2014-04-20
シュタゲ小説なのですが、内容に触れないと非常に感想が書きにくい小説なので、今回はネタバレありになっています。
あらすじについては中盤あたりまで触れていますが、こちらは大きなネタバレではないです。感想の中では今回の小説に登場する「新しい」キャラに触れていますので、それすら知らずに読みたいという方はスルーしてください。個人的には、「おもしろい」というより「考えさせる」小説だったとだけ。あと、線形拘束のフェノグラムのノベライズだと思って読むと後悔するかも。
Steins;Gate 線形拘束のモザイシズム
筆者:海法紀光
レーベル:電撃ゲーム文庫
価格:600円
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あらすじ
電話レンジは完成したものの、その存在については秘密にすることを決めてからしばらくして。岡部の携帯電話に「鳳凰院凶真」からのメールが届く。「任務開始。メールの指示を厳守のこと」と短く書かれたメールを見て、岡部はこれがDメールであると気づく。早速その指示に従い、仲間達と共に、鈴羽に飯をおごったり、入院している少年に劇を見せたり、とよく分からない活動に身を投じるラボメンたち。その中で岡部はラボメンたちとの交友を深めていく。
しかし、ある日やってきたメールは、岡部を現実へ引き戻すのに十分すぎる内容だった。「三〇〇万円用意しろ」「失敗するとまゆりは死ぬDメール禁止」岡部は2通目のメールを隠し、ラボメンたちに協力を要請するのだが―
感想
一応「線形拘束のフェノグラム」のノベライズと銘打ってはいますが、ゲームからは「アルパカマン」「ダルの嫁」「3人の鈴羽」「シャ・ノワール」「ラボの火事」などのキーワードが断片的に使用されているだけで、特にゲームシナリオの要素はありません。
これは、絶望岡部ならぬ、絶望紅莉栖の視点から描いた、もうひとつの「Steins;Gate」です。SERNの築いたディストピアで、ただ一人生き残った紅莉栖が、その未来を改変するために血と泥にまみれながらあがく―という重いストーリー。そのあがきは成功するのか、それとも失敗に終わるのか。最後にものすごいオチが用意されているので、覚悟して読んでください。前半部分は岡部がラボメンたちとキャッキャウフフする明るいノリで進行するのですが、そのギャップがすごいよ。最後のエピローグがシュタインズ・ゲート世界線とは少し違う世界線のようなのでそこは気になるところでもあるんですが。
ストーリーはやや難解だったのですが、こちらのサイトのおかげですっきりしました。→steins;gate 設定考察のトートエクスペリメント モザイシズム考察1:世界線及び時間推移
余談ですけどこのサイトの考察、深いですね。一度腰を据えて読まねば。個人的にはウロボロス考察にマジ期待してます。あれは本当よく分からない話だったからな…
一つ気になるところがあるとすれば、最後の最後で「お前いくら何でも科学ADVでそれはねーべ」という展開があったことくらいですかね。
これまたシュタゲファンにはマストバイな小説だと思います。本編でもフェノグラムでも比翼恋理でも救済されなかったあのキャラが救済されているというところがちょっと笑える。あとオカリンとダルはほんと仲いいな。
「雷ネットは読み合いのゲームだろ。普通は揺れることのない平常心が必要だお」
「なるほど。この鳳凰院凶真が、機関の洗脳と戦うために編み出した精神統一法、虚空に一人(コールドクリエイション)が役に立つと」
「それだお! その何考えてるか、わからない感。全身から発する挙動不審オーラ! 痛々しくて直視できないから観察もできない! それこそがオカリンの武器だろ!」
「帰る」
「ぎゃ、逆に考えるんだ。挙動不審でもいい、と、考えるんだ!」
「ええい、わかった。わかったから、涙目で袖をつかむな!」
※115ページより引用。
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2014-04-10
今日は「線形光速のモザイシズム」発売日ですね!もうみんな手に入れたかな!そんな都会に住んでいるあなたがうらやましいわ…
さて気を取り直して。シュタゲの新作グッズがリリースされます。
電撃 – 『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』の牛革製パスケースやシルバーペンダントが登場。5月6日まで予約受付中
というわけで、牛革製パスケース、牛革製ブックカバー、ラボメンバッジ型ペンダント、牛革製名刺ケースが発売されます。完全受注生産とのこと。
個人的に気になるのはブックカバーですね。いろいろ使う機会が多いのですが、あまりアニメグッズを大ぴらに使うのは気が引けるので、こういうさりげないグッズはちょっと気になります。
表と裏には、それぞれ「0.571024」「1.048596」の文字が。
前者はオカリンが最初のDメールによって入り込んだα世界線、後者は言うまでもなくシュタインズ・ゲート世界線ですね。つまり表と裏で、岡部の苦悩の旅路を表してるわけだ。にくいぜ。
でも3500円(税別)はちょっと高いかも…。週明けに大きな事件が迫っていて、それが無事終わったら、自分へのご褒美に購入を検討しようかな…
※画像は上記リンク先より引用
2014-03-26
いくつか細かいニュースを紹介。Ivanさん情報ありがとうございます!
電撃 – 『STEINS;GATE』最新作『線形拘束のフェノグラム』を『線形拘束のモザイシズム』として電撃がノベライズ
線形拘束のフェノグラムがノベライズされるようです。
フェノグラムはオムニバス形式でしたので、どうやってノベライズするのかな~と思っていたのですが、
そのすべてをひとつにまとめ、再構築された物語
※画像含め上記リンク先より引用
とのこと。これは期待できるぞぉ。
作家は海法紀光氏。このサイトでも以前取り上げたことのある、「Robotics;Notes 瀬乃宮みさ希の未発表手記」の筆者ですね。こちらもなかなか上質なノベライズでしたので、今回も楽しみです。hukeさんの新たなイラストもありますよ。
発売日は4/10。
電撃 – 『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』の詳細が『電撃PS Vol.563』で公開! 左氏描き下ろしイラストも!!【電撃PS】
アトリエシリーズ最新作A16のタイトルが『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』に決まったようですね。今回はダブルヒロインとのこと。
大地、空と来たので当然のごとく海ですね。今回もスケールの大きい冒険が楽しめそう。ヒロインは二人ともこれまでのアトリエシリーズではあまり見かけないデザインですね。3/26発売の電撃PSで特集が組まれるようなので、こっちも要チェックです。
電撃 – ギャグコミック『テイルズ オブ TV』の第2巻が発売! 『テイルズ オブ リンク』のプロデューサー・大館隆司氏より発売記念コメントも到着
明日発売の『テイルズ オブ TV』の試し読みが出来ます。今回も書き下ろしがあるそうです。
スマホゲー「テイルズオブリンク」「テイルズオブアステリア」も最近情報が多いですね。アステリアはいよいよAndroid版の事前登録が始まりました。どうしようかな…。未だに現在プレイ中の『黒猫のウィズ』への情熱が全く冷めないので、プレイ時間が多分確保できないんだよなぁ…かといってこの手のゲームはプレイするならさいしょからした方が絶対おもしろいだろうし…
2014-03-11
非常に唐突ですが、劇場版シュタゲ「負荷領域のデジャヴ」の初回限定版BDのAmazon限定版付属のドラマCD「隠晦曲折のシンフォニア」のレビューです。かなりレア度の高いグッズですけど、今でも普通に買えますよ。なおもうひとつのドラマCD「現存在のアポステリオリ」は実はまだ聞いていないという…
隠晦曲折のシンフォニア
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あらすじ
紅莉栖が再び日本に来る1週間前(つまり劇場版の直前)の話。
紅莉栖は日本にいる友人たちのために、プレゼントを選んでいた。が、岡部へのプレゼントがなかなか決まらない。思い悩んだ紅莉栖は、日本にいるまゆりに電話で相談する。紅莉栖は岡部へのプレゼントだということを隠して相談するが、2秒で見抜いたまゆりは、おそろいの何かをプレゼントすればいい、とアドバイス。それでひらめいた紅莉栖は、まゆりにお礼を言って電話を切った。
一方その頃。岡部もひさしぶりに来日する紅莉栖のために、プレゼントを選んでいる最中だった。が、なかなか決まらずまゆりに相談する。岡部も紅莉栖へのプレゼントだということは隠して相談するのだが、これまた2秒で見抜かれてしまう。まゆりは似合いそうな服→水着→下着とどんどんハードルを上げていくが、さすがに男一人でその買い物はつらいと岡部は断念。最後にコスプレショップにやってくるが、そこで岡部は気づく。自分が見たいのは紅莉栖の笑顔であること、そして紅莉栖がなにをほしがっているかはずっと前から分かっているということ。岡部はスプーンとフォークのセットをプレゼントとして購入するのだった。
一方その頃紅莉栖は、大学の生協で白衣を買い求めていた。やっぱり自分はあいつの白衣姿が好きなんだ―そうつぶやいた紅莉栖は、1週間後を楽しみに待つのだった。
感想
劇場版直前のエピソードを描いた新作ドラマCDですね。劇場版の中で二人はプレゼントを交わすのですが、そのプレゼントをどういう経緯で買ったのかというしっとりしたエピソードでした。紅莉栖はわかりやすくツンデレているので今回も平常運転なのですが、岡部が終始デレなのが結構珍しくて、ニヨニヨしながら聞いてしまいました。最後の独白はかっこいいし。まゆしぃは今回はサポート役に徹していましたけど、さすがのキラーパスぶりでしたね。受けた味方が死ぬキラーパスですけど。
それと、話の冒頭で、紅莉栖が岡部に指輪を渡した場合どうなるか、という妄想を展開します。妄想には「紅莉栖が想像するかっこいい岡部」が登場するのですが…
宮野ーっ!いいかげんにしろーっ!(笑)演技だけで笑い死ぬかとおもったじゃねーか。
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2014-02-22
相変わらず表紙がすばらしい、シュタゲスピンオフコミックスの最終巻です。
既刊のレビューはこちらから。
→Steins;Gate 哀心迷図のバベル 01 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 02 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 03 レビュー | Y.A.S.
Steins;Gate 哀心迷図のバベル 04
著者:成家慎一郎
レーベル:ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ
価格:562円
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あらすじ
運命の7/28にタイムトラベルした岡部は、紅莉栖の死を回避するため、ラジ館で紅莉栖を見張っていた。そこに現れたのは紅莉栖の父親のドクター中鉢。紅莉栖はタイムマシンに関する論文を中鉢に手渡すが、そのことでかえってプライドを傷つけられた中鉢は激高し、紅莉栖を殺そうとする。紅莉栖を助けようとした岡部は誤って紅莉栖を刺殺してしまい、鈴羽と共に未来へ引き揚げざるをえなかった。
未来へ戻ってきた岡部は、世界線の収束により紅莉栖を助けられないことに絶望する。しかし、それを救ったのは、まゆりの励ましと、未来の自分から届いた一通のDメールだった。未来の岡部は、自分が過去に血まみれの紅莉栖を目撃したことがすべての始まりであり、それが現在の岡部、そしてその延長線上にいる自分につながっていること、その過去を変えてはいけないこと、しかし過去は変えなくても結果を変えることは可能であることを告げる。岡部は再び鳳凰院凶真の姿を取り戻し、過去に戻ることを決意するのだった。
過去に戻った岡部は、再び紅莉栖が死んだ現場へ。そして世界線の収束により自分が死なないことを利用し、中鉢が自分を刺すよう仕向け、気絶させた紅莉栖を自分のちでしぼうしているように偽装し、過去の岡部に観測させたのだった。
作戦は成功し、世界はα世界線でもβ世界線でもない新たな世界線―「シュタインズ・ゲート」に再構成された。鈴羽はタイムトラベルしてこなかったことになり、紅莉栖がラボメンとして過ごした3週間もまた完全に消滅した。それから2ヶ月後、紅莉栖は自分の命の恩人を探して、秋葉原にとどまっていた。そしてついに秋葉原駅前で再会する。岡部の「また会えたな クリスティーナ」というセリフに、思わず「わたしは助手でもクリスティーナでもないと…」と言いかける紅莉栖。岡部はこれまでの自分の経験を紅莉栖に打ち明け、ラボに誘う。そこにはどこか居心地のいいラボの仲間たち、そしてフェイリスが待っていたのだった。
感想
いやーというわけで完結しました。正直なところ、3巻で話のクライマックスは終わっていて、4巻はあまり盛り上がらないんじゃないかな~と思っていたんですけど、最終話でシュタゲ本編のエンディング後の世界を描いてくれるとは思いませんでした。ありがとう成家先生!本当にありがとう!3巻までは紅莉栖目線で進んでいた話も、4巻は岡部目線で進みます。でも最後にこういう紅莉栖目線のエピローグを再び挟むことで、岡部目線の部分も全く違和感なく飲み込むことができました。これで本当に、岡部と紅莉栖の物語が大団円を迎えたような気がします。あと15年後のオカリンが割とはっきり描かれていたのも隠れたポイントですね。
カバーをめくった表紙にはイラストとスタッフロールがあるのですが、絶対漫画を最後まで読んでからめくってみた方がいいですよ。
というわけで、シュタゲ関連のコミックスとしては随一の出来と言っても過言ではないのではないでしょうか。とにかくアニメ・ゲームのシュタゲファンなら読んで損はないです。尺も眺めにとってあり、「未来を司る女神作戦」についてもゲーム本編以上に詳しい説明がなされていましたので、そういう意味でも読んでおくべき。
やっぱりこの作品いいなぁ。ストーリーの緩急もきちんとしているし、コマ割も勢いがあるし、漫画ならではの表現が生かされているように思います。表紙のイラストは、ドラマCDαのパッケージイラストでも描かれている印象深いシーンなんですけど、漫画本編ではすごく小さなコマでさらっと描かれていたりするんですよね。そういう演出も心憎いです。紅莉栖と留未穂の関係も、ドラマCDからさらに掘り下げられていました。
そしてなんと喜ばしいことに、ウルジャン4月号から、「無限遠点のアークライト」が掲載されますよ!「哀心迷図のバベル」が紅莉栖視点の話なら、「無限遠点のアークライト」はまゆり視点の話です。岡部が絶望した世界線で生きて行くまゆりが何を思って、何をしたのか。まゆりの心情がしっとりと描かれているドラマCDβのコミカライズとか、これも期待せざるを得ない。というわけで発売日の3/19を待て!
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2014-02-18
半年前に書いた記事なのですが、間違いがあったのと新しくアニメを追加したので、記事を修正してみました(ベスト5まではランキングを決めていますが、それ以降は特に順位を決めていません)。
最近は「化物語」「キルラキル」あたりが気になっているのですが、視聴できるのはいつのことか…
1位 |
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ふしぎの海のナディア
永遠の名作。どれほど素晴らしいアニメなのかはさんざん語っているのでここでは省略。欠点も色々あるけど、それを補って余りある魅力が満載。 キャラクター、シナリオ、音楽などどれをとっても素晴らしく、かつ自分の人生の方向をいろいろな意味で方向付けた作品。 今でもナディアの名前が付いているだけでなんでもグッズを衝動買いしてしまう、そんな作品。とにかく見ろ。
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2位 |
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天元突破グレンラガン
大人になって久しぶりにはまったアニメ。ドリル!巨大ロボ!合体!と漢の琴線をビシバシ刺激する熱いアニメ。さすがGAINAX! 普段ロボットアニメは全く見ない自分ですけど、これだけは別格。 一番泣いたシーンはキングキタン・ギガドリルブレイク。劇場版だとシモン復活のシーンも良い。
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3位 |
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ニニンがシノブ伝
ぼくが一二を争う天才漫画家だと思う古賀亮一先生の代表作。くのいち・忍と自称忍鷹の音速丸(左の画像の黄色い物体のこと)が巻き起こすハチャメチャに、普通少女の楓(右下)が巻き込まれるというギャグアニメ。音速丸の中の人である若本氏が悪ノリしているせいで(あとサスケ役の関智が乗っかっているせいで)、原作よりもアニメの方がある意味おもしろいという希有な作品。なお忍と楓の中の人が水樹さんと川澄さんなので、いろいろ豪華すぎる。 今でも元気がなくなったときに見ると、細かいことがどうでも良くなって立ち直れます。
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4位 |
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飛べ!イサミ
小学生3人組が、ご先祖様の残したアイテムで、変身ヒーローとなって悪の組織と戦うというテンプレアニメ。初のNHKオリジナルアニメ(ナディアはオリジナルではないのかという意見は封殺。あれは海底二万里が原作ですよ?) しかしこのアニメをオリジナルたらしめているのは、悪役の魅力でしょう。やろうとしていることはスケールデカいのに、なぜか手を変え品を変え小学生にやられるその姿には涙を禁じ得ません。主人公の一人がナンパ少年だというのも、NHKらしからぬところです。ほらそこのバラくわえているヤツ。
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5位 |
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ケロロ軍曹
ようやく原作付アニメの登場。ボクはアニメから入って、原作にはまった口ですが。2年目以降はアニメオリジナルの話も多かったものの、原作の空気を損なわず新たな流れを作っていて、アニメ化の一つの終着点を見せてくれたような気がします。声優陣も豪華で、特にケロロ小隊の5人は皆ベテランだけあって素晴らしい演技でした。8期も期待していますよ。
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次点 |
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STEINS;GATE
僕はゲームのアニメ化はあまり好きではないのですが、この作品は認めざるを得まい。ゲームの世界を非常にうまくアニメ化していて、DVDも即買いでした。現在でもゲーム、小説、映画と展開が続いているのもうれしいところです。声優陣のある意味はっちゃけた演技も聞き所。唯一つ難点があるとすれば、キャラデザがいまいちだったことかな…
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次点 |
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さよなら絶望先生
これまた一つのアニメ化の終着駅「漫画を本当に忠実にアニメにするとどうなるか」という答えを見せてくれた、隠れた名作。僕の中に第2次だか3次だかの声優ブームを起こした作品でもあります。日本のアニメ界を支えるシャフトの力も知った。 あとラジオ「さよなら絶望放送」ね。神谷浩史さんはアジアNo.1声優です!マジでそう思ってます!
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次点 |
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ペルソナ4
この中では唯一DVDを持っていない作品。原作のストーリーをうまく再構築した緩急ある物語展開で、原作通り魅力あふれるキャラクターたちを描ききってくれたことに感謝。あれだけ多いキャラクターたちを僅か2クールのアニメに落とし込んだ力量に脱帽です。 オーディオコメンタリーが秀逸という隠れたポイントも。
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次点 |
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魔法少女まどか☆マギカ
ランキング中では最も新しい作品。願いを叶えるために魔法少女となり、人類の敵である魔女と戦う5人の少女たちを描いたシャフトの代表作。かわいい少女アニメの皮を被って実は…な展開はいろいろと衝撃的でした。劇場三部作のクオリティも高く、興味がある方はまず劇場版第一作をレンタルすることをおすすめ。ただこれもオーディオコメンタリーが非常におもしろいのですがレンタル版には収録されていないので、購入を検討してほしいですが。 シャフト…というか新房監督(絶望先生の監督でもある)の頭の中はどうなってるんだ。
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2014-01-29
買ったのは結構前なんですけどね…科学ADVのドラマCDです。助手成分が少ないことに絶望しつつ、ダルとフラウたんのために購入。
怱卒連鎖のトリプティック
価格:2800円
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あらすじ
- Robotics;Notes 真夏の夜のカプリス
ある夏の日のこと。海翔、昴、淳和の3人は、フラウの部屋を訪れていた。部費獲得のため、今度開催される「我慢大会トライアスロン」に出場してもらうようフラウに頼むためである。あき穂以外はまったくやる気がないのだが、キルバラでの勝負に負けた海翔、その原因を作った淳和、海翔の勝ちに賭けていた昴は既に諦めムード。あとフラウが首を縦に振れば頭数が揃うのだが、案の定フラウは、バイトがあるとか海には辛い思い出があるとかリア充とDQNの巣窟には行きたくないとか、適当な理由で逃げようとする。
しかし海翔達のしつこさに負け、3人が1つずつ自分の言う事を聞いてくれれば出場するという交換条件を出した。「萌え台詞を言う」と命令された淳和、「執事台詞を言う」と命令された海翔はなんとかそれをこなした。そして最後の昴が出された条件は「ブラジル水着でプレアデスポーズを決める」という最低なリクエスト。さすがに拒否する昴。
結局フラウが参加したがらないのは、コミマ参加の準備があるから海に行ってる暇はないという理由だった。呆れた3人はフラウを無視して出て行ってしまう。海水浴場に行けば半裸の日焼け少年が見放題だということに気づいたフラウはそのあとを追いかけるのだが、「私も連れて行ってくだしあ~」という弱々しい叫びが廊下に響いただけだった。
- Steins;Gate 偶像槐夢のステージ
ある日のラボ。円卓会議は、るかがアイドル育成カフェ「バックステージパス(通称バクステ)」の面接を受けるという話題で持ちきりだった。合格後、人気があれば本物のアイドルとしてデビュー出来るとのこと。姉が勝手に応募しただけなのに…と悩むるかを、岡部は「少しでもあきらめるのが悲しいと思うのならやって見ろ」と励ます。
数日後、るかは面接に合格し、日々厳しいレッスンに励んでいた。るかがラボに来なくなって少々寂しいオカリンは、ダル、紅莉栖と共にバクステへ足を運ぶ。そこでは慣れないながらもアイドルオーラを放って輝くるかの姿があった。ステージは大盛況。岡部達も、るかのことを温かく見守ってやろうと話し合う。
ところがさらに数日後、るかはバクステを卒業していた。「自分は流されただけで、このような気持ちで続けるのは、他の候補生やファンに申し訳ない。それに一番見てほしい人にアイドルとしての姿を見てもらえたから…」というるか。そして、「ぼくが一番なりたいのは、アイドルじゃなくて…」とつぶやくのだった。
- Chaos;Head Noah enigmatic ward
拓巳が目覚めると、そこは見知らぬ廃病院の一室だった。梨深と七海もそこにいたが、二人ともなぜここにいるのか覚えていないとのこと。3人は廃病院からの脱出を計る。過去に人体実験がなされていて、その被害者の霊がさまよっているとか、医療ミスで死んだ車椅子の霊がたたってくるとか、廃病院にまつわる不気味な話をする梨深と七海。しかしいつの間にか2人はいなくなっていて、拓巳は一人で病院の中で迷子になっていた。そして聞こえる七海の悲鳴と助けを求める声、電気が通っていないはずなのに鳴り出す電話、車椅子の少女の姿。パニックを起こす拓巳の元に合流した梨深もなんだか別人のように様子がおかしい。その梨深が幽霊の姿に変わったところで、拓巳は大きな悲鳴をあげて気を失った。
目が覚めると、そこは見慣れた自分の部屋。どうも夢オチだったと安心する拓巳の元に、梨深と七海が現れた―恐怖はまだ終わっていない。
感想
ロボノはコメディ、シュタゲはシリアス(若干ギャグあり)、カオヘはホラーでしたね。
ロボノはとにかくフラウの名演に尽きます。特に無理矢理部屋から連れ出されそうになり、大声を上げて全力で抵抗するフラウという珍しいものが見られたのは良かったですね。淳和が腐った世界に引っ張られそうになったり、昴が古典的なギャグに引っかかりひどい目に遭ったりと、ロボノらしいほのぼの展開でした。しかし多少強引にでも話を進めてくれるあき穂がいないと、この4人では全くストーリーが進展しない件について。
シュタゲはるか中心のシリアスストーリー。るかに巫女装束を着せる父親に加え、アイドルオーディションに勝手に応募してしまう姉がいることを知ったダルの
漆原一家、恐ろしすぐる…
と言うつぶやきには完全同意。あとあらすじ上はオカリンもカッコイイ役回りなのかな?と思うかもしれませんけど、実際はいつものオカリンなので安心です。
カオヘは原作を知らないので何とも言えませんけど、拓巳役の声優さんの演技の上手さに驚きました。あんな訳の分からんキャラクターをよくぞここまでという感じ。ただシナリオはあまり面白くはなかったかな…
全体的には短編3つなのでちょっと物足りない感はありましたね。登場人物も少ないですし…ただ聞くべきところもいくつもありましたので、シリーズファンの方はお財布と相談の上購入されてはいかがでしょうか。
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2014-01-23
フェノグラムともリンクしているシュタゲのスピンオフコミックのレビューです。
既刊のレビューはこちらから。
→Steins;Gate 哀心迷図のバベル 01 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 02 レビュー | Y.A.S.
Steins;Gate 哀心迷図のバベル 03
著者:成家慎一郎
レーベル:ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ
価格:562円
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あらすじ
岡部とキスを交わした紅莉栖は、岡部にだけ別れを告げて秋葉原を離れようとしていた。「牧瀬紅莉栖のことを絶対に忘れない」という岡部の言葉を聞いて、最後まで前を向いて行こうと思う紅莉栖だが、足取りは重く、秋葉原駅のホームから動けないでいた。
そこにやってきたフェイリスは、7年前のあの日、ドクター中鉢が黒木に預けた、紅莉栖宛のプレゼントを手渡し、「あなたは父親に否定なんてされていない」と言葉をかける。自分にどうしてここまで干渉するのかといらだつ紅莉栖に、フェイリスは自分の父親と喧嘩したまま別れ、仲直りの機会を永遠に失ったことを後悔していることを打ち明ける。そしてドクター中鉢が残したテープのB面を聞くように促した。
テープには、紅莉栖と喧嘩した直後の中鉢の独白が収められていた。紅莉栖は、父がかけがえのない仲間である橋田教授と秋葉幸高を救うため、そして傷つけてしまった紅莉栖との関係を修復するため、タイムマシンを研究し続けていたことを知るのだった。
父親が思いを言葉にしてくれたおかげでその思いを知ることが出来たことに気づいた紅莉栖は、フェイリスに別れを告げて、ラボに向かった。折しも岡部は全ての原因となったDメールを消去し、β世界線―紅莉栖が死ぬ世界線へ移動しようとしていた。その指が最後のキーに叩きつけられたその時、紅莉栖はラボにたどり着く。世界が再構成される瞬間、紅莉栖は岡部に自分の気持ちを告白するのだった。
β世界線。紅莉栖がいないその世界で、岡部は紅莉栖の思い出を胸に抱いて生きていた。しかし突如、未来の世界からタイムマシンで鈴羽が再び現れる。そして第三次世界大戦を阻止するため、また誰も知らない世界線にたどり着くため、紅莉栖を救うことが必要だと告げる。紅莉栖を助ける僅かな希望にかけ、岡部は鈴羽と共に、紅莉栖の死の当日へ向かうのだった―
感想
やっぱりこの作品いいなぁ。ストーリーの緩急もきちんとしているし、コマ割も勢いがあるし、漫画ならではの表現が生かされているように思います。表紙のイラストは、ドラマCDαのパッケージイラストでも描かれている印象深いシーンなんですけど、漫画本編ではすごく小さなコマでさらっと描かれていたりするんですよね。そういう演出も心憎いです。紅莉栖と留未穂の関係も、ドラマCDからさらに掘り下げられていました。
また今回はドクター中鉢が熱い!父親が岡部と同じものを追い求めて戦っていたのだと言うことに紅莉栖が気づいたシーンは感動でした。この中鉢はきれいな中鉢ですね。でもゲーム本編では、中鉢は紅莉栖に現在進行形でシャレにならない嫌味を飛ばしているので、これはちょっと美化しすぎなんですけどね…
そしてどう考えてもこの巻で完結だと思っていたら、なんと4巻が2/19に発売されるようです。この後は本編と同じ流れになってしまうのかも知れませんが、せっかく紅莉栖視点でここまで描かれていたわけで、それを生かした終わり方にしてもらいたいものですなー。無限遠点のアークライトの話も少しかまして来たら面白いかも。
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2014-01-16
最近「魔法先生ネギま!」を読み返しているんだけど、やっぱり名作だなぁ。続編?のUQHolder!は女の子成分が足りないのだよ!
さて、昨年の10月に行われた舞台版シュタゲが円盤になるそうですよ。
LIVING ADV「STEINS;GATE」DVD(3枚組)|5pb. Online Shop
価格は7500円。発売日は2月下旬とのこと。
見に行けなかった方のために、一応ダイジェスト映像貼っておきますね。
…僕は舞台芸術については全く分からないのでコメントは控えさせて頂きますけど、やっぱりフィクションの服装を現実に持ち出してはダメなのだということを痛感させられますね。白衣のオカリンが一番まともに見えるわ。
そういえば全然知らなかったんですけど、ロボノの方が先に舞台化していたんですね…(舞台「ロボティクス・ノーツ」DVD|5pb. Online Shop)
2014-01-09
シュタゲ小説「無限遠点のアルタイル」初回特典版に付属するドラマCDの感想です。最終回だけあってちょっといい話でしたね。
小説の感想はこちら→【小説】無限遠点のアルタイル レビュー | Y.A.S.
過去のドラマCDの感想はこちら→【小説】Steins;Gate 人工械機のパンデミア レビュー | Y.A.S.
Steins;Gate 時限輪転のアルペジオ
シナリオ:安元亨
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あらすじ
ある日、ダルと岡部は次の連休の予定について話し合っていた。「アレ」に出席するつもりのダルとは対照的に、岡部は「アレ」に出席するつもりはないという。まゆり達に話すと必ず連れて行ってほしいと言われるから、絶対言うなよ、と堅く口止めする岡部。
2人がラボに戻ると、まゆり、紅莉栖、真帆は、次の連休に開催される「アレ」―岡部達の通う東京電気大学の学園祭の話で盛り上がっていた。ショックを受ける岡部だが、まゆりにも「自分は行くつもりはない」とにべもない。しかし紅莉栖の「どうせ友達がいないのを知られるのが恥ずかしいんだろ」という煽りに乗っかってしまい、結局まゆり達を連れて行くことになってしまった。
学園祭当日。やはりボッチであることが明らかになってしまった岡部を生暖かく見守りながら、学園祭を楽しむ面々。格闘大会決勝戦で相まみえる萌郁と鈴羽、出張メイクィーンニャンニャンでグッズを販売するフェイリスとまゆり、ミスコンで優勝してしまったるか、講義に招かれた紅莉栖、実行委員として走り回る橋田。そんな中、紅莉栖の様子を見ていた真帆は岡部に、「なぜ紅莉栖がアメリカに帰ってこないのか、自分にもようやく理由が分かった。帰ってくるまで、紅莉栖が抜けた穴は私が埋める。湿っぽいのは苦手だから、私が帰国することはみんなにはだまっていてほしい」とそっと打ち明けた。
数日後。真帆はラボメン一人一人に宛てた手紙を残していなくなっていた。岡部から事情を聞かされ、落ち込む一同。しかしラボのPCからは真帆の声が…岡部がテレビ電話を設置していたのだ。沸き上がる歓声の中、岡部はラボメン9人の点呼を取るのだった―
レビュー
最終回だけあって、これまでよりはちょっとシリアスなしんみりした話でした。ラストだけですけど。そんな中鳳凰院凶真さんは一人気を吐いていましたね。自分がボッチではないことを証明しようと学生達に手当たり次第声をかけ、スルーされながらもあきらめないその姿には思わず(笑いの)涙が…。鈴羽が「岡部倫太郎ってメンタル強いね」という身も蓋もないツッコミをしていて吹き出しました。
そして真帆の独白もなかなかでした。結局マホ×クリと言うことか。そうなのか。アルペジオでもマホは結構紅莉栖にご執心でしたけど、こっちはこっちで違う方向でご執心という感じでした。これが…愛!(普通に友情だと思いますけど)
ラストで、テレビ電話のアイデアを思いつかなかったラボメンたちに、「お前たちはいつの時代の人間なのだ」と岡部が言うシーンがあるんですけど、自分も全くこのアイデアは出せませんでした。まぁ昭和生まれだから仕方ないよな。
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