2021-01-02
【ゲーム】新サクラ大戦 レビュー
SLGでなくなったのは残念ですけどそれは受け入れます。時代だからね…
新サクラ大戦
プラットフォーム | PlayStation®4 | |
ジャンル | ドラマチック3Dアクションアドベンチャー | |
価格 | 通常版/DL版:8,800円(税別) 初回限定版/デジタルデラックス版:14,800円(税別) 新価格版:3,600円(税別) |
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公式 | 新サクラ大戦(PlayStation®4専用ソフトウェア) | |
プレイ時間 | 1周目:30時間 2周目:40時間(トロコン) ※プレイ時間が表示されないので推定 |
ストーリー
- 太正十九年。後に「降魔大戦」と呼ばれる降魔との大きな戦い。人類は辛うじて勝利を収めた。先頭に立って戦った帝都・巴里・紐育華撃団の消滅と引き換えに―
それから10年。各地に華撃団が再建されるのとほぼ同時期に、降魔が再び姿を見せるようになっていた。若くして海軍特務艦艦長となった青年将校・神山は、他の華撃団に後れて復活した帝都華撃団花組の隊長に任命される。しかし再建途中の帝都華撃団は、未だ戦闘力も歌劇も他の華撃団に劣っており、解散の危機にあった― - 今作は評価が難しい作品なのですが、ストーリーは残念ながらかなり評価が低いです。元々サクラ大戦は、どちらかと言えば緻密な設定をどうこうというよりは、精神論と勢いで進めていく筋立てで、今作もそうなっています。それはそれで別にいいと思いますし、1周目は結構楽しくプレイできたんですが、2周目になるとものすごく荒が目立ちます。特に気になったのは以下の3点。
- 敵がアホすぎる
まず設定として、この世界で降魔とまともに戦えるのは華撃団だけで、軍隊ですら対抗戦力にはなっていません。そして物語の開始時点で、今作のラスボスは全世界の華撃団のトップに入り込んでいます。…負けるわけないですよね。今作の敵の目的は、帝都に封印された降魔皇を復活させるため、封印の鍵である「帝鍵」を見つけることです。従ってどう考えても華撃団の戦力を世界中に分散させ、その間に帝鍵探しをすればいいはず。華撃団大戦を開催して全華撃団を帝都に集めている場合か。そしてだとすればラスボスは正体を隠して行動するべき(実際、手下の「夜叉」に華撃団大戦を襲撃させた時には、驚いた演技をしています)なのに、どう考えても表向きの地位に不自然な行動を繰り返していて(華撃団大戦のルールを勝手に変更する、あざみに降魔の内通者という疑いをかける、夜叉に「帝鍵」を狙っていることを宣言させる、部下に目的もなく暴れさせるなど)、結局こいつが何をしたかったのかよく分かりません。決戦時も10年前にやられたのと同じ(しかも準備に死ぬほど時間がかかる)大技を決められて倒されたし。アホなの? - 味方がアホすぎる
というか総司令のすみれのことだが。神山着任時の帝都華撃団に戦力がなかったのは彼女のせいではないとして、歌劇のレベルが低いのをなぜ放置していたのか不明。ある意味この世界を仲間に託されているはずなのに、華撃団のトップに降魔が入り込むのを許しているし、政治力もないから、終盤、軍から非情な(ただし極めて合理的な)命令が下った時も、まったく理論的な反論ができず、感情的に通信を切って自分のやりたいようにやるしかなかったし。米田中将はもうちょっと根回しとかしてましたよ。
さらに、敵の目的が「帝鍵」であるにもかかわらず、その帝鍵の現在の姿を所有者に教えず管理もしなかったせいで、内通者にあっさり盗まれます。別に所有者に秘密にする理由はなかったはずなので、事情を説明して厳重な管理下に置くなり、どうしても秘密にしたいならこっそり偽物にすり替えるなりあるよね…
おまけにラスボスを倒すために立てた作戦が、7つの霊力場で霊力を解放する「北斗七星の陣」なんですが、その性質上、7人いないと発動できません…帝都華撃団は6人組ですよ!(これまた予想外の助っ人が来たおかげでなんとかなりました) - ストーリーに伏線というものがない
伏線を張ってないせいで、あまりに唐突な展開が多すぎます。「ラスボスの正体」「内通者の正体」「帝鍵の正体」「夜叉の正体」「さくらが見たかつての真宮寺さくらの正体」「月組の正体」「クラリスの過去」「アナスタシアの家族」「隊員の復活」など、ほとんど伏線がなく物語の都合で謎が解けるので、全然爽快感がありません。
特に夜叉関係は全然ダメだった気がします。彼女の外見は、1のヒロイン「真宮寺さくら」に似ており、彼女とどういう関係なのかというのが終盤まで謎のまま進みます。真宮寺に憧れる本作のヒロインさくらもまたそれに悩むのですが、終盤で「彼女が道を違えた真宮寺さくらさんなら、それをただしてあげるのが自分の役目だ」とようやく振りきって彼女との決戦に臨むわけです。最後の戦いでも、「あなたは以前はそんな誘惑に負ける人じゃなかった」と語りかける場面もあります。…それで正体があれはねーよ。
- 敵がアホすぎる
- あと細かいところですが、神山は海軍少尉なのに、アナスタシアが神山のことをキャプテンって呼んでるのが気になる。多分「隊長」という趣旨なんでしょうけど、海軍でキャプテンって言ったら大佐のことだからな…
- とはいえ、全体としてみれば、ヒロイン5名それぞれに見せ場はありましたし、短いストーリーの中できちんとまとまっていた感じはあります。コミカルなシーンも多く、明るく華やかなサクラ大戦らしい物語だったとは言えると思います。
ただ歌劇はもうちょっとがんばってほしかったなぁ。せっかくキャラソンも作っているのに、1周で聞けるのは1曲だけなのはもったいない。サントラ買えってことか。
システム
- いつも通り、ストーリーは一本道の全8話構成で、次回予告やアイキャッチが入るなど、テレビアニメのような演出がされています。
- ADVパートはADVパートはフラグを立てながらストーリーを進めるオーソドックスなADV方式です。選択肢を選ぶ際に時間制限の要素があるのも相変わらず。ただマップが広い割りにファストトラベルがなくてイライラすることも結構ありました。動きもリアルを追求したせいなのか、人間っぽい無駄な動きが多くて気になることがあります。走りながら曲がる時に外に膨れたり、話をしている間ずーっと体が左右に小さく振れていたり。この辺は好みの問題だとは思いますが。
- お馴染みの花札もありますが、大戦人数が多く、一戦に時間もかかり、テンポが悪かったです。さほど各キャラで戦略に違いがあるわけじゃないし、AIの頭も良くないし。
キャラクター
- PCキャラは全部で6人(主人公+神山)。
- 神山はサクラ大戦の主人公らしく、前向きで、明るく、細かい気配りがあり、そして男の欲望に弱いというキャラでした。でも決めるところはかっこよく決める、非常に好感の持てる男でしたね。他の隊の隊長が人格的に…な人も多いので余計そう思うのかも知れませんが。
- ヒロイン枠は5名です。今作はストーリー的に五股をかけることは出来ないので、ハーレムっぽい雰囲気はなく、ヒロイン同士もギスギスすることもなくて、和気藹々と楽しめました。それぞれ結構極端な性格付けがなされていながら好感が持てるキャラクターに仕上がっていたと思います。個人的にはクラリスとあざみを推したい。
好感度を上げると、一対一でラブラブすることも出来ます。
- また「華撃団大戦」が舞台なので、ライバル華撃団の面々もいます。華撃団大戦は三対三の団体戦なのに、帝都華撃団以外はキャラが2人分しか準備されてないのはちょっとかわいそうですけど(もう一人は名前もないモブ)…。
- 今作のキャラデザは久保帯人先生ですね。3Dモデルも先生のキャラデザがよく再現されていたと思います。ただこれは本当に個人的な意見なのですが、yukkun20はタヌキ顔の女性が好きで、久保先生の描く面長な女性キャラとは相性が悪いというか…。結局今作でyukkun20が(ビジュアル的に)かわいいと思ったのは、丸顔のあざみ、島田フミカネ先生のデザインした「マルガレーテ」、いとうのいぢ先生の「西城いつき」くらいかなぁ。
戦闘
- 過去作はSLGでしたが、今作からアクションになりました。基本的には主人公とパートナー機の2体で敵を倒しながらダンジョンを奥へ進んでいき、最後に登場するボスを倒せばクリアとなります。
- 発売直後は、ロックオンもないバトルパートは酷評の嵐だったみたいですが、パッチが当てられてからプレイしたyukkun20としては、あまり不満は感じませんでした。操作も比較的簡単ですし、あのずんぐりむっくりした霊子戦闘機(前作までの霊子甲冑)がすごくかっこよく動き回れるのには驚きました。
- ただこの戦闘はいわゆる無双系に近いんだと思うのですが、サクラ大戦は無双系の戦闘システムとあまり相性が良くない気がします。敵(降魔という設定だが、基本的にはロボ)は丸っこいメカで場所を取るので、同時に出現できる数が限られています。かといって敵はバリエーションが少なめなので、一戦一戦をじっくりやるという感じでもないです。各ステージのボスも、合体攻撃と必殺技を重ねて火力を出せば一瞬で終わってしまい、ちぐはぐな感じがしました。
総評
- そんなわけで、良くも悪くもサクラ大戦という感じがしました。この路線もきちんと突き抜ければいい作品にはなると思いますので、もし続編が出るならがんばってほしいですね。
- 前作までの歌劇団の隊員達はすみれとさくらを除いて登場しませんが、個人的にはそれで良かったと思います。このストーリーで、20人近くいる旧華撃団を出しても話が突散らかるだけだと思いますので。今作はあくまで、新華撃団が物語の中心ということで、軸がぶれてなくてよかったのではないでしょうか。
- ゲームとしての評価はあまり高くありませんが、このキャラクターたちの今後を見てみたいと素直に思える作品でした。
・令和の時代にサクラ大戦を復活させたこと自体 ファンにとっては喜ばしいことです
現在ではサクラ革命が配信されてますし これからのメディア展開にも期待
・ストーリー面では確かにつっこみどころが多かったですね 特に安穂とサクラの喧嘩ですけど 桜ってあれ位で
動揺するキャラクターではないのでは・・・?あといくら鍵を手に入れるからって娘の命を差し出す父親も最低でした
特に自分は何もしていないに 覚悟を決めろって・・
・ヒロイン同士がギスギスすることがない 今作では嫉妬深いキャラもいないですからね
てか今までが酷すぎたんだよ・・犬神いつか殺されると思ったもん
・キャラデザは若い人にもサクラ大戦に興味をもってもらえるような現代的でいいと思います
ただいい加減に藤島先生を外した理由を聞かせてほしいのですが・・なんか意図的なものを感じてスッキリしないです
・ちぐはぐねぇ・・ろくにアクションゲームをやらない人に言われたくないですね どうせ適当にボタン連打をしていただけ
でしょう
2021.01.02 21:30 | by sasa
> 桜ってあれ位で動揺するキャラクターではないのでは・・・?
むしろ同性とはいえ女の子の顔をグーパンした初穂の方にドン引きしました。
> キャラデザは若い人にもサクラ大戦に興味をもってもらえるような現代的でいいと思います
このあたりは好みの問題ですしね。でもアナスタシアの服のデザインだけはなぁ…。もうちょっと太正っぽい空気が欲しかったです。あとあの格好で12月に歩き回ったらそりゃ寒いわ。
> ろくにアクションゲームをやらない人に言われたくないですね
お言葉ですけどyukkun20はトロコンしている=いくさちゃんで全て天晴を取っている程度にはプレイしているので、評価する資格はあると思うのですよ。たとえガチャプレだとしても。
2021.01.03 00:17 | by yukkun20