2015-11-24
【ゲーム】ルミナスアーク インフィニティ レビュー
こっちも本日プラチナ獲得。
これでプレイ中なのはソフィーのアトリエだけになっちゃいました。12月までどうしようかな。「うたわれるもの」(第1作)かな。
ルミナスアーク インフィニティ
公式:『LuminousArc INFINITY -ルミナスアークインフィニティ-』公式サイト
価格:ダウンロード版:5,537円(税抜)、通常版:6,800円(税抜)
ジャンル:ファンタジック・シミュレーションRPG
プラットフォーム:PSV
プレイ時間:80時間
ストーリー
ラピスと呼ばれる宝柱が、世界の運行を司っている世界。選ばれし乙女―アイドルたちは、詩を歌い、魔力をそれに注ぎ込むことで、世界にあまねく魔力が行き渡り、それにより世界が安定して運行するよう見守っている。
そんなアイドルたちの力を引き出すために、その旋律を整える「調響師」の青年シードは、皇王であり、アイドルの一人でもあるブリジッタの式典に来ていた。そこで、ブリジッタ、そしてアイドルたちが、「アマデウス」と名乗る仮面の集団に狙われていることを知る。それは、世界を滅びへ導く恐ろしい企ての始まりだった―
という感じです。
まず初めに言っておきますが、今回ストーリーは正直駄作です。「アマデウスからアイドルたちを守るため、世界中に散らばるアイドルたちを救出し仲間にする」→「アマデウスによってアイドルの故郷がピンチになるので助けに行く」→「ラスボス戦」の3部構成なんですが、第1部と第2部を12人いるアイドル全員(一部例外あり)について同じように繰り返すため、ストーリーが冗長とか言うレベルじゃないです。これ23話もかけてやる話じゃないよ。
そして、個々のエピソードも質が低いです。登場人物の心情が全然描かれていないというか、読んでいてすごく薄っぺらな印象を受けました。主人公とアイドルの交流はそれなりに描かれてはいますが、アイドル同士の関係性がほとんど描かれていないため、人間関係にも全然入り込めないし…。エンディングも12人分見てもいいかもな…と考えていましたが、シーナエンディングの出来があまりにひどかったのでその意欲も霧散しました。ハーレムゲーで個別エンディングを用意しているのに、何でこんな中途半端なものを見せられなければならないのか。
同時にプレイしていた「うたわれるもの」のストーリーが良かっただけに、辛かったです。サブイベントも数を減らしてもっと内容を練れ。
システム
ADVパートとバトルパートを交互に繰り返しながら進んでいく、オーソドックスなタイプのSRPGです。
ストーリーは途中に大きな分岐はありますが、全体としては同じ流れです(エンディングは12種類あり)。そのほかに任意のサブイベントも多数用意されており、ボリュームはあります。
バックログ確認、スキップ、オート既読モードなど、基本のシステムはきちんとしています。が、ボイスはパートボイスです。普通パートボイスといえば、重要シーンはフルボイス、そうでないシーンはボイス無しというのを想像すると思いますが、違います。一つのシーンの中に、「ボイスありのセリフ」「ボイス無しのセリフ」「相づちのみのボイスが入っているセリフ」の3種類が混在しています。すごくうっとうしい。あと、ヒロインたちは全員歌がうまいという設定なのに、それが全くボイスに反映されていません。シナリオ上歌うシーンがあったとしても、歌詞もない鼻歌のような曲を全員バラバラに歌うだけ。なんだこれは。
キャラクター育成は比較的バリエーションが広く、好みのキャラに育てることが可能ですが、実際は火力と回復力を優先するのがいいと思います。
キャラクター
ヒロインのキャラクターも、色々な要素を各キャラに持たせているにもかかわらず、それがシナリオ上十分に生かせていなかった感じがあります。特にジォーカーの悪魔憑き設定や、パルスの未来人設定など。とはいえ、バリエーションは豊富なので、一人くらい好みの子が見つかるのではないかと思います。個人的にはロボ娘のシーナを愛していましたが、全然デレる気配がなく、最終決戦直前に変なデレ方をしたのでちょっと残念。
戦闘
スクエア制、アクティブターン制のSRPGです。こちらはなかなかに出来が良かったです。3DのSDキャラが可愛く作られていて、見た目も○。
特徴的なシステムとして、「コーリング」があります。これは、行動を犠牲にして詩を歌うことで、次のターンまで周囲のキャラの能力を上げたり、必殺技に必要なゲージを貯めたりする効力があります。何人かで同時に歌うことでさらにこの効果を強化出来るのですが、歌っている間は何もできませんし、敵には襲われやすく、ダメージを受けると歌が中断されてしまうこともあり、いいジレンマになっています。逆にこれを逆手にとって囮にすることもできます。
また、HPが0になったキャラは、その場で気絶します。気絶した状態でダメージを受ける(もしくは次のターンが回ってくる)と戦闘から離脱しますが、その前に気絶から回復させることが出来ます。これも時にあえて気絶を見逃してターンを稼いだり、敵のターンが2回連続で回ってくる時は回復を優先したりと、戦略性を生み出すのに一役買ってました。
他方問題点もあります。まずZOCですが、これはコーリングの効果でしか発生させられません。コーリング中は無防備ですので必然的に後衛がコーリングすることになるのですが、本来ZOCで前衛が壁を構築している間に後衛が攻撃するのが基本なので、うまくかみ合っていません。またこちらの術の射程はほとんど2マスなので、敵とは接近戦になりやすいのですが、ZOCが形成出来ないせいで乱戦になってしまいがちです。
それに、通常攻撃の存在意義が分かりません。ほとんどのキャラは(術師なので当たり前ですが)物理的な攻撃力は低く、通常攻撃するより歌で弱点を突いた方がいいです。弱点を突くのが比較的簡単なこと、通常攻撃だと反撃を受ける可能性があること、毎ターン術を使っても問題ないくらいMPが豊富なことなどから、通常攻撃をする必要性がほぼないです。これもバランスを調整すべきだったのでは。
難易度は変更が可能ですが、難しい方でプレイすればそれなりに歯ごたえがあります。特に敵のAIが賢く、嫌なところを的確に突いてくるので、推奨レベル以下で挑みかつ特殊条件を満たしてクリアしようとすると、結構大変かも。ちなみに全てのサブシナリオをこなしていけば、特にレベル上げをせず、全キャラをまんべんなく育てても、クリア出来ます。
なお非常にバトル数が多いです。うたわれるものは隠しダンジョン入れて33ですが、こちらは100を越えてます。
ユニット雑感
※画像は公式サイトより引用
というわけで、ちょっとばかし残念な出来でした。とはいえ、バトルパートはなかなかに出来が良く、シナリオをきちんとすれば化けるような気もします。この辺りはさすがフェリステラさんというべきか。しかしシナリオが全てを台無しにしているので、次回作を買うかどうかは考えます。
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