2013-10-07
【小説】星界の断章 野営~ペネージュの場合 レビュー
既に更新作業は終わっていますが、星界の戦旗DVD-BOX付属の小説「星界の断章 野営~ペネージュの場合」のレビューです。
なお前作のレビューはこちらから。
→【小説】星界の断章 野営~ドゥサーニュの場合~ レビュー | Y.A.S.
著者:森岡浩之
Yukkun20's Association Secrète
2013-10-07
既に更新作業は終わっていますが、星界の戦旗DVD-BOX付属の小説「星界の断章 野営~ペネージュの場合」のレビューです。
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→【小説】星界の断章 野営~ドゥサーニュの場合~ レビュー | Y.A.S.
著者:森岡浩之
ペネージュが翔士修技館の訓練生だった時―
ペネージュと、同級生であるスファグノーフ侯爵公子リュトレーが衛旗士を務めていた晩のこと。先番のリュトレーが見張りを終えて天幕に戻ってくると、何者かにより帝国旗は盗み出され、「アセージュ山頂に来るべし」という文が残されていた。ペネージュは犯人は教官達の内部にいると目星を付ける。リュトレーは単身アセージュ山に向かうことを主張するが、当然のように同級生達を(叩き起こして)召集したペネージュは、倉庫から(無断で)必要な武器道具を持ち出して山に向かうべきと主張。意見は平行線をたどり、二人はそれぞれの方法で旗を追うことになった。
先行したリュトレーは、アセージュ山頂で無事帝国旗を発見した。しかし準備万端で現れたペネージュは、あくまで犯人確保が必要と言う。周囲を捜索するが、かなり念入りな隠蔽が行われており、結局その足取りは掴めない。あっという間に掲揚式の時刻になってしまう。
するとその時、教官達が残りの訓練生達を連れてアセージュ山に現れ、その場で掲揚式が執り行われることに。事態が飲み込めず教官に事情の説明を求めるリュトレーだったが、教官は何事もなかったように掲揚式を行い、旗をリュトレーに預けて帰って行ったのだった。
感想
ごく短い小説です。こうやってあらすじにするとペネージュさんの傍若無人ぶりがあまり分からないなぁ…。たった10ページそこそこの小説の中で彼女は、
など、クファディスが幸せに見えるくらいの無茶振りをしています。さすがだ…
結局犯人はやはりはっきりしなかったので、これは「野営~ノールの場合」を読まないとダメなんでしょうね。バンダイビジュアルの商売上手め。
「いっておくけれども、あたくしは帝国を愛しているわよ。皇族がいなければ、だれをからかえばいいの」
「目についた人間、だれでも好きなのをからかえばいいと思おうが。ただしぼくは除けてくれ」
「安心なさい」ペネージュは哀れむような目をした。「スポールの揶揄を受けるには資格が要るのよ」
ぼくにはないのか―リュトレーは傷つき、そして傷ついてしまったことに理不尽な思いを感じた。
※6ページより引用
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相変わらずバンダイに踊らされてますねw。
えくえくたんも関係してくる話なのか…。森岡先生、早川書房さん、断章3お待ちしております!ww
2013.10.08 21:10 | by Ivan
断章3はボクもすごく期待しつつ、このタイミングで出されたら完全にバンダイにやられたことになるやん、とちょっと複雑な思いを持つ自分がいる。
2013.10.09 00:10 | by yukkun20
>yukkun20さん、Ivanさん
本当に断章3が待ち遠しいです。
>スファグノーフ侯爵公子リュトレー
まさかここでスファグノーフ侯爵の名が出てくるとは…。紋章2のスファグノーフ侯爵は彼と同一人物なのか、それとも彼の子供でしょうか?
2013.10.10 02:02 | by D.S
ボクはリュトレーは紋章2のスファグノーフ侯爵の息子なのではないかと思っています。侯爵とペネージュさんの会話の感じは、侯爵の方が年長者であることを伺わせますし、ペネージュさんがリュトレーを「いやな方」と表現する様子はちょっと思いつかない。
2013.10.12 00:10 | by yukkun20
>D.Sさん
今気付きましたがアーヴもちゃんと地上戦の訓練は行うのですね。そういう話だと気付いてなかった私のボケぶりはひどい(苦笑)。
D.Sさんがスファグノーフ侯爵公子の名を出したのでてっきり「まさかアーヴなのにクラスビュールで事件起こした!?」と思ってしまいました。その後クラスビュールで訓練されてるかと想像しましたが、あくまで一介の訓練生ならそれはなさそう。
2013.10.10 02:22 | by Ivan
> そういう話だと気付いてなかった私のボケぶりはひどい
すいません。ドゥサーニュ編で一応説明したつもりだったため、今回は省いてしまいました。一応地上世界に脱出した時の生存訓練という名目のようですが、そんな機会はほとんどあり得ないので、訓練生に壁や天井のない世界を体験させる、というのが実質的な意味になっているようです。
2013.10.12 00:12 | by yukkun20