2021-09-12
【ゲーム】戦場のフーガ レビュー
これSRPG扱いでいいのかなぁ。
戦場のフーガ
プラットフォーム | PlayStation®4/PlayStation®5/Nintendo Switch™/Steam/Epic Games Store/Xbox One/Xbox Series X|S | |
ジャンル | ドラマティックシミュレーションRPG | |
価格 |
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公式 | 『戦場のフーガ』公式サイト | サイバーコネクトツー | |
プレイ時間 | 1周目:23時間 2周目:15時間(トロコン) |
ストーリー
- 「ネコヒト」と「イヌヒト」が平和に暮らすガスコ大陸にある小さな農村…しかしベルマン帝国が突如侵攻し、農村は蹂躙され、住民は捕虜になってしまう。子供たちは、謎の声に導かれ、山の洞窟へ逃走。そこにあったのは、「タラニス」と呼ばれる巨大戦車だった。ベルマン帝国軍を退け、捕まった家族を取り戻す。子供たちはタラニスに乗り込み、出撃する―
- ストーリーはよく言えば明快、悪く言えば単調です。基本的に中盤までは、中ボスを倒しながら連れて行かれた家族を追いかけるだけです。その後少し大きな展開があり、あとはエンディングに向かう流れですね。
- 演出もわりと単純で、ドラマパートはあまり長くないです。キャラのセリフもリアクションボイスのみ(「なんだって!」「ひどい!」みたいにセリフに合わせたリアクションがボイスで流れるタイプ)ですし、ナレーションで流される部分も多いです。
- ただ、ストーリー自体は悪くなかったと思います。全体があっさりしているからこそ、きちんと長尺で描かれるシーンの重みが出ていました。最後の怒濤の展開もなかなか面白かったと思います。
- ただ事前情報だと、伏線バリバリで1周では全体を把握することが出来ないストーリーみたいな触れ込みだったので、ちょっと拍子抜けした感じはあります。yukkun20は(自分勝手にですが)十三機兵防衛圏みたいな複雑なストーリーを期待していたので、期待していたものとは違いましたね。
システム
- 全体は章立てになっています。章の最初は街でアイテムの補充を行い、その後はストーリーが進むドラマパート、タラニスの改造や仲間との交流を楽しむインターミッション、敵との戦闘パートの3つを繰り返しながら進んでいきます。
- 前述しましたが、ドラマパートは割とあっさり仕立てになっています。戦争と復讐をモチーフにしているので、あまりドラマチックに描かれても重くなりすぎますが、かといってあっさり風味で描かれると軽すぎて、バランスが難しいところですね。この辺りもう少し濃いめに描いてももよかったのかも知れません。
- インターミッションは、12人のキャラを操作して、タラニスを改造したり、ステータスを上げる料理をしたり、料理屋改造に使うアイテムを入手したり、休息して経験値を得たりします。この画面の3頭身キャラがかわいいんですよね。
- また仲間と会話することで、親愛度を上げることが出来ます。親愛度を上げると、強力必殺技の威力が上がるなどの戦闘面でのメリットがあると共に、キャラクター同士の短い会話を楽しむことが出来ます。本編ではあまりキャラ同士の関係性は描かれないのですが、ここでは子供らしいやりとりが随所に見られ、各キャラの心情も深く知ることが出来ました。シナリオは短いですがよく練ってあったと思います。でも2周しても半分ほどしか見られなかったのがちょっと残念。欲を言えば、トゥルーエンドを見たら全解放されるなどの救済措置がほしかったです。
- それから言いたいこととして、どのパートのUIも、設計があまりいいとは言えません。一部は演出の都合だと理解出来なくもないですが、ほとんどは必然性がないような気がします。ネット上でもこの辺は割と批判されていたので、一般的な意見だとは思うのですが…
- 街で改造素材を購入(交換)する画面で、改造に必要なアイテムを確認出来ない
- インターミッションパートで操作キャラを変更する度に初期位置からのスタートになる
- 戦闘パートではHPが緑、SPが青のバーで表示されているのに、回復ポイントはHP用がピンク、SP用が緑で表示される(このゲームは、先にある回復ポイントを睨みながらリソースを管理するので、割と致命傷)
- 砲塔に配置したユニットの持つスキルの詳細が配置画面では確認出来ない
- ユニット配置の一括キャンセルボタンがない(v.1.02で修正)
- ユニット配置画面で敵の弱点を確認出来ない
- ユニット配置画面で砲手を入れ替える時には、入れ替え後のキャラとの親愛レベルが表示されない
キャラクター
- PCは全部で12人。4歳から12歳までのいたいけな獣人たちを思う存分愛でましょう。お兄ちゃん、妹、クール、お姉さん、いたずらっ子、引っ込み思案、ガキ大将など各キャラもきちんと立っていました。本編での子供たちについての描写は少ないのですが、前述の親愛レベルイベントのおかげで、感情移入は十分出来るようになっていました。
- 個人的には無邪気なみんなの妹・メイと、引っ込み思案だけど仲良くなると心を開いてくれるシーナがかわいかったですね。獣人娘は猫耳娘などとはまた違った魅力があると思います(超個人的意見
戦闘
- 戦闘は一風変わったシミュレーションになっています。
- まず、味方側のユニットはタラニス一体で、HPとSPは一貫して管理されています。HPが0になると敗北になります。敵は1~6体の編隊を組んで襲って来ます。全ての敵のHPを0にすると、先へ進むことが出来ます。
- タラニスには3つの砲塔があり、各砲塔に砲手とサポーター1人ずつ、合計6人のキャラを配置することが出来ます。砲手はそれぞれ得意な武器が設定されていて、砲手に配置された3人がその武器で敵を攻撃することになります。武器には命中率が高く威力が低いマシンガン、命中率は低い外力の高いキャノン、その中間のグレネードがあります。サポーターは行動しませんが、対応する砲手に有利な効果(攻撃毎にHPを回復するとか、次の行動が早くなるとか)を与えます。また同じ砲塔に配置されたキャラは親愛度も上がりますし、また必殺技ゲージも溜まっていき、100%になると協力必殺技という強力な攻撃を放つことが可能です。
- また各キャラにはスキルが設定されていて、SPを消費して使用することが出来ます。敵を状態異常にしたり、味方のHPを回復したり、全体攻撃を繰り出したりしましょう。
- 戦闘は、いわゆるWT制で、こちらの3砲塔と、敵ユニット1~6体が素早さに応じた速さで行動順が回っています。敵には弱点が設定されていて、それに対応した武器で攻撃すると行動を大幅に遅延させることが出来るので、HPの低い敵の撃破を優先するのか、強力な敵の行動遅延を優先するのか、うまくジレンマになっていました。砲塔に配置されているユニットは任意のタイミングで入れ替え出来るのですが、一度入れ替えると3ターンは交代出来ないので、敵の行動をどうにか止めたいのに、弱点を突けるキャラが砲塔に配置されてなくて絶望することも。
- 敵を全滅させると、かかったターン数、受けたダメージ量、そしてこちらの行動に応じて戦闘評価が出ます。高い評価を受けると取得出来る経験値にも補正がかかるので、なるべくいい評価を目指しましょう。
- 戦闘は敵の種類もやや少なく、1周目は全体として単調な感じがしましたけど(SPも不足しがちなので、貧乏性なyukkun20としては通常攻撃が主力にならざるを得ないため)、2周目はSP回復アイテムも十分貯まり、遠慮無くスキルをぶっ放して高評価を目指すことが出来たので、かなり面白かったですね。戦闘バランスもよく出来ていたと思います。シミュレーションが苦手な人には救済措置(低難易度ルートや回復アイテム)も十分あるので、ストーリーだけを追いたい方も安心です。
総評
- 奥深いストーリーとフローチャートゲーということで、発売前からすごく期待していたのですが、蓋を開けてみるとストーリーはあっさりでフローチャートゲーでもなかったので、その落差にちょっとがっかりしてました。でも進めていくうちに、この世界にもキャラクターにも愛着を持てるようになって楽しむことが出来ました。yukkun20の期待していたものとは違ったというだけで、十分面白いゲームだったと思います。
- ただUIの不便さはすごく気になったので、次回作があるならここは改善してほしいです。あとここまでストーリーをあっさり目に作るなら、せめてフルボイスにしてほしかったかな…まあ低価格のゲームなのでそこまで言うのは酷なのかも知れません。
- 獣人好き、手軽にプレイ出来るシミュレーションゲームを探している方にオススメ出来るゲームでした。
>>奥深いストーリーとフローチャートゲーということで、発売前からすごく期待
雰囲気ありそうだったのになぁ しかしそこまでお金をかけてないように思えます
>>4歳から12歳までのいたいけな獣人
かわいいキャラデザですね この年齢で戦場とは・・
>>、敵の行動をどうにか止めたいのに、弱点を突けるキャラが砲塔に配置されてなくて絶望することも。
配置が難しいゲームなのでしょうか
2021.09.13 10:13 | by sasa
> 配置が難しいゲームなのでしょうか
いや、難しいというほどでは…一度配置変更すると3ターンは変更出来ないのですが、このゲームでの3ターンなんて一瞬ですからね…
2021.09.14 00:27 | by yukkun20