*Y.A.S.*

ストーリー

• 今日も今日とて白楼閣で宴会を楽しんだハクたち。しかし翌日、酔ったウコンが懐に入れたはずの煙管がなくなっていた。どこかに置き忘れたのかと探しはじめるハクたちだったが、そこに巨大な陰謀を嗅ぎ取った自称名探偵・ノスリ（昨日有名な推理小説読了済み）が現れた！勝手に助手にされてしまったハクの運命やいかに！？

そろそろ閉幕してw

• ということで、「偽りの仮面」の中盤、一番平和だった時間軸で描かれる、ノスリを主人公にしたスピンオフ作品です。ノスリが主人公というだけで概ねテイストは分かると思いますが、その通りコメディです。
• ただコメディにしてはストーリー展開は割と普通でしたね。最後にきちんとすべての謎が解けるようになっていてうまくまとまっていましたが、もっと突飛な展開があってもよかった気がします。特にバッドエンドはもっと冒険してもよかったのでは。

システム

• ADVゲームで、証拠や証言を集める捜査パートと、それを元に推理を行う推理パートから構成されています。
• 操作パートでは、他のキャラと会話したり、背景を調べたりして情報を集めていきます。

集めた証拠を人に見せることで話が進むこともあります

• といってもこのパートは基本的に一本道です。総当たりしないと行けない…ほど選択肢が多いわけでもないのでサクサク進んでいきましょう。
• なお失せ物探しという特性上、ほかのキャラの身体検査を敢行することが出来ます。なるほど、これがこのゲームのポイントというわけか…

本編では見られなかった横顔や後ろ姿をじっくり楽しめます

• 言うてもただモデルをグリグリ回して怪しい場所をタップするだけです。ハクではなくノスリがやっているという設定なので安心ですね！
• 次に推理パートです。普通推理パートと言えば、探偵が犯人の反論を封殺しながら追い詰めていくというのが王道展開だと思いますが、本作は違います。プレイヤー（ハク）の仕事は、集めた証拠を完全無視したぽんこつ推理を披露するノスリにツッコミを入れることです。

うたわれ世界は基本的にハクとネコネ以外ツッコミ役いないからしょうがない

• 一応間違った推理をするとハクの気力ゲージが減っていき、なくなると失敗しますが、難易度は低めなので普通にプレイすれば失敗することはないと思います。ただ面倒くさい場合は、ツッコミを放棄して成り行きに任せることも出来ます（ほかのキャラが代わりに突っ込んでくれるので、結局ノスリの推理は流されます）。
• 推理パートは４回あり、その成否でエンディングが分岐します。１つがトゥルーで残りはバッドエンドですね。
• また本編以外のおまけとして、物語の裏側を描いた「小話集」を読むことも出来ます。

小話同士もつながっていたりしてよく出来ていたと思います

• また3Dモデルを眺めたり、適当に並べて撮影をするモードもあります。3Dモードは、今作に登場しないメインキャラ（デコポンポとかイタクとかエルルゥとか）の分も作られているので（なんで？）、「偽りの仮面」の簡易設定資料集としても楽しめますね。

クオンとお母様たちとで。

キャラクター

• おなじみの白楼閣の面々ですね。ちょい役ですがトゥスクルの女性陣も出てきます。
• キャラクターの崩壊などもなく、本編と同じノリで物語を楽しむことが出来ました。本編では出番の少なかったマロロとほかの面々との仲の良さとか、キウルとネコネの微笑ましいやりとりとか、クオンの世話焼き体質とか、ファンなら必見のエピソードでしたよ。

二人の愛も重めです

• ハク役の利根健太郎氏は、ハク、ウコン、オシュトルの3役を演じておられます。ハクの演技は、元々藤原啓治氏が演じていたハクにすごく寄せられていて、その技術の高さに脱帽しました。最初は生前に収録されたものかと疑ったくらいです。

戦闘

• ありません。

総評

• うたわれファンなら十分楽しめるスピンオフになっていたと思います。推理ゲームとしての難易度はないに等しいので、推理目当てで購入するのは本当におすすめしません。ノスリのぽんこつっぷりを愛でられる人が買いましょう。うたわれシリーズ全体で平和な時間軸はかなり短かったので、あののほほんとした時間が好きな人なら絶対楽しめますよ。
• ストーリーとか、身体検査とか、さらにテコ入れすればもっと面白くなると思うんだよなぁ。続編に期待するか。

我々の業界ではご褒美です。

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