2020-02-20
ついに農業高校マンガも最終巻です。荒川先生ありがとうございました!やっぱり荒川先生のマンガは面白い。そんなわけで久々にハガレンも読み返し中。
銀の匙 Vol.15
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:499円
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あらすじ
大蝦夷畜産大学の受験について、八軒の父親は意外にも賛成してくれた。心の重しが取れた八軒は受験勉強に邁進。交通事故に遭って足を骨折したり、合格発表の日に会社の宣伝のため仮装させられて新聞を総なめにしたりとハプニングはあったものの、無事卒業し、大学にも入学することが出来た。
それから4年。八軒は駒場に呼ばれ、なぜかロシアの小麦畑を彷徨っていた。ロシアに渡り、アムールの開拓を進めていた駒場は、八軒にもロシアで畜産を始めてみてはどうかと声を掛ける。八軒の下した決断は―
感想
ついに完結しましたね。もう少年漫画的なイベントは前巻までで完了し、今巻は風呂敷を畳む感じになっていましたけど、どこまでも爽やかで、幸せなエンディングになっていました。しかし農業も畜産業もスケールでかいな。こんなスケールのでかいことをやっているうちに、どんどん大胆になっていく八軒の気持ちも分かるような気がします。
当サイト一押しの吉野さんですが、チーズ工房への就職を蹴飛ばしてフランスに旅立ってしまいましたね。持ち前のバイタリティでフランスで一旗揚げ、フランスの彼氏も作り、意気揚々と日本に凱旋して実家の牛乳でチーズ工房を立ち上げる寸前まで言ったのに…まさか実家が肉牛育成に鞍替えしているとは(笑)どこまでも報われない彼女に乾杯。
というわけで8年にわたり素晴らしい作品を描きあげてくださった荒川先生、ありがとうございました。週刊誌に荒川先生を連れてきてくださったサンデー編集部GJ。それでは最後は別府の名言で締めようと思います。
アレクサンドラ「日本食ってヘルシーなイメージあるカラ…」
別府「なにをおっしゃる! 人間は豚よりも体脂肪率が高めです。人間の体脂肪と豚のそれを足して2で割れば人間側の体脂肪率は減るのです。すなわち豚肉を摂取するのは人体にとってとってもヘルシー!」
別府算
※161ページより引用
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2020-01-22
荒川弘先生の農業高校マンガ「銀の匙」最終巻(15巻)が2/18発売予定です。先生、お疲れさまでした!
連載開始が2011年でしたから、8年越しの完結ですね。これまで全ての巻でレビューを書かせていただいておりますが、15巻ももちろんやろうと思います。
しかし先日「鋼の錬金術師」を読み返す機会があったのですが、荒川先生の描くマンガはストーリーは単純明快ながら、深いテーマをうまく扱ってくださってますし、シリアスとギャグのバランスもいいし、絵柄も安定してるし、コミックスのおまけも充実してるしで、やっぱり素晴らしいです。つーかハガレン連載したの28歳の時なのか…
これからもお体に気をつけてください。次回作も期待しております。
2019-11-01
休載中だった「銀の匙」が来週号のサンデーで復活することが決まりました!長かったなー。でもあと4話で最終回だそうです。確かにもう終盤って言われてたけど、早過ぎんよー。でもだらだら引き延ばさないところは荒川先生らしい。
ということで自分のレビューを読み直していたら、14巻のレビューをしてないことに気付いたので。
銀の匙 Vol.14
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:429円
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あらすじ
無事最後のエゾノー祭を終えた八軒たちに、運命の11月30日がやってきた。御影は畜産大学の推薦入試へ、八軒は会社として初の本格的事業、石窯ピザ屋の出店へ。お互い予想外の事態はあったものの、仲間たちを集めて行ったその日の反省会は明るい雰囲気に包まれていた。
そして12月の合格発表。御影は無事合格。それはこれまで3年間勉強を教えてきた八軒にとっても喜びの瞬間だった。八軒は約束通り御影に正式に交際を申し込み、二人は恋人同士になるのだった。
一方八軒は、事業の方向性について副社長の大川と協議するうちに、生産から加工販売まで自社で行うタイプの事業に行き着く。しかしそれには食品衛生管理者の資格が必要―それには八軒が畜産大学に通って資格を取得するのが最も合理的だった。体よく大川に面倒事を押しつけられた八軒はそれを拒否するが、「御影と素敵なキャンパスライフ!」という悪魔のささやきに屈し、今度は自分が一般入試を目指すことに。八軒は進学について相談するため、再び、父親と向かい合うことになるのだが―
感想
懐かしいなー大学受験。自分は一応滑り止めの私立(面接のみ)と本命の国立両方受けたんですよねー。自分はどちらに進学しても良かったんですけど、親はやっぱり国立に行ってほしそうだったので空気を読んで受験頑張りました。まあ受かったら受かったで反応は薄めだったんですけど(もちろん喜んでくれましたが)。なのでこうやって受験に全力で取り組んで、合格したことを友達と泣きながら喜ぶ、みたいな体験はしたことがないのでうらやましいです。
今回もピザおいしそうだったな…自分はピザはそんなに好きではないんですけど、この漫画を読むとどうしても食べたくなっちゃいますね。ベーコンにチーズ3種にジャガイモ2種で石窯焼きとか、おいしくないわけないだろ!
そして当サイト一押しの吉野さんですが、今回無事に念願のチーズ工房への就職が決まり…
面接官「うちに就職したら社宅に入ってもらうから」
吉野「え……求人票には書いてなかったですけど社宅は絶対ですか?」
面接官「うん、書いてないけどね。ほら、仕事場に通いやすいように工房のすぐそばにあるから必ず入居してね。吉野さん、仕事好きだよね?」
吉野「はい……まぁ……」
面接官「お客さんの喜ぶ顔を見るためならどんなことでも頑張れるよね?うちは休業日や終業時間が求人票と違う場合があるけど、気にしないでね?」
吉野「ブラックの臭いがプンプンするぜぇ!!!」
※53、54ページより引用
臭いどころかド直球のブラックです(涙)。段々コメディリリーフになりつつある彼女に幸あれ。
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2015-06-27
現在も休載中ですが、久々に新刊が出ました。巻末おまけ漫画でもお元気そうで良かったです。
アルスラーン戦記が一段落してからでいいので、続き期待しています。
銀の匙 Vol.13
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:429円
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あらすじ
三年生になった八軒たちは、最後のインターハイに出場していた。北海道予選で最後はぎりぎりの勝負になるも、御影がノーミスでゴール、タイム勝負を0.07秒差で制し、見事御殿場で開かれる全国大会に駒を進めることが出来た。―が、決勝では雑念の入った八軒がコースを間違えて失格し、さんざんな結果に終わったのだった。
一方学内では、大川と八軒がこれから商売にしようとしているピザの試食会を開催することに。エゾノー生たちが丹精込めて育てた材料を使ったピザは大好評で、11月の発売に向けて大きな弾みとなった。
そして9月。東京で就職していた駒場から八軒に電話がかかってくる。「おまえに頼みたい事がある」という駒場の考えとは?
感想
前巻のレビューを読みながら今回読んでたんですけど、11巻かけて1年生編を描いたのに、2年生編が12巻目であっという間に終わっていたことに驚いた。1冊読み飛ばしたかと思いましたわ。
今回は前回の飲食シーン無しを吹き飛ばすかのようなピザ試食会でした。なんで白黒漫画なのにここまでうまそうなご飯が書けるのか。荒川先生さすがです。しかし3年生にもなるとちょっとやそっとおいしいものでは派手なリアクションが出なくなっているところに成長を感じます。
そしてインターハイ。予選ではギリギリ勝利を熱く描き(というか個人競技である乗馬でこういう熱いシーンを描けるのもさすが)、八軒に「馬術部入って良かった。誘ってくれてありがとな。今日もいいもの見られた。御影、超かっこよかった。惚れ直したよ。」とまで言わせておきながら、全国大会では八軒のせいで惨敗とか、あんまりな展開に思わず涙が…。「御影さんは馬が下手な男は嫌いですか…!?」という八軒のつぶやきに、御影が「へ!?いや元気出してよ」と否定せずに流しちゃったのも…(笑
あと吉野さんも出番があって良かった。今回もゴルゴンゾーラ(青カビチーズ)に引き気味の一同に「腐った豆を食ってる民族がなにを言う!」とど直球の正論で帰してくれました。当サイトは今後も吉野さんの夢を応援しています。
次巻予告によると、「クライマックスはもう目前!」とのことなので、あと2~3巻くらいで完結するのかもしれませんね。
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2014-09-03
荒川先生のご家族の体調不良で現在不定期連載になっています。ご自身が妊娠されてもほとんど休載しないことで知られる荒川先生が休載ということはよほどの事態なのだと思います。一日も早いご回復をお祈りいたします。そして冨樫先生は仕事して。
銀の匙 Vol.12
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:429円
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あらすじ
エゾノーでの怒濤の一年が終わり、八軒たちは二年生になった。人の夢を否定しない人間になりたい、と考えた「絆の農業ビジネス」も、荒削りながら少しずつ形になっていく。実験的に始めた豚の飼育もそれなりに転がりだし、会社組織も頼れる?先輩・大川とのタッグでひとまず完成。駒場家の騒動も一段落し、皆が自分の夢に向かって歩き始めた。そして八軒は、初めて出荷する豚を使って、再びピザを作ろうと考えるのだが―
感想
ついに一年間の成長の集大成とも言うべき起業編がスタートしましたね。金がないとなにもできないという厳しい(当たり前の)現実を踏まえつつも、これまで作り上げた人脈からの助けも借りて少しずつ事業を回していくのは見ていて楽しかったです。
今回は大川先輩大活躍でしたね。萌えイラストも描けるとか先輩パネェッス。最初に育て始めた豚も大川先輩提供だし…この人最初は完全にモブ(というか賑やかしキャラ)だとおもっていたのに、いつの間にかこんな重要キャラに…たしかに一緒に仕事をしたら楽しいと思うけど、ボクはこの人を自分の上司に据えるほどの懐の深さはないです。八軒スゲー。
ただ、今回は食べ物を食べるシーンがない!最後にピザの絵は出てくるけど、やっぱりおいしいものをおいしそうに食べている絵が見たい!というわけで次回のピザ編には超期待しています。
しかし、今回はボクのお気に入りの吉野さんが大活躍ですよ。フランスに留学に行った時はしばらく出番がないのかと思いましたが、まさか次の話で帰って来るとは思わなんだ。しかもチーズの勉強に行ったはずが魚の世話ばかりさせられて、折れるどころか強くなって帰って来るなんて…よかったね、ほんとよかったね。帰って来た時のキレた表情はさすがに愛せませんでしたが、当サイトは今後も吉野さんの夢を応援しています。
大川「俺はこいつ(豚)を豚の楽園のイブにしてやりたい!」
八軒「交配はどーすんですか?雄豚も飼うんスか?」
御影「豚の精液を販売してる業者さんがいるはずですよ。確か宅配便で送ってくれて…」
大川「えっ!?アダム宅配!?」
※79ページより引用
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2014-04-12
映画も見に行きたいけど行く暇なさそう。荒川先生、連載100回突破おめでとうございます!カバー裏の2コマ漫画も笑える。
銀の匙 Vol.11
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:429円
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あらすじ
そろそろエゾノーに来て1年。八軒も進路について考える時期になっていた。勇気を出して父親に以前から考えていたアイデアを伝えるが、父親からは「ハッキリした企画もビジョンもなしに電話してくるな」と厳しい言葉を返される。しかし逆に父親を説得しようと、友人や教師に励まされながら企画を煮詰めていく。
そんな中、寮を出て下宿することになった八軒のため、両親が帯広へやってくる。父親に「あと2年本気でやるから見ててほしい」と宣言する八軒。父親はやはり厳しかったが、八軒と分かれたあとの帰りのタクシーの中で「本気には本気で返す、それだけのことだ」と話すのだった。
感想
今回は再びシリアス路線に戻りました。相変わらず鈍感なヒロインのせいでバレンタインデーとかもラブコメにならないのはさすが。
しかし八軒父は厳しいなぁ。息子にそれだけ期待しているということなんでしょうけど、さすがにこれが自分の父親だったら折れてしまいそうだわ。しかし長男があんな感じになっちゃったのに、教育方針がぶれてないということは、やはり強い信念がある人なんでしょうね。それを温かく見守る母親とのバランスもいい感じ。
まぁしかし八軒は友人に恵まれていますね。企画書の作成につきあったり、煮え切らない御影との仲を進展させようとしたり、下宿を探してくれたり。2年目から寮を離れると、友人たちの出番も少なくなっちゃうのかなぁ。クラス替えとかどうなるんでしょうか。
戦場を共にした奴らの「国に帰ったらまた会おうぜ、俺たちマブダチだぜ」系のセリフ…実際の軍人は、国に帰った後億劫になって会わなくなるのがほとんどらしいぜ
※157ページより引用
でも馬術で160センチのバーとかを越えていけるっていうのに驚きました。あんなにでかい生き物が160センチとかものすげーな。僕も大学の頃乗馬をすべきだったかなぁ…一応検討したことはあったのですが、基本的に生き物が苦手なのであきらめたんですよね。あと早起きもつらいし。
あと吉野さんが完全にチーズキャラとしての地位を確立してしまいましたね。男たちが集まって闇鍋やっているところに「なんかいい匂いがする!!ロック・オン!!」でいきなり殴り込んだあげく、手持ちのチーズで素早く餌付けするところはさすが。
そんな彼女に12巻ではさらなる飛躍と悲劇がある…はず。
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2014-01-17
今回は通常版を購入しました。荒川先生、10巻突破おめでとうございます!
近頃サンデーの漫画は全体的に面白いのが多いなぁ。
銀の匙 Vol.10
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:429円(通常版)、1142円(限定版)
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あらすじ
正月休み。実家に帰りづらい八軒は学校に残っていたが、そこに学校をやめた駒場がバイトとしてやってくる。一緒に初詣に行った八軒は、冬休み明けにみんなでベーコンとソーセージを作るから食べに来るようにと駒場を誘うが、駒場は「バイトでそんな暇ない」とつれなく去っていった。
そして3学期。八軒たちは共同購入した豚肉を使い、ベーコンとソーセージの加工を始める。出資者たちとの試食会も順調に進む。あとは一般販売する時の価格を決めるだけとなった。八軒は迷った末、「作った人にちゃんと金が行って生活に苦労しない価格がいい」と価格を決める。一般販売での売れ行きも上々だったが、八軒はエゾノーブランドの力で売れたことを謙虚に認めるのだった。
その後、氷祭りで再び会った駒場に、エゾノーの友人達は暖かく声をかけ励ます。「あつくるしーんだよ 前はもっとドライだったろ。」と言う駒場に、多摩子は「誰かさんのがうつったんじゃないの」と答える。家に帰った駒場は、再び野球の練習を始めるのだった。
感想
全体的にシリアスだった前巻でしたが、10巻は食べ物祭りですね。ほんと荒川先生は美味しそうな食べ物を美味しそうに描くのが上手いなぁ。年越しそば、餅、ソーセージ、ラクレットチーズ、ソーセージ、そしてホットドッグ。
ホットドッグは 飲み物でした。
※117ページより引用
は至言ですね。ドイツで食べたホットドッグはパンが固くてあごが疲れた思い出しかないんだけど、それが飲み物とは!
その他、ラクレットオーブンなるものがあるとか、ソーセージの皮は羊の小腸だとか、銀のスプーンは暗殺防止用だとか、いろいろ知らなかった話がちょこちょこ挟まれていて勉強にもなりました。
あ、今回の吉野さんはホットドッグをリスのようにほおばっているコマ(p.120)が良かったです。
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2013-11-03
今回は再びドラマCD付き限定版を購入。ドラマCDと聞くと無条件に買ってしまう自分もどうかと思うのですが…聞いていないCDが溜まってきてるし。
銀の匙 Vol.9
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:419円(通常版)、1000円(限定版。いずれも税別)
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あらすじ
御影に勉強を教えることになった八軒は、兄が残した受験ノートを取りに行くため、久しぶりに札幌の実家に帰省する。再会した父親に「勉強で脱落した人間が人に勉強を教えるというのか」と厳しい言葉を投げかけられるが、八軒は生まれて初めて父親に自分の意見をぶつけ、実家をあとにするのだった。
その様子を見ていた母は、息子が高校で何をしているのか興味を持ち、単身エゾノーを訪問する。級友や先生達から息子の成長ぶりを聞かされた母は、八軒が成長していることを感じているようだった。
他方エゾノーでは、八軒のベーコン作りのノウハウを活かして、生徒達が共同でブタを購入して自らの手で加工・販売するという豚肉ファンドを立ち上げることになった。またもや中心に担ぎ上げられながらも、今度は全て一人で抱え込まず、信頼出来る仲間と苦労を分けあう八軒。しかし御影との距離はなかなか縮まらないまま、クリスマスの季節を迎えようとしていた―
感想
今回は全体的にシリアスな話が多かったですね。八軒の父親は言い方はきびしいけど、言っていることは結構正しいので余計胃に来るんだよなぁ。お母さんはもうちょっとフォローしてあげてよ!と思うんですけど、そのあとエゾノーに見学に来るシーンとかを見ると、母の愛を感じてジーンとします。さりげなく昆布できちんと出汁をとるなど、きちんと料理を作っていることが伺えますね。
あと八軒兄のノートなんですけど、わざわざ「過去問をとにかくやる」「長い文章題は先に問いを読む」みたいなことを書いていると言うことは、これ自分の為じゃなくて八軒のために作ったノートですよね(自分でわかりきったことはノートには書きませんから)。そこら辺は全く本編中で触れないんですけど、こういうところがなんかいいですね。でも文章題で先に問いを読むのは常識なんじゃないのかなぁ…
あ、今回の吉野さんは「八軒キモい。」(p.31)のコマが良かったです。
西川「あれ、あるじゃん。甘栗の皮がすでにむかれてるおやつ。あれ、パッケージに「私達がむいてます」って甘栗工場のめんこい女子の写真載せたらもっと売れるんじゃね?」
八軒たち「おまえ本当天才だな!!」
※98ページより引用
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2013-07-16
今回は限定版ではなく通常版を購入しました。ホルスタイン部のタオルとかどこで使えばいいというのか。こういうバカ企画は個人的には好きなのですが。
銀の匙 Vol.8
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:419円(税別)
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あらすじ
野球部の敗戦から数日後。駒場の実家である牧場は倒産し、駒場は高校を中退して働きに出ることになった。夢であった野球をあきらめる駒場や、その保証人となっているため経営が苦しくなる御影牧場のことで悩む八軒だが、どうすることもできない。牧場の動物たちに最後の別れを告げる駒場の手伝いをした八軒は、落ち込む御影に、夢を目指すよう励ます。八軒の言葉に力を得た御影は両親に、実家の牧場を継ぐつもりはなく、馬に関わる仕事をしたいと打ち明ける。そのためには大学に進学することが望ましいが、御影の学力はそこまで達していなかった。八軒は御影を励ました行きがかり上、御影が大学に進学出来るよう勉強のサポートをすることになるのだった。
感想
今回は前巻よりもさらに重い話しですね。借金前提で事業を始めて、売り上げでどうにか返して転がしていく。異常気象や設備投資の失敗、政策や流行の変更などが直撃すれば、あっという間に倒産してしまうという農業の難しさをここまでストレートに描いてくるとは。
もちろん一介の高校生である主人公達には何も出来ないんですけど(こういう少年漫画っぽくないリアルなところが好きです)、そんな中で、それぞれがそれぞれの立場で今できることを模索して、なんとかして前進していこうとする姿には胸が熱くなりました。
でもメインストーリーがこれだけシリアスなのに、コミカルなシーンをあちこちで挟んでくるところはさすが荒川先生。まぁ一番面白かったのは、巻末4コマだったんですけどね。小学館漫画賞の会場で息子が行方不明になったと思ったら、藤田和日郎先生と高橋留美子先生とあだち充先生のテーブルで飯食ってたっていう話で一度吹いて、サブタイトルの「スーパーサ●ヤ人3人と農民の巻」を見て2度吹いた。
御影父「俺にできるのは学費を捻出してやる事だけだ。お前の夢が本気ならやってみろ。夢が叶うにしろ叶わないにしろ、おまえの本気を支えてくれる友達を裏切るようなマネだけはするな。」
※161ページより引用
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2013-04-22
またしても限定版を買ってしまったが相変わらず出来がよい、の7巻です。
銀の匙 Vol.7
著者:荒川弘
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:940円(限定版)
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あらすじ
入院した八軒を見舞いに来た両親だったが、関係修復にはいたらなかった。学校に戻った八軒が見たのは、学園祭の片付けの風景。仲間達は八軒の思いを汲んで、馬術部の出し物を成功させてくれていた。その心が八軒には嬉しかった。
祭りも終わった頃、友人の駒場所属する野球部は、野球大会を勝ち進み、準決勝まで来ていた。駒場も押さえのピッチャーとして活躍。準決勝も最後の打者を打ち取って決勝進出と思った瞬間、味方のエラーによって逆転負けを喫してしまう。その翌日から駒場が学園に戻ることはなかった―
感想
あれだけ準備した学祭に参加できないという絶望的な、そして絵面的にも地味な物語を、ここまで面白く描いてくれる荒川先生には脱帽です。八軒も、そしてヒロインのアキもだんだん地の部分というか感情が出るようになってきて、面白くなってきました。二人の仲もちょっと進んだしね。
あと個人的に応援している吉野さんですけど、今回はデートに行こうとする八軒とアキに空気を読まずに付いていこうとする常盤を制裁するため、バトミントンのシャトルを打ち込んでいるコマが良かったですね!スナップ利きすぎ。
初回限定版に付属している大蝦夷農業高校生徒手帳ですけど、校歌、生徒心得、制服規定、部活動規定、寮規定、建物配置図、年間行事予定表などに、通常の手帳(4月始まり)がついていて、非常にそれらしい出来に仕上がっています。
この手帳を紛失の際には、保護者連名で学級担任を通じて再交付を願い出ること。その時には実費、もしくは家畜、野菜を徴収する。
※大蝦夷農業高校生徒手帳「生徒手帳取扱い」より引用
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