2014-08-13
【映画】思い出のマーニー レビュー
あまり期待してはいなかったのですが、ジブリファンの義務と思い見に行ってきました。
思い出のマーニー
制作:スタジオジブリ
監督:米林宏昌
上映時間:103分
公式:映画『思い出のマーニー』 大ヒット上映中!
レビュー
うーん、なかなか難解な映画でした。いつも言ってますけど、そういうのはエンターテイメントには求めていないんですよね…もっとストレートに楽しめる作品が好きなのですが。
自分が養子であることにコンプレックスを抱き、いつしか心を閉ざした少女・杏奈。喘息の療養のためにやってきた海辺の村で、杏奈はとある屋敷に住む少女・マーニーと出会う。次第に友情を深めていく二人。杏奈はマーニーの導きに非現実的なものを感じながらも、マーニーの愛を感じ、マーニーを愛するようになる。しかしある嵐の晩、マーニーは杏奈を嵐の中に置き去りにして消えてしまう…
というストーリー。これ話の構造がとなりのトトロとおんなじなんですよね。「田舎にやってきた主人公」「そこで出会う不思議な存在」「次第に仲が深まっていくが、ある日突然別れが来る」「最後に大きな事件が起こり、その存在と再会する」「最後に家族の問題も解決してハッピーエンド」という流れが。
マーニーの正体も比較的初期の段階からほのめかされていて、最後に謎解きがされても「やっぱりか…」という感じ。
ボクも最初から、「まさかとは思いますが、この「マーニー」とは、あなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか。」(元ネタがわからない人は「林公一」でググって)と思いながら見てしまったくらいです。伏線とかに弱いボクがそういうくらいだから相当ですよ。
とはいえ、全くダメダメというわけでもなく、わずか12歳の少女が「愛」そして「許し」という高度な概念を口にするのですが、それが薄っぺらに聞こえないだけのストーリーは構築されていたと思います。最後にマーニーと別れるシーンはやっぱりじーんときた。また杏奈の面倒を見てくれる大岩夫妻や、新しい友人となる彩香など、周囲の人物が明るく好印象なので、救われていた感じはします。また「子供を愛していない親はいない」という(残念ながらいまの世の中ではフィクションに近い)テーマも描かれるんですけど、それも陳腐にはなっておらず、やっぱりそういう王道のテーマもいいものだと再認識させてくれました。
もっとも、Wヒロインということもありどうしても「アナと雪の女王」と比べざるを得ないのですが、残念ながらボクの中ではマーニーの完敗です。
中の人の演技?もうあきらめた。アナ雪だって本職の声優はいないのに、どうしてこうなった!