2024-02-11
【ゲーム】スーパーマリオRPG レビュー
マリオと旅に出てドラマを作ろう。
スーパーマリオRPG
プラットフォーム | Nintendo Switch | |
ジャンル | アクションRPG | |
価格 | パッケージ版 :6,578円(税込) ダウンロード版:6,500円(税込) |
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公式 | スーパーマリオRPG | Nintendo Switch | 任天堂 | |
プレイ時間 | 1周目:13時間 |
ストーリー
- ある日、いつものようにクッパにさらわれたピーチ姫を助けるため、クッパ城に乗り込んだマリオ。クッパとの決戦の最中、天空から突如巨大な剣が現れて城に突き刺さり、マリオ、クッパ、ピーチは遠くへ飛ばされてしまう、その剣は、自分の主カジオーの尖兵としてマリオワールドの征服を宣言する。かくしてマリオはピーチ姫を探すため、また世界を救うため、旅立つのだった―
- 1996年にSFCソフトとして発売された同名タイトルのリメイク版です。当時TVで流れていた、パックンフラワーがいい声で歌うCMを覚えておられる方も多いのではないでしょうか。ゲームとしてはグラフィックは3Dに一新されましたが、ストーリーはほぼ当時のまま(細部で修正されている部分もありますが、台詞回しなどもほぼ往時のままです)再現されています。当時プレイした方にとっても納得の出来ではないでしょうか。
- おそらくマリオたちの冒険を外から眺めている…というコンセプトで作られているのか、所々でメタ的なネタも挟まれています。メタネタは好みが分かれると思うのですが、yukkun20は好きなので結構ツボでした。
- マリオシリーズなので例によってストーリーは薄目のご都合主義ですが、マリオに重厚な物語を求めているわけではないのでよし。オリジナル版にはなかったムービーなどもあって演出も悪くなかったですね。
自分たちの住んでいる国(島)に巨大な危機が迫っているのに毎日のほほんと過ごして面倒くさいことはスーパーヒーロー(として認知されている)マリオに任せておけばオッケーという住民達にイラッとすることを除けば…
システム
- ワールドマップから村や町に入って冒険の準備を整えたり、ダンジョンに入ってボスを倒したりを繰り返して進めていくオーソドックスなスタイルです。スーパーマリオブラザーズ3以降のマリオも大体そんな感じなので、確かにRPGとしてとっつきやすくなっていると思います。
- ダンジョンなどでマリオが行えるアクションは、基本的に移動とジャンプだけとかなり単純化されていますが、ジャンプの使い方が相変わらず秀逸ですね。不安定な足場を渡っていったり、乗り物に乗りながら空中のコインを集めたり、隠しアイテムを見つけたり、自分がマリオデあることを証明したり(笑)と、いろいろな使われ方がしていて、決して単調にはなっていないところがいいと思います。
- ただ全体的に昔のゲームなのか部分的に難易度の高さが散見されます。普通にプレイしてクリアする分にはさほど問題は無いのですが、やりこもうとすると途端に…。隠しアイテムや隠し通路はノーヒントのものも多いですし、ミニゲームは最高評価を得ようとすると非常に難しく、マリオのスーパージャンプ100回とかまじで可能なのかよ…30回ですら2回しか成功しなかったのに。
- とはいえ、全体的に遊び心のある演出も多く、当時まだRPGというものの認知度が高くなかった時代に子供たちが触れる最初のRPGとして、よく出来ていると思います。今だとちょっと不親切という評価をされてしまうのは時代ですね。
キャラクター
- 主な登場人物はPCとなるマリオ、ピーチ、クッパに、本作オリジナルキャラのマロとジーノです。マリオは喋らず基本的にはジェスチャーでコミュニケーションを取っています。物語の進行役を担うマロ、オレ様キャラのクッパにプリンセスのピーチあたりはキャラも掴みやすいのですが、いまいちポジションが分からず口数も少ないジーノは最後までキャラを掴みきれませんでした。エンディングのことを考えると、ジーノのイベントがもう少しあってもよかったのかなと思います。
- 個人的には、仲間になったクッパの意外な一面がいろいろ見えたのが良かったですね。部下から慕われていたり、肝心な時に逃げてしまった部下のことも寛大に許してその後の生活の心配をしてたり、マリオの前で面目を保とうとかっこつけたり、ツンデレ気味にマリオ達に力を貸したりと、妙に人間くさいところがいい味出してました。
- しかしピーチはもっとマリオとイチャイチャしていいのよ?作中唯一のキスシーンも、オリジナル版と比べると制限時間が厳しくなり、お相手がおっさん2人になる可能性が上がってるし(yukkun20も被害を受けました)、どうなってんの!?
戦闘
- 戦闘はシンボルエンカウントになっていて、登場する敵も事前に大体は分かるようになっています。出現する敵には時々ランダムで「きょうてき」という、通常のモンスターよりも能力値が高いモンスターが紛れていることがあり、適正レベルだと苦戦するような強さになっているので、戦闘にも緊張感がありました。
- 戦闘画面は味方は3人、敵は1~5体のクオータービューになっています。PCは全部で5人ですが、行動順が回ってきたタイミングで任意の控えと行動することも可能です。
- 行動としては通常攻撃、FP(フラワーポイント。パーティ共通のMPのようなもの)を消費して発動するスペシャル技、アイテムなどを駆使して戦います。通常攻撃や技には、アクションコマンドという、タイミング良く特定のボタンを押す(あるいは連打したりスティックを回したりする)ことで威力を上昇させられるようになっていて、戦闘も手持ち無沙汰感がなくて良かったです。防御の際もタイミング良くボタンを押すことでダメージを低減(あるいは0にする)こともできます。タイミングは結構シビアで、通常攻撃のアクションコマンドは手持ちの武器が変わる度にタイミングもずれるため成功率は抑えられており、バトルがつまらないということもありませんでした。このあたりのバランス調整はさすが。
- まあ一番おもしろいのはみんな知っていると思いますが「なにかんがえてるの」ですよね。これは敵の弱点や残りHPをのぞき見るマロのスペシャル技なのですが、フレーバーテキストとして文字通りその相手が戦闘中に何を考えているのか知ることが出来るんですよね。時々どくのあるセリフが仕込まれていたりして面白く、ついつい全員分確認したくなりますよね。そのせいでマロをパーティから外せなくなるのですが…テイルズみたいに、同じ効果を持つアイテムとかあると、パーティの自由度が広がってもっとよかったかも。
総評
- オリジナル版の発売当初、SFCを持っておらず涙で枕を濡らしたyukkun20少年のノスタルジーを満たしてくれるいいゲームでした。任天堂とスクエニの関係からリマスターくらいならともかくリメイクはないんじゃないかな…と思っていたので発表があった時はうれしかったですね。
- とはいえ、現在の基準でいうと、隠し要素が理不尽だったり、寄り道がなかったり、ストーリーが単純すぎたりと気になるところもあります。フィールドがクオータービューなので、高い場所にあるオブジェクトの位置がわかりにくいという問題もあります(影の落ちる場所などでフォローはしてくれていますが)。
- ただクリアまでは10~20時間程度とサクッと遊べるゲームになっているので、当時の思い出がある人も、今のマリオしか知らない人も、是非一度は遊んでみてください。しかしゼルダの夢をみる島といい本作といい、やっぱり余計なことをせず正統に進化させたものがリメイクとしては評価高いんですよね。
- あとEDにしか出番のなかった緑の弟は泣いていい。