好きな作品のペーパークラフトは作っているだけで幸せになれます。
ふしぎの海のナディア ペーパーシアター
レーベル:ペーパーシアター(エンスカイ)
価格:1,650円(税込)
レビュー
繊細にレーザーカットされた硬質紙を貼り重ねて立体感のあるパーツを作り、それを重ね合わせてアニメの名場面を再現するペーパークラフトです。パーツはレーザーカットされていてかなり緻密に作られています。ジブリ作品のものが有名ですが、最近のはやりのアニメも続々と商品化されているので、ペーパークラフトに興味のある方はぜひラインナップを覗いてみてください。
作成の経過についてはTwitterに挙げているので、良ければそちらを追ってみてください。以下のツイートからスレッドにしてます。
ただ、個人的にはさんけいさんのジオラマシリーズ(yukkun20がいつも作っているジブリのペーパークラフトです)と比べると、劣っていると思います。理由は2つあります。
まず一つ目に、パーツの精度です。さんけいのパーツの精度はそれは見事なもので、きっちり組み合わせれば寸分の狂いもなく収まります。しかしこちらはパーツとパーツをかみ合わせる時に完全に密着させると制度に狂いが出ます。ツイートでも触れましたが、0.1mm程度の隙間を空けないときれいに収まりません。それならそれで、説明書にそういう注釈を付けてくださらないと…

左側のパーツを見ると、例えばエッフェル塔と背景のクリーム色の部分が、きちんと密着していないのが分かります
それから二つ目に、造形がやや手抜きっぽく感じられるところがあります。紙を重ねるタイプのペーパークラフトの場合、飛び出ている部分は紙を重ねて、引っ込んでいる部分は紙に穴を開けて表現するのが原則です。例えば顔を作る場合、顔面がベースだとすれば、眼球は顔面に開けた穴から覗いているべきですし、メガネはベースの上に重ねて貼ってあるべきです。しかしそのセオリーが無視されている箇所が何カ所かありました(例えばサンソンとハンソンのグラサンは、顔面に穴を開けて表現されている)。特にグランディスさんの表情はそのあおりを受けていて、細かい表情がきちんと表現出来ていません(yukkun20の技術の問題かと思ったのですが、公式サイトの完成図も失敗しているので多分仕様)。
この2点については今後改善してほしいですね。もっともさんけいさんとエンスカイさんでは商品のリリース間隔も違いますし、単純に比較するのはフェアではないでしょう。またエンスカイさんの方は、プラモで言うところのランナー部分が少ないので、少ない手間で台紙からパーツを切り離せるという利点もあります(反面パーツが切り離した時に飛んでいきやすいので注意です)し、用意する工具が少なくていいというのもメリットです。どちらもペーパークラフト界に大切な企業なので、これからも応援していくつもりです。
話がそれましたが、完成品はこんな感じです。

左上は消印だと思いますので、ポストカード的な演出になっていますね。手前からポストカード、ジャンの飛行機、ジャン・ナディア・キング・マリー、グラタンと3人組、エッフェル塔、セーヌ川(多分)の6層構造になっています。
パリの町並みやハンソン・サンソンなど、角度的に見づらいところもきちんと作られているのは素晴らしいですね。

斜め前方から覗くとこんな感じになっています。紙製とは言えかなりの枚数を貼り合わせているのでそれなりの強度はあります。完成品は幅80mm*高さ100mm*厚さ40mmなので、置いても安定しますし、かなり軽いので壁に貼り付けて飾るのもありだと思います。

裏は何の飾りっ気もありません。
難易度は★★★★☆とのことでしたが、2時間半ほどでサクッと組み立てられました。この手の商品で修行を積めば、いつかオリジナルのイラストからペーパークラフトを起こせるようにもなる気がする。やらんけど。
おお、本当ですね。新ハードの情報ももちろん楽しみですけど、ローンチタイトルがどう…