年第1季81日 アーヴ艦隊出現
・同年第1季84日 ハイド星系の独立を放棄。帝国領に
・帝国暦952年 人類統合体により占領
・同年 ティル・コリントが星系首相に
・帝国暦956年 淡雪作戦により空間領域占領
・時期不明 独立を宣言。ティル・コリントが星系元首に
・帝国暦958年 ハイド星系政府は主権放棄。帝国領に
・帝国暦959年 四カ国連合が制圧
ビスケース伯国
スュルグゼーデ王国に属する有人星系。
ビュスゼール伯国
有人星系。
フリーザ伯国
有人星系。フェグダクペ・セールナイの出身地。女性の地位はきわめて低く、善き妻、善き母になること以外は期待されないため、高等教育を受ける機会はない。
ヨニー伯国
有人星系。緑茶が有名。
ランシュ伯国
有人惑星ガムズを有する星系。
リネー伯国
有人星系。ミッドグラット(アーヴ語ではダクフォー)という有人惑星がある。
元は単星系国家だったが、帝国と人類統合体の勢力圏に挟まれて、地上世界の食文化に介入しない帝国に属することを結論。帝国領となった。住民はその出来事を誇りに思っている。
ロブナス伯国
ラスィース王国とスュルグゼーデ王国に挟まれた人類統合体領に位置する星系。人類統合体領に所属していた時はロブナス星系と呼ばれていた。12の惑星があるが、ロブナスIIのみが有人惑星。
【人口】
約120万人(957年当時)。
【歴史】
・帝国暦957年 帝国が占領、ロブナス伯国に。領主代行はラフィール。
トルークビルジュ
星界軍所属の巡察艦。コリュア・ウェフ=ボーザク・コンサやエクリュア・ウェフ=トリュズ・ナースが勤務していたことがある。当時の監督補は従士あがりの地上世界出身者。
折敷
四方に折回した縁をつけた、へぎ製の角盆または角切盆。おしき。
トレーフ Tlaimfh
根源29氏族の一つ。語源は「婁
【都市船時代】
鉱物資源を取りいれるために爆砕する小惑星の選定から鉱物の選定までを担当した氏族。
【特徴】
気が短く大雑把。無能な者を嫌う。
有人惑星のある邦国よりも、小惑星帯がある所領を統治することを喜ぶ。
【宗家】
サルス大公爵家。
【家紋】
装飾された鉾。
【家徴】
トレーフの星
泡間通信
時空泡間で唯一可能な通信方法。時空粒子を突き動かし、それによって構成される短符号と長符号の組み合わせで情報を伝達するが、情報量は少なく(符号同士を5秒以上空けないといけないため)、伝達速度は遅く、射程は短い(推定900天浬)の三重苦。そのため定型文に略符号を対応させることで、通信量を増やしている。
アーヴの場合、受信には特別な機器を用いず、時空泡の内表面に現れる模様を空識覚で読み取ることで行っている。
救難艇
救難艇での脱出者などを救難するための交通艇。