相変わらず表紙がすばらしい、シュタゲスピンオフコミックスの最終巻です。
既刊のレビューはこちらから。
→Steins;Gate 哀心迷図のバベル 01 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 02 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 03 レビュー | Y.A.S.
Steins;Gate 哀心迷図のバベル 04
著者:成家慎一郎
レーベル:ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ
価格:562円
続きを読む(ネタバレ注意) »
あらすじ
運命の7/28にタイムトラベルした岡部は、紅莉栖の死を回避するため、ラジ館で紅莉栖を見張っていた。そこに現れたのは紅莉栖の父親のドクター中鉢。紅莉栖はタイムマシンに関する論文を中鉢に手渡すが、そのことでかえってプライドを傷つけられた中鉢は激高し、紅莉栖を殺そうとする。紅莉栖を助けようとした岡部は誤って紅莉栖を刺殺してしまい、鈴羽と共に未来へ引き揚げざるをえなかった。
未来へ戻ってきた岡部は、世界線の収束により紅莉栖を助けられないことに絶望する。しかし、それを救ったのは、まゆりの励ましと、未来の自分から届いた一通のDメールだった。未来の岡部は、自分が過去に血まみれの紅莉栖を目撃したことがすべての始まりであり、それが現在の岡部、そしてその延長線上にいる自分につながっていること、その過去を変えてはいけないこと、しかし過去は変えなくても結果を変えることは可能であることを告げる。岡部は再び鳳凰院凶真の姿を取り戻し、過去に戻ることを決意するのだった。
過去に戻った岡部は、再び紅莉栖が死んだ現場へ。そして世界線の収束により自分が死なないことを利用し、中鉢が自分を刺すよう仕向け、気絶させた紅莉栖を自分のちでしぼうしているように偽装し、過去の岡部に観測させたのだった。
作戦は成功し、世界はα世界線でもβ世界線でもない新たな世界線―「シュタインズ・ゲート」に再構成された。鈴羽はタイムトラベルしてこなかったことになり、紅莉栖がラボメンとして過ごした3週間もまた完全に消滅した。それから2ヶ月後、紅莉栖は自分の命の恩人を探して、秋葉原にとどまっていた。そしてついに秋葉原駅前で再会する。岡部の「また会えたな クリスティーナ」というセリフに、思わず「わたしは助手でもクリスティーナでもないと…」と言いかける紅莉栖。岡部はこれまでの自分の経験を紅莉栖に打ち明け、ラボに誘う。そこにはどこか居心地のいいラボの仲間たち、そしてフェイリスが待っていたのだった。
感想
いやーというわけで完結しました。正直なところ、3巻で話のクライマックスは終わっていて、4巻はあまり盛り上がらないんじゃないかな~と思っていたんですけど、最終話でシュタゲ本編のエンディング後の世界を描いてくれるとは思いませんでした。ありがとう成家先生!本当にありがとう!3巻までは紅莉栖目線で進んでいた話も、4巻は岡部目線で進みます。でも最後にこういう紅莉栖目線のエピローグを再び挟むことで、岡部目線の部分も全く違和感なく飲み込むことができました。これで本当に、岡部と紅莉栖の物語が大団円を迎えたような気がします。あと15年後のオカリンが割とはっきり描かれていたのも隠れたポイントですね。
カバーをめくった表紙にはイラストとスタッフロールがあるのですが、絶対漫画を最後まで読んでからめくってみた方がいいですよ。
というわけで、シュタゲ関連のコミックスとしては随一の出来と言っても過言ではないのではないでしょうか。とにかくアニメ・ゲームのシュタゲファンなら読んで損はないです。尺も眺めにとってあり、「未来を司る女神作戦」についてもゲーム本編以上に詳しい説明がなされていましたので、そういう意味でも読んでおくべき。
やっぱりこの作品いいなぁ。ストーリーの緩急もきちんとしているし、コマ割も勢いがあるし、漫画ならではの表現が生かされているように思います。表紙のイラストは、ドラマCDαのパッケージイラストでも描かれている印象深いシーンなんですけど、漫画本編ではすごく小さなコマでさらっと描かれていたりするんですよね。そういう演出も心憎いです。紅莉栖と留未穂の関係も、ドラマCDからさらに掘り下げられていました。
そしてなんと喜ばしいことに、ウルジャン4月号から、「無限遠点のアークライト」が掲載されますよ!「哀心迷図のバベル」が紅莉栖視点の話なら、「無限遠点のアークライト」はまゆり視点の話です。岡部が絶望した世界線で生きて行くまゆりが何を思って、何をしたのか。まゆりの心情がしっとりと描かれているドラマCDβのコミカライズとか、これも期待せざるを得ない。というわけで発売日の3/19を待て!
« 続きを隠す
>シュタゲ関連のコミックスとしては随一の出来と言っても過言ではないのではないでしょうか。とにかくアニメ・ゲームのシュタゲファンなら読んで損はないです
シュタゲ関連作品を多く観て聴いて読んで遊んでいるyukkun20さんが言うと説得力違います。私も偶然ウルトラジャンプで1話分よんで「クオリティ高いな」と思ったんです。「15年後のオカリン」なんか気にならないわけがない。
とはいえマンガの単行本4巻分となると、それなりに値が張るのでちょっと考えます。私の事だからホントにちょっとしか考えず、買ってしまう気がしますがw。
>「無限遠点のアークライト」が掲載されますよ!
「無限遠点のアルタイル」の内容を盛り込んで下さい成家先生!
2014.02.23 17:57 | by Ivan
むしろアークライトが終わったあとでアルタイルもコミカライズしてほしいです。
2014.02.24 02:01 | by yukkun20
外伝小説シリーズのマンガ化は始まってますが、成家先生に描いてもらいたいとの意ですね。
2014.02.24 04:08 | by Ivan
オウフ…完全に忘れてました。そういえばそうでしたね。…ってコミッククリアをチェックしたら、更新停止中だった件について。しょんぼり。
2014.02.25 00:44 | by yukkun20