2014-01-02
今年は小説をもっと読んでいきたいな…と思っています。去年も「面白そうだけど積ん読棚がいっぱいなのでスルー」した小説がどれほどあることか。
というわけで今年1つ目のレビューは、現在絶賛プレイ中の「ダンガンロンパ」の小説です。ネタバレほとんど無いので、これから読もうとしている人も安心です。ただし若干ゲーム本編の時系列に触れています。あとゲームをする前に小説を読もうとしている人は、小説自体が1のネタバレなのでやめた方がいいです(つまりこのレビュー自体がゲームのネタバレになっているということです)。
ダンガンロンパ/ゼロ 上/下
著者:小高和剛
レーベル:星海社FICTIONS
価格:上巻・1050円(税別)/下巻・1100円(税別)
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あらすじ
超高校級の才能を集めた私立希望ヶ峰学園―そこに、記憶を失い続ける一人の少女「音無涼子」がいた。音無涼子は見聞きしたことを何一つ記憶することができない病気にかかっていた。そんな彼女が覚えていることは2つだけ。自分の体験は「音無涼子の記憶ノート」というノートに自ら記録していることと、彼女の治療をしている「超高校級の神経学者・松田夜助」のことだった。しかしある日、彼女の部屋には「過去の記憶ノートを全ていただいた」という置き手紙が。手紙の主に呼び出された場所を訪ねると、そこには「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」について何か知っている風の少女と、事件について偏執的に調べ回るひとりの男が現れる。音無涼子は否応なく事件に巻き込まれていくのだが―
レビュー
ダンガンロンパ1の前に起きた「人類史上最大最悪の事件」、そしてその原因となった「私立希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」、その間に何が起こったのかを、「超高校級の忘れん坊」音無涼子の視点で描いた小説です。作者はゲーム本編のシナリオライターさんなので、話自体非常に練られていますし、矛盾なくゲーム本編につながるようになっています。
音無涼子は記憶を失い続けるという設定なのですが、これが事件について何も知らず、一人の少女(1のラスボス)に振り回される読者の気持ちとうまくシンクロ出来ていて、なかなか感情移入がしやすかったです。そして最後には思いもよらぬ衝撃的な展開と真の絶望が待ち受けています。ネタバレすると面白さ半減どころではないので、是非ご自身で確かめてみてください。
新キャラとして、あらすじに書いた二人のほかに、謎の復讐者「斑井一式」と、超高校級のスパイ「神代優兎」が登場します。神代は007みたいなキャラかと思いきや、童顔の少年(顔があまりに平凡すぎて人々の印象に残らない、というのが能力)だったり、花村以上のセクハラキャラだったりと色々面白かったです。
またゲーム中ではあまり詳しく描かれなかった、ふたつの「最大最悪の事件」がどういうものだったのか明かされるのもファンにはうれしいところ。ラスボスの「超高校級の××」がどういうものなのかを骨の髄まで知ることが出来るでしょう。これゲームだったら間違いなくCERO:Zだと思いますので、それなりに覚悟して読んでみてください。ちょっと値段が高いんだけどね…
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参考になります。しかし多少のネタバレアリとはいえ、1のラスボスの性別を明かしたのはまずかったのでは…。
>これゲームだったら間違いなくCERO:Dだと思いますので
どうせならCERO:Zまで行ってればよかったのに…(笑)。小説は規制が緩いんだし。
2014.01.03 07:08 | by Ivan
だから小説がゲームのネタバレなんだって言ったじゃないですか<言い訳 > CERO:D
すいません。これは完全にCERO:Zの間違いです。直しておきました。
2014.01.03 17:43 | by yukkun20
初期のCEROの18禁区分がDとZに分かれましたからね。17歳以上推奨は世界では珍しい区分かと。
2014.01.03 23:21 | by Ivan