2022-04-29
【ゲーム】ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~ レビュー
4年ぶりの不思議シリーズですけどプラフタこんなにかわいかったっけ!?
ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~
プラットフォーム | PlayStation®4, Nintendo Switch™, Steam® | |
ジャンル | 錬金術再生RPG | |
価格 | 【PS4版】【NSW版】【Steam版】 通常版・DL版:8,580円(税込) プレミアムボックス:11,935円(税込) スペシャルコレクションボックス:23,100円(税別) Digital Delux版:9,900円(税別) Digital Delux with Season Pass版:14,740円(税別) |
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公式 | ソフィーのアトリエ2 ~不思議な夢の錬金術士~ | |
プレイ時間 | 1周目:68時間(トロコン) DLC:+2時間 |
ストーリー
- 故郷の村キルヘン・ベルを離れ、相棒のプラフタと共に、プラフタが人間に戻る方法を探して、そして祖母のような公認錬金術士になるため、旅をしているソフィー。ある日訪れた大樹の前で、突然空間に穴が開き、ソフィーとプラフタは吸い込まれて離ればなれになってしまう。ソフィーが流れ着いたのは、人々の夢幻によって形作られた世界、エルデ=ヴィーゲ。そこでソフィーは、プラフタと名乗る少女、そして自身の祖母と同じラミゼルという名の女性と出会う―
- というわけで、完結したと思っていた不思議シリーズが帰ってきました。時系列としては第1作ソフィーのアトリエと第2作フィリスのアトリエの間を描いています。時が止まった不思議な世界で、前半は離ればなれになったプラフタ探しを、後半はエルデ=ヴィーゲで起こる問題の解決を目指すストーリーになっています。
- 今回のストーリーは個人的には微妙な感じでした。作中でピリカも言っていましたけど、この世界はすごく都合の良すぎる世界で、全然リアリティを感じなかったというのが一番大きいでしょうか。これだけの大きな街を維持していくには行政とか防衛とかきちんと組織が必要だと思うんですけど全然そんなものはないし、自分の夢を追求したい人間ばかりが集まっているからもっともめ事とかあっても良さそうですけどそんなでもないし…
- 錬金術で問題を解決していくのはいつも通りなんですけど、今回は過去作の中でも群を抜いて錬金術の万能性が際立ってましたね。その世界の神でもどうにもできない問題を鮮やかに解決できるって、それはもう神様を越えてるんじゃ…。そんなソフィーが時系列的にはエンディング後に公認錬金術士の試験を目指しているとか、いまいち感情移入できませんでした。
- それからこの世界にはソフィーから見ると過去の世界から来ている人間がいる(プラフタとラミゼル)のですが、今プラフタが過去プラフタに、未来の情報をあまり与えないようにしている(未来が変わる可能性がある以上それが自然だと思います)のに、ソフィーはラミゼルに対してそのあたりが結構ぞんざいなのも気になりました。ソフィーの時代にはラミゼルは死んでるって、本当に言っちゃって良かったんですかね…
- ただ、要所要所でレベルの高いエピソードもありました。過去プラフタが、未来のことを教えてくれない今プラフタにやきもきしつつも、最後きちんとした結論を出す所とか、エンディングでソフィーがラミゼルに…というところとか。個人的には不思議シリーズはメインストーリーの牽引力でガンガン転がすタイプのゲームではないので、ストーリー全体としてみるとさほど悪くはなかったと思います。いつもの不思議シリーズが好きなら楽しめるんじゃないでしょうか。
システム
- 調合について
- アトリエシリーズと言えば調合。今回は不思議シリーズの正統進化という感じで、調合自体の難易度はかなり高いと思います。効果レベル、効果レベルの上限、錬金成分の形状、リンク、協力スキル、触媒、特性、特性の合成、品質…と考えることが多過ぎます。これが3作目のリディスルの直後に出ているなら受け止め切れたかもしれませんが、ライザの比較的楽な調合や、ルルアのコンパクトなシステムに慣れたミニは少々重かったです。…といっても錬金釜をひたすらかき混ぜる中毒性は健在です。今回も一度錬金術の前に立つと、延々何時間も素材をどうはめ込むかで試行錯誤を繰り返していました。
- レシピについて
- 今作は、特定のアイテムの入手や戦闘中の行動などによって、レシピを順次ひらめいていくようになってるんですけど、これも結構手間でしたね。レシピが解放できる状態にならないとそもそも解放条件が表示されず、条件判定も行われません。なので条件が判明してから、以前のフィールドに戻ってすでに山ほど持っているアイテムを採取したり戦闘で同じ行動を繰り返したりするという事が結構ありました。必要なアイテムの入手先は図鑑に書いてあるのですが、これがかなり概括的な記載しかなく、しかも本作は天気によって地形や採取物や出現する敵が変化するため、探し出すのも一苦労でした。
- その他について
- 今作もキャラクターエピソードは充実しています。基本的にメインエピソードの進行に従ってフラグが立つ(過去作にあったような、行動を共にして友好度を上げるシステムではない)ので、メインエピソードが一段落するたびに大量にイベントが起こり、それを消化するとしばらく何も起きない…というのはちょっと残念でしたけど。
- あとエピソード完結時のスチル絵がなくてちょっと悲しい。あれある時はそんなに大切なものだと思っていなかったのですが、なくなって初めてあれを楽しみにしていた自分に気づいてしまいました。予算の都合なのかもしれませんけど…
- クリア後のおまけももちろん充実です。特に今回キャストコメントに反訳文が付くようになったのはちょっとうれしくなる改良でした。でもBGMのライナーノートがないんだよな…やっぱりこれも予算なんでしょうか。ゲーム中の図鑑では、アイテムやモンスターの一つ一つにソフィーとプラフタの掛け合いによるコメントが付いていて、今回も手を抜かずに作ってるなぁと思っていただけに、少し残念でした。
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- あとUIが今回はいつにも増して気になりました。今回はソフィーとプラフタで錬金を分けてるんですが、「錬金術士を選ぶ→アイテム」を選ぶ方式になっているので、目当てのアイテムが見つからなくてイライラ…ということが非常に多かったです。アイテムを作成するために調合するんだから、「アイテムを選ぶ→錬金術士を選ぶ」とすれば解決するのに…。またマップはアイコンが見づらい(種類が違う物を同じアイコンで表示するのはやめろ)し、家庭菜園はどの種をまいたか確認できないし…クエストの対象になったアイテムやモンスターがマップ上に表示されるようになったのは良かったけど、褒められるのはそこくらいかな。
キャラクター
- PCキャラは6人。今作は前衛3人+後衛3人でパーティを組むので補欠はいません。前衛と後衛はツインアクションによって常時入れ替わりながら戦うため、あまり前衛後衛の区別は大きくありません。強力なアイテムが使えるソフィー、デバフを使いこなし、最終的には最大火力になるプラフタ、錬金術士なのに物理が強いラミゼル、タイムカード発行と素早さ特化のアレット、火力が高く器用に立ち回れるオリアス、防御能力が高いのに火力も頼れるディーボルトとどのキャラもそれなりに強く、戦闘は結構楽しかったです。
- ソフィーは相変わらず、錬金術の無限の可能性を信じ、いつも明るく前向きないい子でした。前述の通りもはやその腕前は神も越えていると思うんですが、そんな彼女に臆せずダメ出しできるプラフタ、どんだけ錬金術に通じてるんだ…(; ・`д・´)ゴクリ
- そんなプラフタの若い頃を垣間見られたのはよかったですね。変な口グセと若さ特有の万能感を見た今プラフタが羞恥に悶えている所は思わず笑ってしまいました。yukkun20も過去の日記を読むとそんな気持ちになりますorz
- 今回ディーボルトはかっこよかったですね。彼は元騎士でありながら、騎士としての行き方をやめた人間なのですが、騎士としての誇りを胸に抱き続け、最後は再び騎士として剣を握るという物語になっていて、その苦悩が深く描かれていたのが良かったと思います。メインストーリーだけでは彼の本当の良さはわからないと思うので、ぜひキャラエピソードを最後まで堪能してほしいですね。
戦闘
- シンボルエンカウント制です。今回はフィールドの広さに余裕がありますし、主人公の移動速度も快適なので、エンカウント事故はほとんど無くなりました。
- 戦闘の難易度はまあまあです。レベル上限が50と低い(レベル上げしなくても終盤には到達します)ですし、図鑑埋め以外の目的でザコ戦を積極的にこなす必要はあまりなさそうです。ただボス戦はかなり壁として有能なので、やはり装備もアイテムもある程度作り込んでおかないと苦戦すると思います。最終的にはプラフタのトワイライトプリズムでどんな敵も焼却できるのですが、それは最終盤なので…
- 戦闘はアトリエお馴染みのウェイトターン制のコマンドバトルです。キャラクターの取れる行動も、通常攻撃、スキル、防御、アイテムくらいでしょうか。ただし各キャラは戦闘中に溜まるゲージを消費して、ツインアクションを繰り出すことができます。これは前衛にいるキャラが任意の後衛キャラと交代しつつ、両方のキャラが攻撃するというもので、単純に火力を倍にすることができますし、キャラによっては入れ替わり先のキャラにバフをかけることもできます。また敵の攻撃を後衛と入れ替わって受けてもらうことで、柔らかいキャラも安全に戦えたりできます。
- また今作は敵に「オーラ」というものがあり、それを破壊しないとまともにダメージを与えられないようになっています(ただしツインアクションで後衛からでて来たキャラは、そのときだけオーラを貫通できるので、強引に倒すことも可能)。実は一部のアイテムを除くと、攻撃回数を増やした通常攻撃がオーラ削りには有効なので、通常攻撃にも十分な出番がありました。武器の調合時は通常攻撃回数を増加させておくのがお勧めです。ザコも平気でオーラをまとってくるのはちょっとうっとうしいのですが、上記の通りザコ戦の回数が少なめなのと、戦闘速度を2倍まで上げることができるので、さほど負担には感じませんでした。
総評
- 不思議シリーズですが、過去作とのつながりはほとんどないため、これまで全くプレイしたことがない方でも全然問題なく楽しめると思います。第1作「ソフィーのアトリエ」のストーリーを簡単に振り返るムービーも付いているので安心です。他方で過去作のキャラはソフィーとプラフタ以外登場しないため、過去作キャラのファンはちょっと物足りないかも。
- 全体的に愚痴が多くなってしまいましたけど、グラフィックの美しさや、戦闘時のキャラアクションの充実など見るべきところもあるんですよ。なんだかんだで今作も毎日2時間くらいプレイして一気にクリアしてしまったですし、やっぱりアトリエの調合が好きなんだよな…。とはいえ不思議シリーズはいつもストーリーの荒さが気になってしまうのですが、今回もその流れからは逃れられていなかった気がします。次回はストーリーにも力入れてほしいなぁ。
お疲れ様でした
私もラミゼル プラフタに未来のことを話すぎなのは気になりましたね
>>この世界はすごく都合の良すぎる世界で、全然リアリティを感じなかったというのが一番大きいでしょうか
でもこういう世界じゃないと成り立たないストーリーでしたからねぇ・・
しかし全てがダメだったわけではなくキャラも魅力的でよかったと感じます
>>ソフィーの実力
神を越えてるのは納得しますww まあyukkun20さんの言う通り アトリエはこういうのでいいと思います
そういえばフィリスに繋がる伏線みたいなのはなかったな・・
>>錬金術士なのに物理が強いラミゼル
戦闘ではだいぶ活躍してくれました
>>次回作
私は前に言いましたが 確かに今作は面白かったけど
さすがにそろそろ新しい主人公を出してほしい所
ライザのアトリエ3だったら買うのやめようかなとさえ思います
2022.04.29 23:27 | by sasa (@qzcn82k7xcp8pe3)
> キャラも魅力的でよかったと感じます
そうですね。キャラはいつも通り文句なしでした。
> 戦闘ではだいぶ活躍してくれました
属性が偏っているので、強い敵には強く、弱い敵には弱い感じでした。
> そろそろ新しい主人公を出してほしい所
ただライザ2はストーリーが中途半端だったので、3で完結してほしい気がするんだよな…
2022.05.01 00:36 | by yukkun20