2025-03-02
【ゲーム】ペルソナ3 リロード レビュー
P3Pをそれなりにやりこんでいたのでプレイするかどうかかなり迷ったんですが、やっぱりプレイしてよかった。
ペルソナ5 リロード
プラットフォーム | Xbox Game Pass / Xbox Series X|S / Xbox One / Windows / PlayStation®5 /PlayStation®4 / Steam | ![]() |
ジャンル | RPG | |
価格 | パッケージ通常版:9,680円(税込) パッケージ豪華版:17,380円(税込) ダウンロード通常版:9,680円 ダウンロード特別版:15,730円 ダウンロード豪華版:12,408円 |
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公式 | P5R – ペルソナ5 ザ・ロイヤル | |
プレイ時間 | 本編1周目:113時間(トロコン) DLC1周目:32時間(トロコン) |
ストーリー
- 港区の人工島ポートアイランドにある月光館学園高等部に編入した主人公。ある晩、彼の住む寮を突然怪物が襲い、それをきっかけに彼は「ペルソナ」という心の力に目覚める。その寮には同じ能力を持つ少年少女が集められ、普通の人間には認識できない「影時間」に現れる「シャドウ」と呼ばれる怪物たちと戦っていた。主人公もその一員として、シャドウとの戦いに身を投じることとなる―
- ペルソナシリーズの一つの転換点となった「ペルソナ3」のリメイク版です。P3は以前PSPでもリメイクされています(PSP版)ですが、本作もオリジナル版をベースに作成されており、メインストーリーはオリジナル版のままです(衝撃的なエンディングも含め)。しかし、サイドエピソードが大量に追加されており、ゲーム全体の印象はかなり異なるものになっていました。
- そもそもP3は死をモチーフにしたダークファンタジーです。終盤では仲間達は自身の死に向き合わなくてはならなくなり、高校生にはかなりヘビーな展開が待ち受けています。そのためかストーリー自体が全体として暗めで、仲間達との関係もあまり深まらない(そんな心の余裕がみんなない)感じでした。しかし本作では、以下のような改善があり、P4やP5にも劣らないパーティの絆が生まれていたと思います。
- 仲間達と絆を深めるエピソードが大量に追加されたこと(特にコミュ対象ではなかった男性キャラたちに代わりの連続イベントが追加された)
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- 複数の仲間が関係するエピソードが追加されたこと(勉強会など)
- キャラクターの台詞回しや心情推移などが改善され、人間関係が丸まったこと(特に主人公と順平、ゆかりと美鶴、天田と荒垣)
- P3のメインストーリーは、終盤まで「日常生活を送りながら、ランダム生成のダンジョンを攻略し、月に1度やって来るボスと戦う」の繰り返しで単調ということが指摘されがちですが(yukkun20はオリジナル版のときからそうは思っていません)、上記の通り日常生活上のイベントが追加され、それに合わせて自由行動の時間も増えましたので、さらに主体的に楽しめるものになっていました。
- 主人公が選択できない(PSP版では、女性主人公も選択できた)のだけが残念ですが、それをするとゲームのボリュームが大きくなりすぎてしまうので仕方ないところだとは思います。
- あと最後にDLCで追加されたエピソード・アイギスについて。これは本編終了後を描いたストーリーで、主人公と同じ力に目覚めたアイギスが主人公になっています。賛否両論あるストーリーですが、yukkun20は結構評価しています。yukkun20はハッピーエンド好きなので、本心を言えばエンディングを心から楽しめたわけではないのですが、しかし一つの希望が示されましたし、また仲間達からすると本編のエンディングは理解不能だったと思うのですが、そんな彼らの心情にも一つの区切りが付けられたわけで、全然悪くなかったと思います。(ややネタバレ強いので伏せ字)終盤の展開(仲間同士が戦う)も、主人公の存在がいかに大きかったのか(特にゆかりや美鶴にとって)や、順平の成長などが見えて良かったのではないでしょうか。
- そんなわけで、いつものペルソナシリーズ同じくストーリーには文句ありません。劇場版もまた見直したくなっちゃったな。
システム
- 学園生活を送りながら、自由時間で能力を上げたり、仲間と絆を深めたり、ダンジョンに潜ったりといういつものペルソナらしさは健在。
- まずリメイクに合わせて、アニメは新録、イラストやモデリングなどは全て刷新され、UIも使いやすいものになっています。それでいてペルソナらしいスタシリッシュさも存分に発揮されていて、これぞペルソナシリーズという印象を強く受けられる模範的なリメイクになっていました。
- 日常生活パートでは、主に放課後と夜の時間を使って、勉強やアルバイトをして人間性のパラメータを高めていきながら、絆を紡いだ人たちとのコミュイベントで関係を深めていきます。このあたりはシリーズおなじみの仕様ですね。クラスメイトや生徒会の仲間達、ネット上の友人、古本屋を営む老夫婦、不治の病に侵された青年から幼女まで、いろいろな人と仲良くなっていきます。みんな一癖も二癖もある人たちで、その騒動に巻き込まれることも多いですが、真摯に向き合っていけばきっと最後には心の友情を築くことが出来るはずです。
- また夜の時間には、その時間だけ現れる巨大なダンジョン「タルタロス」を攻略していくことになります。このダンジョンはいわゆるランダム生成で200以上のフロアがあり、攻略にはかなりの時間が取られます。P5のパレスのような大がかりなギミックがあるわけでもないため単調に感じることがあるかも知れません。個人的には(作中の時間で)月に1~2度潜るだけなのであまり退屈に感じることはありませんでしたが、P5の瞬殺システムはあってもよかったかな。P4やP5みたいなダンジョンを期待すると肩透かしかも知れません。
キャラクター
- PCは全部で10人。途中で多少の入れ替わりがありますが、比較的序盤にそろいます。
- 過去作では、男性のPC(順平、真田、コロマル、天田、荒垣)にはコミュイベントがなく、がっつり関係を深めることができる(恋人関係にもなれる)女性PCと比べて不公平感が否めませんでしたが、今作では代わりとなるリンクエピソードが追加されました。それぞれのキャラがなんのために、どういう思いを抱えて戦っているかを深く知ることが出来ますし、意外な一面も見られたりして非常によかったです。特に順平が以外と周囲の人間関係とかを見て潤滑油的な活躍をしていたり、過去作では心を閉ざしがちだった天田が小学生らしいところを見せてくれたりするところはぐっときましたね。
- それ以外にも、仲間達と一緒に料理をしたり、DVDを見たり、読書をしたり、同じ寮で同じ空間を共有しているという感じがしっかり味わえるようになっていました。またみんなで過ごすイベントの演出も強化されてましたね。
- その分、コミュイベントは、戦いとは切り離された日常エピソードが多いです。P3の主人公は無口でクールな印象が強いですが、出しゃばるわけではないものの困っている人は決して見捨てない熱いところを見せたりしてどれも面白かったです。今作は6股しかかけられないし、オリジナル版のように女性との関係が険悪になることもないので安心ですね(なにが
- もちろん笑えるエピソードもあります(まあY子関係だが)。最後のオチはひどすぎるwのでぜひランクを10まで上げて、エンディングを見てください。
- 個人的に好きなキャラはPCならアイギス、NPCは千尋かな。アイギスはやっぱりロボ娘との交流の王道ですからね。アイデンティティに悩む彼女はやはり愛おしい存在です。エピソード・アイギスでは命のこたえにたどり着けてよかった。千尋はアクが少ないところが好きです。結構積極的なところもあってそのギャップもいいんだよな…
- それからやはりエリザベスとの交流も逃せませんね。彼女もコミュ相手ではないですが、代わりに何度かデートイベントが用意されています。このイベントの真の意味は多分P4でマーガレットに勝つと分かるんですよね。そっちを知っている身としては感慨深いものがありました。
- またリメイクに伴って、敵役であるストレガ関係のイベントも追加されました。特にタカヤがなぜ主人公に執着するのかが分かりやすく描かれており、彼の狂気性がさらに深まっていたと思います。それでいて単に破滅を望んでいるだけの人間ではないことも分かりましたが、だからといってこちらの戦いの決意を鈍らせるような(つまり「相手にもそれなりの事情があるんだよ」的な)単純な内容にもなっておらず、よいさじ加減だったと思います。
戦闘
- シンボルエンカウント制です。過去作に比べると敵の索敵範囲が狭く、不意打ちもしやすく、見つかっても逃げ切りやすくなってるのは多少助かる(まあyukkun20はザコ殲滅方針なのであんまり関係ないけど)。
- 戦闘はこれまで同様オーソドックスなコマンドタイプです。今作も敵の弱点を突くとダウンが奪えて連続行動が出来、全員ダウンさせると高威力の全体攻撃を繰り出せます。適正レベルなら、難易度HARDでも、不意打ち→先手で全員ダウン→総攻撃で大体勝てます。とはいえ全属性が使える主人公と違って、仲間達は2~3属性しか使えないので、敵の弱点に合わせたパーティを組むこと、また主人公の素早さを高めて先手を取りやすくしておくのが重要です。
- 相変わらずSP回復手段に乏しいですが、上のような行動パターンを繰り返せば順調に探索ができると思います。今作は探索を中断しても、翌日以降同じフロアから探索を再開できるので、SPをぶっぱしながら潜ってもなんとかなるような気がします。
- 各キャラの差別化もしっかりしていて、どのキャラも輝ける場所があると思います。…まあアイギスはyukkun20には使い辛かったのは事実ですが、彼女はDLCで主役だからまあいいか。パーティに入っていないと経験値を稼げない仕様なのですが、一定条件を満たすとレベルが低いキャラに大量の経験値を入れるシステムがあるので、パーティの入れ替えもあまり支障はないです。ただそのシステムが使いづらいのはマイナスですが…(条件を満たしたことを忘れて帰還すること3度)
総評
- ストーリー、キャラ、戦闘と相変わらず高レベルにまとまっているゲームでした。オリジナル版やPSP版で感じていたわずかな不満もきれいに解消されていて、リメイクのお手本のようなゲームだったと思います。ずっとプレイしたいと思っていたエピソード・アイギスがDLCとはいえ収録されているのも高評価。
- UIや音楽のかっこよさもいつも通りで、本当にこのシリーズの完成度の高さにはいつも驚かされます。惜しむらくは新作の出るスピードが遅すぎるということだ。これだけの完成度だから仕方ないとは思いつつ、もうP5も9年前のゲームだからな…P6待ってますよ!
>>リメイクのお手本
原作を大きく変化させず 登場人物たちの掘り下げを追加した 理想のリメイクでしたね
得に順平はいいキャラでした
>>惜しむらくは新作の出るスピードが遅すぎるということだ。
同感ですね・・ しかもこれと同時にアトラスはメタファーの制作をしていたのですから
ペルソナ6が遅れた原因になってるのなら複雑です あと完全初見ならまだしも
やっぱりストーリーを知っていると どうしてもワクワク度は下がる・・
はやく完全新作のペルソナシリーズがやりたいですね
2025.03.02 19:47 | by sasa |
まあアトラスはペルソナ以外にも魅力的なタイトルを多数出してるのでここは我慢のしどころか…
> やっぱりストーリーを知っていると どうしてもワクワク度は下がる
ペルソナはやっぱり先の見えないストーリーも魅力ですもんね。
2025.03.04 01:19 | by yukkun20 |
自分は順平と荒垣と天田と綾時のリンクエピソードは、2006年発売の無印の時点でストーリー本編に入れて欲しかったくらいクオリティが高かったですね。
個人的にはコミュよりリンクエピソードの方が内容が濃く感じました。
仲間との交流では夜間の寮イベントも良かったです。リンクエピソードと寮イベントでの交流&掘り下げがきっかけで荒垣が1番好きなキャラクターになりました。
まあ何故かネット上ではなかなか荒垣の魅力を理解してくれる人は少ないですけど何故なんでしょう…
2025.03.03 22:47 | by nag9 |
nag9さんこんにちは。
> 荒垣と天田と綾時のリンクエピソードは、2006年発売の無印の時点でストーリー本編に入れて欲しかったくらいクオリティが高かったですね。
ほんとですね。これまでは美鶴や真田が荒垣にあそこまでこだわる理由が弱かったと思うんですが、今回のリンクエピソードで3人にも絆を強めるエピソードがあったんだなーと実感しました。
PSP版から生存ルート輸入もワンチャンあると思ったのですが…
2025.03.04 01:22 | by yukkun20 |