このサイトではおなじみ、「なんで今さらその本のレビューなんだよ」シリーズです。
ROBOTICS;NOTES 公式設定資料集 Childhood Dreams
レーベル:アスキー・メディアワークス
価格:2300円(税別)
レビュー
これまでに公開されたイラスト集。
全18枚と枚数は多くはないが、収録サイズが大きく見やすい。
世界観についての説明。「西暦2019年の世界と日本」「ポケコンとアプリケーション」「キルバラッド ON-LINE」など。
ここに限らないが、電撃の本とは思えないほどデザインが洗練されているのが特徴。スクリーンショットなどもふんだんに使用されており非常にわかりやすい。「種子島ロケーションガイド」では作中に登場する背景画と共に、モデルとなった実在する場所の写真もちらほら。
各章につき2ページ(最終章のみ3ページ)を割いて、あらすじを紹介。あらすじはかなりボリュームがあり、文章も練られていて読みやすい。10枚以上のスクリーンショット、キーワード解説、その日にロボ部の面々が何をしていたのかのタイムテーブルなどもあり、ストーリーの復習に最適。
各キャラにつき2ページ(サブキャラは1~1/2ページ)を割いて、プロフィール、設定画、ラフ画などを掲載。その他キャラクターを特色づけるキーワードについての解説もあり、意外と文章量も多い。ただ作中に出てくる以上の情報はない。
シナリオのフラグとなるツイぽと攻略フローの紹介。君島レポートが隠されている場所もここに掲載。
作中に登場するツイぽの内容の紹介。全文が載っているわけではなく概要のみ。
作中に登場するTIPS Dictionaryの内容の紹介。こちらは全文掲載。
作中に登場する全CG。収録サイズはかなり小さいが、差分も全て別個に収録されている。
作中に登場するムービーをスクリーンショット付で紹介(各キャラのエンディングクレジットは未収録)。
トゥルーエンディングムービーですら6枚しかスクリーンショットがないのに、綯の水着シーンに16枚用意しているところはさすが。
キャラの3Dモデルや、服飾設定資料、ガンヴァレルの設定画など。
- 志倉千代丸(企画・原作)×松原達也(プロデューサー)インタビュー
王道を少し外した物作りを目指していた理由や、やや失敗に終わったプロモーションの話など、色々面白い話が聞けます。
次回作も期待ですね!
次回作は青空が出てくるかどうかすらあやしいくらい、サスペンス色が濃い内容になりそうです。…多角的な視点で描くものになる予定です。
※143ページより引用
- 梶岡俊彦(ディレクター)×林直孝(シナリオ)インタビュー
各キャラの立ち位置の決め方や、3Dモーションの作り方、そしてお姉ちゃん(みさ希の中の人)がすごいという話。
シナリオ林氏の書き下ろし小説。主役は澤田という珍しい話です。人知れず戦う彼のバックボーンが少しだけ分かります。
作中では明らかにならなかった謎についての林氏によるQ&A。2ページだけですけどある意味この本のメインコンテンツ。
TAGIRINGERの正体、瑞榎の死の真相、最終決戦後のみさ希の処遇など。まぁあいまいにぼかされっぱなしのものも多いんですけど、非常に興味深く読みました。
この世界線における2000年~2019年(本編開始前)までの年表。
君島レポート全文も掲載されています。
またカバーを外すと、ゲジ姉から届いた文字化けメールを解読した結果が書かれているのでお見逃しなく。
レビュー
設定資料集として収録すべきものをきちんと収録しており、デザイン的にも読みやすく、描き下ろし小説や物語の謎解明などコアなファン向けの企画もあり、と個人的には満足出来る内容でした。シュタゲといいこのシリーズの資料は出来がいいですね。
ゲームを楽しめた方には安心してオススメ出来る内容でした。