クロバラノワルキューレ、1周目をクリアしました!サブイベントもコンプし、トロフィーもあと「難易度Very HardでTrue End」「キメラ10000体撃破」の2つを残すのみ。DLCで強力な防具を購入しているので、2周目クリアは大丈夫でしょう。ただしキメラ撃破の方は…1周目でサブイベント全部クリアしてるのにまだ撃破数2500なんですけどー!?
さて、旅行中にほぼ一気にクリアしたDRPGのレビューです。日本一ソフトウェアすごい。
ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団
公式:ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団|公式サイト|日本一ソフトウェア(音注意)
価格:通常版5,980円、DL版4,762円(税別)
ジャンル:RPG
プラットフォーム:PSV
プレイ時間:65時間
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ストーリー
テネスという世界の片隅にある「ルフラン市」。そこには地下迷宮に繋がる井戸がありました。誰がなんのために作ったのか、中に何があるのか誰も知らず、迷宮内には瘴気が満ちているため、探索する者もいませんでした。
そんな街に、町長に請われてやってきた魔女「バーバ・ヤーガ」(パッケージで大きく描かれている長髪の女性)と弟子の「ルカ」(その前に描かれている金髪の少女)は、かつて迷宮からの生還者が記したとされる「妖路歴程」と、魔力で動く人形兵を使い、迷宮内の探索を始めます―
というストーリーです。
このゲームで特筆すべきなのはストーリー面です。大体DRPGでストーリーなんかは飾りですけど、本作は本当にストーリーが面白いです。プレイヤーは「妖路歴程」という本で、迷宮探索を命がけでやってるんですが、メインストーリーはバーバ・ヤーガとルカを中心に進んでいくので、本編中ではほぼ置いてきぼりです。だからこそ、傍観者に徹することで人間模様が輝いてきます。正直かなり人を選ぶストーリーで(ディスガイアに例えると、バッドエンド級です)、バンバン人は死ぬし(それもひどい死に方で救済されないことも多い)、人間の汚いところとかもガシガシ出るし、エンディングに至っては…なのですが、それでも面白い。僕はいつもエンターテイメントにはエンターテイメント性が必要なんだ!って言ってますけど、今回は例外を認めます。トゥルーエンディングの一枚絵で全て報われました。
序盤から訳の分からない展開が目白押しなんですが、全部クリアしてからゆっくり考えると、全てが伏線になっているというこのすばらしさ。トロフィーですら、とあるキャラの日記形式になっており、これも全てが終わって読むと伏線になっていることが分かります(トロフィーリストが見たい方は、ネタバレですがこちらをどうぞ)。伏線に気づかず終わったところも多いだろうし、シナリオブックか設定資料集強く希望!
システム
モブキャラを作成してパーティを組みダンジョンに潜るというDRPGですが、いくつか特徴的なシステムが導入されています。
まず、パーティはなんと最大で40人です。とはいえ戦闘に参加するのはそのうち15人で、残りの25人はバックアップ(戦闘要員の能力を上げたり、戦闘リザルトを増やしたりする)。15人は最大5つのチーム(カヴン)を作り、戦闘時の行動はこのカヴン単位で行います。
人数が多い方が火力も高くなるので有利なのですが、敵の全体攻撃を食らう人数も増えたりしてそのジレンマが面白いです。素早いキャラと高火力なキャラを組ませて素早く火力を出したり、ガーダーを3人組ませて敵の攻撃を全てシャットアウトしたり、色々考えるのが面白いです。
作成できるキャラクターは全部で6種(後に2種追加)。それぞれに3~6種類のグラが準備されており、見た目やボイス、性格(成長傾向に影響)やスキルなどを自由に組み合わせて作成することができます。
火力が高く前衛後衛どちらでも活躍できる「アステルナイト」(戦士)、手数と素早さに優れる「シノブシ」(忍者)、補助に優れ全体攻撃も可能な「シアトリカルスター」(バード)、3種類の属性魔法と回復術を使いこなす「マージナルメイズ」、敵の攻撃をシャットアウトする盾「ピアフォートレス」(ガーダー)、素早く後方から矢を放つ「マッドラプター」(アーチャー)などがいますが、特に必須のキャラはいないので、好きなようにパーティ組めますよ(まあマージナルメイズ*3とピアフォ*3はいた方がいいですが)。僕はいつも通りハーレムパーティにしてました。転生をしながらスキルを引き継いだり成長率を上げたりしていくシステムもあるので、やり込み派の人も安心です。
マップはオートマッピングです。あまり複雑な仕掛けはないですが、単調にならないようなギミックは多くあり、あまり飽きることはなかったですね。さすがにペルソナQほどではありませんでしたけど、よかったと思います。他にも迷宮の壁を壊せる「壁壊し」(鍵の意味は!?)、パーティを組んだり、迷宮で回復したり、キャリーオーバー(戦闘報酬を受け取らず次の戦闘まで持ち越すことで、ボーナスが付くシステム)したり、壁を壊したりするその全てに影響する「リィンフォース」という数値など、既存のDRPGとの差別化も十分でした。
キャラクター
登場人物はあまり多くはなく、基本的にはバーバ・ヤーガことドロニアと、その弟子ルカ、そして謎の青年ネルドの3人で話が進んでいきます。それぞれに非常に複雑なバックボーンがあり、物語が進む度にそれが少しずつ明らかになっていきます。ドロニアは傍若無人で人の気持ちとかには無頓着なんですけど、健気なルカとの対比がいい味を出していましたし、かといって冷血女というわけでもないので、感情移入が十分できるキャラです。最後の決断は泣けたし、3回目のエンディング(途中のヤツね)はさすがにびっくりした。
声優さんは私があまり存じない方が多かったのですが、みんなすごくよかったです。特にルカ役の種﨑敦美さんは最高でした(TOWRUのテルン役もされてたんですね)。ルカの声も単なるロリキャラに放っておらず、どこか不思議な雰囲気を醸し出してましたし、追加エピソードの主人公とも言うべき○○○○の声もすごくよかった。というより中の人が同じだとは全然気づきませんでした。スタッフロールでびっくりした。まだお若い方のようですし、これからもがんばってほしいですね。
戦闘
シンボルエンカウント方式です。迷宮なので敵を避けづらいところもあり、早く進みたいときにはちょっと苛つくこともありましたが、敵から身を隠ししたりするスキルも結構あるので、それほどストレスはたまりません。
戦闘時は前記の通り5つのカヴンをコントロールして戦うのですが、戦闘ログの量がかなり多く、最速+にしてもそれなりに時間がかかるので、レベル上げなどをしているときにはイライラするかもしれません。また日本一のゲームにしては珍しく、稼ぎマップがない(一応存在するが、さほど効率がいいわけではない)のもちょっと残念でした。このゲームはキャラクターを転生させながら強化するのが面白いのですが、経験値稼ぎが面倒なのであまりはまれませんでした(本編をクリアするだけなら転生しなくても問題ないです)。
ボスはだいぶ強弱に差がありますが、強いキャラは本当に強く、毎回戦死者が多数でてました。でもパーティの組み方を考えると突破できたりして、良い感じの難易度でしたね。難易度は3段階あり、いつでも変更できる上に、どの難易度でもトロフィーは問題なく取得できるので、DRPGが苦手な方にも挑戦してほしいです。
総評
そのようなわけで、ダークファンタジーの名前に恥じないすばらしいDRPGでした。っていうか日本一のDRPG処女作がこれっておかしくない?
とはいえ、完璧なゲームだったかというとそういうわけではなく、キャラメイクの幅が狭い、マッピングの機能が足りない(特にワープポイントの繋がりはメモしたかった)、戦闘時間が冗長に感じる場面がある、ストーリー重視なのにバックログがないといった部分もありますが、これは次回作への改良点と考えれば問題ないレベルだと思います。
DRPGが好きな方、ちょっと暗めの物語が好きな方、世界設定に引かれるものがある方は、ぜひプレイしてみてください。当初はまったく購入予定がなかった自分ですが、旅行中のお供としてこのソフトを選んだことはナイス判断でした。
プラチナまでは65時間でした。クリア後ダンジョンはさすがに歯ごたえがありすぎたのでイージーで走破しましたが(その後の隠しボスも一応撃破してます)、あと5時間ほどキャラを鍛えれば、ノーマルでもクリアできてた…と思います。
※画像は公式サイトより引用
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