2023-07-17
【ゲーム】ポケットモンスター スカーレット/バイオレット レビュー
yukkun20を対戦沼に引きずり込んだ名作。
ポケットモンスター スカーレット/バイオレット
プラットフォーム | Nintendo Switch | |
ジャンル | RPG | |
価格 | パッケージ版 各6,578円(税込) ダウンロード版 各6,500円(税込) |
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公式 | トップページ | 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』公式サイト | |
プレイ時間 | 1周目:40時間(本編クリアまで) 現在もプレイ中(625時間超) |
ストーリー
- パルデア地方にやってきた主人公は、地方最大の都市テーブルシティにあるオレンジアカデミー(またはグレープアカデミー)に入学。学校の課外授業として、自分だけの宝物を見つける「宝探し」に旅立った主人公を、どんな出会いや経験が待っているのでしょうか―
- 従来作では基本的に一本道だったストーリーですが、今作からは3つの大きなシナリオが準備され、それぞれのシナリオも進め方が自由になっているというフリーシナリオ制が導入されています。
- シナリオは、各地のジムを回ってジムリーダーを倒してチャンピオンを目指す「チャンピオンロード」、各地に眠る珍しい食材を探す「レジェンドルート」、学校に反発するスター団に挑む「スターダスト★ストリート」の3つと、全てクリアした後に追加されるシナリオの全4本になっています。どれも結局ポケモンバトルで突破していくのは変わりませんが、シナリオはバリエーションに富んでいてマンネリ感はありませんでした。
- チャンピオンロードはいつものやつですがライバルキャラがなかなかのバトルジャンキーで楽しいし、レジェンドルートはポケモン世界における人とポケモンの関係性がよく分かるものになっていますし、スターダスト★ストリートは現実世界の学校でもありそうな問題を上手く扱っていて、どれもよく出来ているなと思いました。そこで関係を深めた3人の仲間で挑む最後のシナリオも秀逸で、過去作ではお飾りだと思っていたポケモンのストーリーをこれほど楽しめるとは思いませんでした。
- シナリオの攻略順が自由になったため、マップもオープンワールドになりました。例えばチャンピオンロードならポケモンリーグに挑むために8つのジムをクリアする必要がありますが、ジムをどの順でクリアするかは自由です。ただ、攻略順にかかわらずジムリーダーの繰り出してくるポケモンは固定なので、事実上攻略順を固定されていたのは、フリーシナリオとかみ合いが悪かったかな。ポケモンはゲームバランスが難しいので仕方ないとは思いますが…
システム
- 街から街へ移動しながら、イベントをこなしていくオーソドックスなタイプのRPGです。
- フィールドは3D描画されていますが、剣盾ほどの美しさも、レジェアルほどの広大さもなく、ちょっと中途半端だった感じがします。オープンワールドを優先した結果だとは思うのですが、フリーシナリオなのと、マップがやや見づらくランドマークも少ない感じがして、正直なところ過去作のような箱庭の方がよかったです。剣盾だってフィールドが狭苦しいと感じたことはありませんでしたし。それにアクセスポイントが微妙に偏っていて、アクセスしにくい場所がちらほらあるのも、クリア後のテラスレイドバトル巡りを考えると微妙。もっとも描画は緻密とまでは言えませんが、パルデア地方の雄大な風景を描くのには十分でした。次回作ではグラフィック面でもどんな進化を見せてくれるのか楽しみです。
- 野生ポケモンも自然の中の姿が描かれていて、レジェンドアルセウスと同じように、ポケモンが生きている事を実感できるようになっていました。
- ポケモンと言えばやはりポケモン収集ですね。いつも通り図鑑コンプには2作必要ですが、今作は伝説ポケモン(パッケージになっているポケモン)が各バージョンごとに2体手に入るので、1体を交換に出すことで片方のバージョンしかもっていなくても、無理なく達成できるようになっています。
- 剣盾のダイマックスバトルの代わりに、仲間と協力して強力なポケモンを倒すテラレイドバトルが導入されました。ダイマックスバトルは仲間がやられると攻略時間が削られるという仕様だったので、成功率が仲間に依存しているというなかなかストレスの溜まる仕様でしたが、今作では自分がやられない限り攻略時間は減らないので、最高難易度でもソロクリアがかなり現実的になりました(専用のポケモンを育成する必要があるなど手間はかかりますが…)。yukkun20のようなぼっちでも安心です。
- UIはいまいちな部分が多かったですね。アイテムの検索性の低さやボックスの反応速度の遅さ、技マシンの素材の種類が多すぎる、マップが見づらい(ミニマップは方角を固定したいんだけどな)、タイプアイコンが剣盾に比べて直感的なデザインではないなどちょっと気になることが多かったです。
キャラクター
- キャラクターは…なんというかキャラごとの差が大きい気がします。メインキャラたちはいずれも個性的でデザインも優れてるんですが、モブキャラのデザインは微妙に疑問を感じることが。みんな学生なのに同年代の子が少なすぎませんかね…あと主人公はかわいいんですけど、着せ替えの観点から言うと服装のバリエーションが少なく、デザインの幅も剣盾主人公に比べると控えめだったのが残念でした。こっちはDLCに期待。
- 新ポケモンも面白いデザインのものも多く、バトル性能も結構吟味されていてよく出来ていたと思います。
戦闘
- 戦闘は大きく分けると、トレーナーとのイベント戦闘と、野生ポケモンとの戦闘があります。
- 戦闘はいつもと同じです。それぞれのポケモンが4つの技を覚えて、それを交互に繰り出すターン制バトルです。ポケモンには1つか2つのタイプを持っています。技にもタイプがあり、ポケモンのステータス、タイプ相性、ポケモンが持っている特性などから与えるダメージが決まります。ポケモンは6体まで連れ歩けて、バトル中に交代させることも出来ます。1体で誰にでも勝てるポケモンはいないため、6体でバランスのとれる構成にするのがいいでしょう。ただポケモンのタイプは18種類、複合タイプも入れるとさらに多くなりますから、バランスを取るだけでも結構大変ですが…。ちなみに経験値は控えにも入りますので、冒険中に大きなレベル差が付くことはありませんでした。レベルの低いポケモンには多めに入るので、途中でパーティ入れ替えるのも簡単ですね。ピンポイントで輝くポケモンも連れ歩きやすかったですね。
- トレーナーとのイベント戦闘は、お互いが1~6体のポケモンを持ち、どちらかのポケモンが全員戦闘不能になるまで戦います。今作はフリーシナリオ化に合わせて、目線が合っただけで襲ってくるトレーナーはいなくなりました。勝負を仕掛けようとしているトレーナー(ふきだしの色で分かる)に話しかけることでバトルを始めることが出来ます。
- 野生ポケモンとのエンカウントは、ランダムエンカウントが廃され、完全シンボルエンカウントになりました。エンカウント避けもしやすくなりましたが、他方でシンボルが小さすぎて気づかない、エンカウント終了時に別のシンボルに当たって強制連戦などイラッとすることもときどきあります。シンボルにぶつかってもバトルにならないアイテムがあるといい気もする…
戦闘は一対一で、相手を倒すか捕まえるかすれば終了です。今作も捕獲時にも経験値が入るようになっているので、気軽に捕獲に挑めるようになってます。
- 今作に特有のシステムとして「テラスタル」があります。これはバトル中、自分のタイプを、ポケモンが個体ごとに有している「テラスタイプ」に変化させることが出来るというシステムです。バトル中に1回しか使えませんが、元から有しているタイプにテラスタルして一致技の火力を上げたり、自分が弱点としている攻撃に耐性を持つタイプにテラスタルして相手の攻撃を耐えて切り返したり、戦局を一変させる性能を持っています。またテラスタル中にその属性で攻撃できる「テラバースト」というわざも登場し、これまで打点の無かった相手も倒せるようになったのも面白いです。(例えばほのおわざしか覚えないポケモンでも、テラスタイプを電気タイプにしてテラバーストを撃てば、みずポケモンにも大ダメージを与えられます)世間ではただのじゃんけんと言われることもあるようですが、やはり一定のトレンドは存在していて、運任せにはなっていないところもよく出来ていると思います。ダイマックスほどの派手さは無いですが、見た目もクリスタルかみたいな感じでかっこいいですね。
- 育成が非常に楽になって、ポケモンバトルに参入するハードルが低くなったのは非常にいい点ですね。ポケモンの強さは、「レベル」「個体値」「努力値」「性格」「テラスタイプ」「もちもの」「わざ」あたりで決まりますが、「個体値」「努力値」「性格」「もちもの」はお金で解決できるようになりました(金稼ぎは放置で出来る方法がある)し、「わざ」は遺伝わざなどあとから変更できない技はほとんど無くなりましたし技マシンも事実上無限に取得できます。「レベル」はそんなに上げる必要も無いですし(ランクバトルは自動的にレベル50になるため)、思いついた型を気軽に試せるのは本当ありがたいですね。yukkun20が対戦にはまれたのもこのおかげだと思います。唯一「テラスタイプ」を変更するのに使う「テラピース」集めだけが地獄なんだ…あれマジなんとかしてくれ。
総評
- 今作はストーリーもバトルも育成も図鑑集めも高水準でまとまっていて、ポケモン最新作として満足のいく出来でした。スカーレットもバイオレットもいずれもクリアしましたが、同時発売の両バージョンをどっちもクリアしたのはFRLG以来のような…。
- バグも決して少なくなかったですし、大会の不手際などの問題もあり賛否両論な部分もありましたが、yukkun20のプレイスタイルにはぴったり合っていて、とても楽しめました。剣盾でポケモンに復帰してて良かったなぁ。結局既に600時間以上プレイしているというはまりっぷりです。今後のDLCやまだ見ぬ次回作もとても楽しみです。
お疲れ様でした(といってもクリアしたのはだいぶ前でしょうけど・・)
>>過去作ではお飾りだと思っていたポケモンのストーリーをこれほど楽しめるとは思いませんでした。
最期のストーリーは本当に王道RPGみたいでこれ本当にポケモンなのかと あと色々考察しがいのある設定もありましたね
>>正直なところ過去作のような箱庭の方がよかったです
うん オープンワールドはちょっと合ってないような気がしました というか密度がなさすぎるというか
次回作どうなるんでしょうね
2023.07.17 17:04 | by sasa
ありがとうございます。エンディングを見たのは遠い過去なのに今まで引っ張ってしまいました。
> 密度がなさすぎるというか
そうですね。ポケモンとかライザとか、オープンワールドのゲームをいくつか遊んだ結果、ゼルダの完成度の高さに改めて驚かされます。
2023.07.19 01:18 | by yukkun20