命を粗末にするな！
生きて…自分の
することを考えろ！
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これまでのあらすじ
１８８９年。謎の組織、ネオ・アトランティスの罠にはまったノーチラス号は、待ち構えていた空中戦艦の攻撃により、南太平洋の海に沈没した。
だが、万能潜水艦ノーチラス号はまだ、死に絶えてはいない。
ストーリー
戦いに敗れたノーチラス号に、ガーフィッシュが追い討ちをかけるように爆雷を投下してきた。ネモは最後の手段として、乗組員をメインブロックに集め、戦闘ブロックを最後の浮力でガーフィッシュにぶつける、という決断をする。作戦は成功し、ガーフィッシュ艦隊は全滅するものの、ノーチラス号も最後の圧搾空気を失い、海底に沈んでいった。
それを見たガーゴイルは、ノーチラス号の沈没をネオ皇帝に報告を行う。ネモとナディアが死んだことを聞き、ブルーウォーターをめぐる争いに思いをはせるネオ皇帝。その姿はまだ若い少年であった。
一方、ネモは乗組員をサブブリッジに集めたあと、ジャンたちを船長室へつれていく。この部屋だけ切り離して、子供たちを脱出させようと言うのだ。ネモはジャンにナディアたちと自分の帽子を託し、船長室から出ていく。感極まったナディアはネモの後を追おうとするが、その前でトビラは閉まってしまう。
メインブリッジに戻ったネモ。そこに待っていたのはエレクトラだった。おどろくネモに、エレクトラは銃を向ける。銃声が響いた――
エレクトラは、ネモに銃を向けたまま独白をはじめる。彼女の故郷と家族を滅ぼしたのは、ネモだったのだ。そう、悲劇の始まりはその時、13年前だった。
13年前、タルテソス王国。その日、平和なその国で突如としてクーデターが勃発。ネモの妻であった王妃は殺害され、ネモも重傷を負う。首謀者は自らをガーゴイルと名乗り、ブルーウォーターを奪い、太古から封印されていたバベルの塔の復活を図ったのだ。しかし、その起動実験は何らかの理由により失敗、暴走したバベルの塔により国は一夜にして滅び、エレクトラの家族も死んでしまう。
もはや生きていく気力も失いかけた彼女の前に、助けの手を差し伸べたのがネモだった。彼と共に旅をするうち、いつしかその感謝の気持ちは愛に育っていった。しかし、9年前のある日、彼女は偶然知ってしまう。起動実験の失敗は事故などではなく、ネモがガーゴイルのたくらみを阻止するためにしかけたものだと。それはしかたのないことだったが、それ以来エレクトラの心にはネモに対する憎悪が生まれてしまう。二つの相反する気持ちの間でゆれるエレクトラ。しかし、ネモの娘ナディアが現れたことで、危ういところで保たれていた気持ちが崩れてしまう。彼女にはネモが目的よりもナディアの命を優先したのが許せなかったのだ。
ネモに別れを告げるエレクトラ。伝声管から必死で止めるナディア。ネモは彼女に撃てというが、エレクトラは最後になぜガーゴイルと共に自爆しなかったか問い詰める。「娘のように思っているキミを巻き添えにはできなかった…エレクトラ、君がいたからだ」と答えるネモ。エレクトラにはネモを撃つ事ができなかった。「あなたにもらった命…返します」と銃口をこめかみに当てる。しかし、ネモはエレクトラの頬を叩き、彼女を叱る。「命を粗末にするな…生きて、自分のすることを考えろ！」そしてナディアに「生きろ」とだけ言い残して、船長室を分離。ナディアたちはメインブロックを離れ、浮上していった。
船長室の中。そこにある小型ホログラムの中で微笑む父と母、そして幼い日の自分。ナディアはせっかく会えた父親と別れてしまったことに涙を流すのだった。
みどころ
いい〜話だ。いや、いい話と形容するのはちょっと違うか。なんていうか、深い話。明らかに対象年齢が今までと違います。NHK7時にする内容じゃないだろ…これ。
となんか文句みたいな出だしですが、僕はこの話、大好きです。ネモはやっぱりナディアのために自爆できなかったと思ってたんですが、そう来るとはね〜。ウマイ。このままふたりが心中しなくてよかったですよ、ホント（いや、展開的にはありえないけど）。声優さんもいい仕事してます。「あなたにもらった命〜」のくだりでは鳥肌が立ちました。マジで。でもこの話の題名が「裏切りのエレクトラ」っていうのがちょっと不満。これって裏切りじゃなくて…なんて言うか、痴話ゲンカ？ですよね。
そういうわけでネモたちノーチラスクルーとはお別れです。次回からは島編か〜。たしかに作画はどんどん崩壊していくけど、島には島のよさがある…ハズ。はじめての人は先入観を持たずに楽しんでください（ここまで植え込んどいて無責任な…）。
次回予告
マリー「ナディアぁ、どうして泣いてるのぉ？キング、みんなのところへ行こう！」
ジャン「ダメだ、マリー！その向こうは…海の中なんだ…」
マリー「あぁっ！お水よ！水が、あっちからも、こっちからも！！」
ジャン「よぉし！僕が何とかしてやるよ。えっと…」
ジャン＆マリー「不思議の海のナディア第２３回『小さな漂流者』見てね〜」
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