2012-09-24
旅行中に読んだ本が溜まっているのでぼつぼつレビューします。
「狼と香辛料」の支倉凍砂先生の最新作、「マグダラで眠れ」です。
狼と香辛料はホロのかわいさと、商人がその知恵を武器に戦うというちょっと変わった設定で大成功した小説ですが(僕も好きです)、果たして新作は…
今作の絵師は鍋島テツヒロ先生です。
ネタバレがあるので注意。
※サモンナイト2関係
プレイ日記第18話を追加しました。計算上では今月末までに1週目が終わる…はず。だが2週目は…
続きを読む(ネタバレ注意) »
あらすじ
騎士団、教会、商工会が権力を3分する時代。
騎士団に雇われた有能な錬金術士クースラは、「マグダラ」と呼ばれる錬金術士の真理を追及したことが原因で教会から睨まれ、錬金術士ウェランドと共に、前線の町グルベッティの工房に送られる。
クースラたちは研究をしながら、不審な死を遂げた前任者トーマスの研究成果を探そうとする。そこに、教会から派遣された修道女フェネシス(表紙の少女)が現れる。彼女は監視者と名乗り、クースラ達の研究に同行するようになる。次第に交流を深めるクースラとフェネシス。フェネシスは自分の出自ゆえに教会のいいなりになっている自分に疑問を抱くようになるが、その間にトーマスの研究成果を狙う教会、そしてトーマスを殺害した黒幕の手がクースラ達に迫る。果たして3人の運命は―
レビュー
今回のヒロインもいいですねぇ。最初はホロに比べるとずいぶん影の薄いヒロインだなと思っていましたが、中盤以降はしっかり存在感を出してくれました。ただ、狼と香辛料ではホロが一番目立ってましたが、こちらはあくまでクースラが主役で、フェネシスは庇護される役割からはみ出ることはありません。最後は正統派ファンタジーらしく、王子さまがお姫様を救い出してハッピーエンド。やっぱりこういう王道ストーリーはいいものです。
とはいうものの、世界観の緻密さ、錬金術の設定の作り込み、そして終盤の大どんでん返しはさすがに支倉先生と思わせる展開でした。最後まで完全に作者の罠に振り回されてしまいました。
すでに二巻の執筆に入っているとのこと。今後も買っていきたいと思います。狼と香辛料が好きなら、間違いなくオススメできる一品です。
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