「ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル」(以下「BDFtS」)のプレイを終了したので、レビューします。
ネタバレが致命的なゲームなので、そういうの気になる方はスルーしてください(致命的なものはないですが)。とりあえずRPG好きで3DSもってるなら買っとけと言っておきます。
プレイ時間は1週目で80時間ほどでした。
10時間プレイしたあたりのファーストインプレッションは→【ゲーム】ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル ファーストインプレッション | Y.A.S.
ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル
プラットフォーム:Nintendo 3DS
ジャンル:RPG
価格:4990円(パッケージ版・税込)・3900円(ダウンロード版・税込)
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ストーリー
序盤は王道ド直球のストーリーでしたが、中盤からは少し変わった展開を見せます。簡単に言えばループものです。ループものの欠点は、中だるみしやすいというところだと思いますが、このゲームもやはりその呪縛からは逃れられませんでした。ストーリーラインが少しずつ変わっていったりするんですけど、最後は(某所で何度も必要になる)Xボタン連打にいらいらしだしました。
それから伏線を張るのが下手。特にラスボス周りと主人公の正体周りはひどかったです。リングアベルの正体についてはDの手帳も含めかなり緻密にストーリーが構成されていただけに、他のところもがんばってほしかったなぁ…という気が。
あと敵の頭が悪すぎるのも問題。一国の正規師団がたった4人の主人公パーティに次々壊滅して行っているのに、最後まで戦力を逐次投入してやられるというアホっぷり。また敵の考えにもある程度正当性はあるので、何で武力で周辺国を従わせようとしたのかもよく分からない。それなのに理由や真意を尋ねると、どいつもこいつも奥歯にものの挟まったような言い方しかしないので、フラストレーションがたまります。
と批判めいたことを述べましたが、友情・努力・勝利という少年漫画らしい健全なストーリーはよいものでしたし、終盤のボスたちはだいぶ頭もよくなって、ライバルポジションでがんばってくれます。ラスボスもかなりの外道なので、終わったあとのカタルシスもあります。なので序盤を乗り越えてしまえば割とよい印象。
システム
キャラクターをクラスチェンジさせてスキルを習得させ、それを付け替えてキャラをカスタマイズしていきます。どのキャラも素のステータスにはあまり差がないので、好きなキャラを好きなように育てることが可能です。ただ習得できるスキル数は非常に多いのに、装備できるスキルの数が極端に少ない(最大5個)のは残念でした。まあ多ければ多いで、結局みんな同じようになってしまうでしょうから、キャラごとの差別化をするという意味ではよかったのかもしれませんが…せめてもう2~3個あればな。
ダンジョンもオートマッピングで宝箱の位置もしっかり表示されるので、攻略本を見なくてもすいすい進められますし、どこまで行けばストーリーが進行する(いわゆるフラグが立つ)のかもわかりやすく表示されるので、ストレスは少なめでした。
収集要素もモンスター図鑑、アイテム図鑑その他いろいろあります。特にコンプリートしてもごほうびはないんですけど、それが逆に気楽に進められてよかったです(結局両図鑑はクリア後1時間もプレイすればコンプできました)。
あとオートセーブは非常に便利でした。3DSがスリープから復帰できない問題を抱えていたので、これに何度救われたことか…しかし勝手にセーブデータがどんどん上書きされるという弊害も。セーブデータのコピーがしにくい仕様になっていたので、それはどうにかしてほしかったです。普通にセーブデータを選択してセーブする方法じゃだめだったんですかね。
キャラクター
味方キャラは中盤までかなりぎすぎすした感じではありましたけど、それ以降はかなり固い結束を見せるようになります。それぞれのキャラも人間的に弱点はあるものの、自分の使命を自覚してそれに向かってがんばっていることが分かるので、素直に応援してあげようという気になれます。もうちょっと仲間内のイベントが多くてもよかったかな。でもパーティチャットなどもかなりの数用意されているのはよかったです。
だけどその反動なのか、中盤までの敵は頭がおかしい人ばっかりです。こういう人はスパイスなので、あまり入れすぎると逆に引いちゃう。前述の通り作戦自体の頭もよくないので、毎回イラッとしながら戦ってました。中盤以降はいいんですけどね…
戦闘
サイドビュー・コマンドバトル式です。防御することでターンを貯め、貯めたターンを一気に消費して大ダメージを与える、という特徴的なシステムを採用しています。ターンは前借りすることもできる(前借り状態で戦闘が終了しても、次の戦闘で返す必要はない)ので、ザコ戦では初っぱなからターンを借りて一気に殲滅し、ボス戦では敵の大技を防御してターンを貯め、敵が息切れしたところで一気に攻める、といった戦略を駆使することになります。
ボス戦は非常に歯ごたえのあるバランスになっています。きちんと適切なスキルを選んでパーティを構築しておかないとあっさり全滅することもしばしば。特に終盤のボスは、スキルのシナジーがよく考えられていて、本当に苦戦しました。
ザコ戦のバランスも非常にシビアで、不意打ちを食らう、もしくは逃走に失敗すると1ターンでパーティががたがたにされます。不意打ちを防ぐ、または先制攻撃確率を上げるアクセサリは優先的に身につけておくべきでしょう。ただこちらが先手をとればこれまた1ターンで敵をがたがたに出来るので、全滅回数がいらつくほど多いわけではありません。
また、エンカウント率を極端に上げる、戦闘速度を4倍速にする、取得経験値を数倍にする、コマンドをショートカットするなどの措置を簡単にとることが出来るので、レベル上げは全く苦になりません。最終的には自分よりレベルの低い雑魚敵を即死させる(こちらのレベルが最大なら、通常エンカウントする雑魚はすべて対象になる)スキルもあるので、レベル上げもジョブレベル上げもあっという間でした。
ぼくは大体ザコ戦ではヴァルキリー3人でクレセントムーン連発、ボス戦ではサポート役2名でアタッカー2名を超強化し、海賊技か二刀流で大暴れするという感じでやってました。
というわけで、王道ファンタジーRPGを楽しめる良作だと思います。不満点はおおむねストーリーに集中しているのですが、これも好みの問題でしょう。3DSをお持ちなら是非一度はプレイしてみてください。続編「BRAVELY SECOND」も楽しみです。
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