*Y.A.S.*

あらすじ

過去の戦争により、砂漠に覆われてしまった国―サンドランド。唯一の川が干上がってからは、人々は唯一の水源を占有する国王から高い水を買い、その日をなんとか暮らしていた。砂漠北部のアパト村の保安官・ラオは村人に壊れ、砂漠の南にあるという幻の泉を探す旅に出る。しかし砂漠南部は危険な地。自分一人では到底目的を達し得ないと考えたラオは、魔物の集落に赴き協力を求める。同行することになったのは生意気だが純粋な心を持つ悪魔の王子・ベルゼブブ、そしてお目付役のシーフ。最初はお互いを信じていなかった3人だが、盗賊、危険生物、そして国王軍との戦いを経て次第に信頼関係を築いていく。しかし水源の秘密を守ろうとする国王軍の追跡は激しさを増すのだった―

感想

2000年に鳥山明先生が描いた短編漫画「SAND LAND」の映画化です。yukkun20も発表当時読んだのですが、鳥山先生らしいスカッとする内容の漫画で、映像化を期待してました。こんなに待つとは思っていませんでしたが…ストーリープロットは基本的に原作のままですが、原作では比較的あっさりとしていた最終決戦に巨大目かを投入して、ラスボスもラスボスにふさわしい格になっていたのはよかったと思います。

ストーリー的にはあまり複雑なものではありませんが、「自分よりも悪いやつは許さない」といいつつ悪人を倒していくベルゼブブ、重たい過去を背負いながらも決して逃げだそうとしない壮年の保安官ラオ、旅には消極的ながらなんだかんだで決めるシーフと、カワイイ女の子はいませんけど3人の旅は楽しかったです。3人が仲良くなっていく過程も漫画より丁寧に描かれて説得力を増していました。
悪役たちも巨悪だったり子悪党だったり正義の心を持っていたりといろいろでしたが皆魅力的でした。

鳥山明先生お得意のメカも鳥山先生らしいフォルムで描かれていて、丸っこい戦車が戦術を駆使して戦車団や飛行船を倒していくのはすっきりしました。

起承転結がはっきりしていて、目的に向かって一直線に進んでいく少年漫画のお手本のような話で、見ていると元気になれますね。やはり鳥山先生は一流の漫画家です。そして鳥山先生のデザインを余すところなく3D化し、そしてアニメとして違和感のない作画に仕上げてくださったスタッフの方々、キャラクターにぴったりな声を当ててくださった声優の皆様、ありがとうございました。

こちらの映画も強くおすすめなので、是非劇場においでください。

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