2015-10-26
現在プレイ中の「うたわれるもの 偽りの仮面」ですが、非常に面白いです。正直バトルパートはそんなでもないですが(戦略性はあまり高くない)、ADVパートが楽しすぎる。登場人物はみんな魅力的だし、ストーリーは先が気になるし。特に主人公は、「働きたくないでござる」とか素で言っちゃうキャラなんですけど、何故か人から好かれる人物という設定があるのですが、その設定がうまく説得力ある仕方で描かれているのはさすがです。仲間達の軽口も楽しく、良質な小説を読んでいるような気分になります。声優さんの演技も良いし、これはおまけにSRPGがついたADVと考えれば全然OK。
それはそうと、今年もこの季節が来ましたね。
キノの旅XIX the Beautiful World
著者:時雨沢恵一
レーベル:電撃文庫
価格:530円(税別)
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レビュー
帯には「どんなに願っても 会えない 私は私に会えない」という言葉が書かれています。いつもこの部分は考えさせるフレーズが書かれていますよね。
19巻に収録されているのは、キノがメインの「幸せの話」「美しい記憶の国」「天才の国」「秀才の国」「戦えない国」「贋物の国」「撃ちまくれる国」、シズがメインの「首輪の国」「守る国」、師匠がメインの「捨てる国」、フォトがメインの「助けに来た国」でした。確か初めてだと思いますが、登場人物紹介もあります。といっても主要な人物の名前とSDイラストが描かれているだけですが。師匠こんなに目つき悪かったっけ?
今回断然面白かったのは「戦えない国」でした。いがみ合う6つの国家がひしめくとある国。しかし国家同士の戦争が起こらないのには理由があった。それは戦争を起こせば容赦なく殲滅するという脅しと共に上空から睥睨する1隻の飛行船が原因だったのだが―。先が読めたと思ったら、ひっくり返されるの繰り返しで、二転三転する話の筋に気持ちよく翻弄されました。オチも秀逸。二代前の王様、絶対悲惨な目に遭ったんでしょうね…
あとは後書きに掲載されている「十五歳の話」ですかね。キノの旅15周年ということで十五歳になった○○ーが描かれています。時雨沢先生、本当は学園キノが書きたかったんですね。黒星先生も全力で乗っかっているので十五歳○○ーを全力でお楽しみください。
来年はいよいよ20巻ですね。これまた感慨深いなぁ。キノの旅は短編集なので、さらっと読めるところが好きですよ。
人間の幸せは、必ずしも一つじゃない。よほど何かを極めようとしている人以外は、いくつもの幸せを同時並行的に追いかけている。それらの一つを得るたびに、その都度その都度、大なり小なり、幸せを感じられる。だから簡単に絶望しないで生きていけると言えるし、そうでないと人間として生きていけないとも言える」
※口絵イラストのベル「幸せの話」より引用
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