2015-10-20
TOZの設定資料集です。設定資料集が充実しているのは必ずしも良いことではないのですよ。
テイルズ オブ ゼスティリア 公式設定資料集
レーベル:バンダイナムコエンターテイメントブックス
価格:2700円
レビュー
- シナリオ
本編と追加エピソードのあらすじ。いずれもかなり詳しい内容で、一読するだけで話の全体像をかなり深いところまで理解出来る。
- キャラクター
各キャラの物語上での立ち位置についての説明がメイン。特に新しい情報はないが、綺麗にまとめられている。
パーティメンバーとヘルダルフは1ページ、マルトラン、セルゲイ、ルナール、サイモンについては半ページが割かれている。その他のキャラについてはごく簡単な紹介のみ。
- ワールド
この本のメインと思われる、世界観についての解説。「人間と天族」「導師」「穢れと憑魔」「歴史」「地理」の5部構成。
グリンウッド大陸の歴史など、本編中では軽く触れられるだけの設定についても、きちんと作り込んでいることがうかがえる。
また「天族は髪に自身の属性を示す色が入る」「八天竜は時代によって代替わりや欠番がある」「大陸の七不思議」など、新しい情報もちらほら。
ただ、悪行を善行と思い込んで行動していたフォートン、アミシスト、ロゼがそれぞれ違う運命をたどったのは何故か、という非常に重要な点の解説が、全然説得力がない。自己矛盾を感じていると憑魔化、自己矛盾を感じてすらいないと憑魔化しない、自己矛盾を感じていても直視出来ていればやはり憑魔化しない、っていくら何でもご都合主義だろ。
- イラストレーション
各キャラのステータスイラスト・チャットイラスト・秘奥義カットイン・ラフ画・アニメ設定画、背景イラスト、版権絵、アニメ絵コンテなどの掲載。
版権絵はコラボイベントで用いられたイラストなども含めかなり広範囲をカバー。絵コンテはごく一部しか掲載されてなかったのがちょっと残念。
- エクストラ
ufotable描き下ろしイラスト(子供の頃のスレイとミクリオ)、木村氏と逢坂氏の声優対談、声優陣の直筆メッセージ、関連グッズ紹介。
やはりスタッフインタビューは無しでした。批判には正面から向き合って欲しかったなぁ。特に馬場P。
というわけで、内容はまずまずと言っていいと思います。TOZを少しでも楽しめたのなら買って損はないかと。でもパーフェクトガイドの時も言いましたが、設定資料集に多くを委ねなければいけないことは恥ずかしく思うべき。本来ゲームの中だけで完結すべきことなんですから。あとわざわざ資料集として出すほどの情報量ではなかったようにも思います。攻略本のおまけページで良かったんじゃね?
今月はテイルズオブシリーズの20周年記念本が出ますね。この間15周年記念本が出たと思ったのに。月日の経つのは早い。
2015-10-19
部屋の模様替えを少しだけ進めています。今日は配線をきちんと整理しました。Wiiを高画質でモニタに繋ぐために使っていたアプコンも、PSPをモニタに 繋ぐために使っていたアダプタも、今後はもう使わないかな…WiiについてはWiiUを買えば良いし、PSPももはやソフトを買うことはなく、DL版をVitaTVでプレイすれば良いですし…。これが時代か
今日はソフィーのアトリエのキャラ紹介です。
《公式サイト》
MOVIE
キャラクター紹介動画が公開されています。
アイテム複製…ということで、ホムのポジションのキャラのようですね。シャリーのアトリエでは廃止されてましたけど、なんだかんだでやっぱり便利だからなぁ。おそらくシャリーでは時間制限がなくなったのでそれとのバランスを取ったんだと思いますけど、やっぱり便利なシステムはあっていいと思います。
心理的に頼みづらくなるわー!
そんなことで良ければよろこんで-!
偉大な父親にコンプレックスを感じていじけていたようですけど、他人のために力を出せる男は嫌いじゃないぜ!
戦闘時の演出がキースに似てる感じ?ですかね。
これで紹介したキャラは6人。あと「ジュリオ」「レオン」「フリッツ」も加入するので、最低でも9人はパーティキャラがいるってことか。今作も大所帯ですね。
2015-10-18
そろそろPS4様をお迎えしなければならないのですが、現状お迎えするスペースがないので、部屋の模様替えを考えています。具体的には今PS3を置くのに使っているカラーボックスを廃棄して、サイドキャビネットを投入する予定。キャビネットは後ろの板がないタイプなので、排熱問題もOKですし、カラーボックスの棚の高さが足りなくて諦めていた本体の縦置きもOKです。これでPS3、PS4、PC本体を立てて並べればいいんじゃないかと。ASKULでいいのを見つけたのでこれで決まりかな…でも部屋の中の品数を減らさないとそろそろどうにもならなくなりそうなので、今年の年末の大掃除では断捨離を決行する予定です。
それはそうと、模様替えのためゲーム類の配線を整理していて気づいたことが。僕がゲーム用に使っているモニタは内蔵スピーカーが非常に貧弱なため、PS3は映像をHDMIでモニタに直結、音声は赤白ケーブルをステレオミニジャックに変換し、別売りのスピーカーにつなげて音を出しています。しかしVitaTVには音声出力がないため、仕方なく映像も音声もHDMIでモニタにつなげ、音声はモニタの貧弱なスピーカーで我慢していました。でも気づいちゃったんだよね、モニタ自体に音声出力(ヘッドホン出力)が付いていることに…。これだったらPS3もVitaTVも、HDMIでモニタに直結し、音声だけモニタから外部スピーカーに引っ張れば良かったんじゃん!モニタを購入して7年、VitaTVを購入して2年、何故今日まで気がつかなかったのか…!早速つなげ直したら快適すぎw
それはさておき、本日は昨日の続きです。
《公式サイト》
キャラクター
モルガナ
主人公と竜司が異世界のパレスで偶然助けだした謎の黒猫。その後、主人公と同居し、寝食を共にすることになる。
人語を操り、幾つもの形状に変身する事ができるらしいが、その存在は多くの謎に包まれている。
憎まれ口を叩きながらも献身的に怪盗団の仲間たちを支えてくれる。
口癖は「猫って言うな!」
CV:大谷育江
ネコじゃん!
P4ならクマのポジションでしょうか。クマは非常にキャラが立っていましたが、こちらもCV:大谷育江だけあって存在感ありそうです。実際PVでも目立ってましたし。きっと得意属性は雷だな!大谷ボイスだけに!
ゾロ
モルガナの初期ペルソナ、「ゾロ」。紳士のような礼装と、身分を隠すマスクをつけた剣士のペルソナ。
ベルトにあしらわれた「Z」の意匠がトレードマークのようだ。
剣士であり、盗賊としても有名な「怪傑ゾロ」を彷彿とさせる。
怪傑ゾロ…昔アニメやってましたよね。何で知っているかというと、「飛べ!イサミ」と同じ局で直後の時間帯に放送してたから。まあ見たことはないんですが。
何となくZ字斬りのイメージがあるんですが、これゾロとは関係ないよね…元ネタ思い出せない。
喜多川祐介
公立洸星高校・美術コースの特待生。人目を引く美少年だが、独特の感性ゆえに浮世離れした印象を受ける。
幼いころに母親の早逝で孤児となったが、画才を見込まれて日本画の大家・斑目の下で住み込みの門下生として暮らしている。
斑目を師と仰ぎ、絵画に傾倒する日々を過ごしていたが、ある事件をきっかけにペルソナ能力を覚醒する。
CV:杉田智和
うわーすげぇラスボス臭がする…ペルソナの設定はありますけど、PVを見ても味方っぽい香りが全然しない…
ゴエモン
喜多川祐介の初期ペルソナ、「ゴエモン」。
東洋風の華やかな衣装が目を引くペルソナ。
巨大な煙管を構えた粋な立ち姿と、歌舞伎役者のような顔が特徴的。
伝説の大泥棒「石川五右衛門」を彷彿とさせる。
ほかの4人のペルソナが全て赤と黒でデザインされてるのに、こいつだけカラフルすぎ。やっぱり敵なのか…
※画像は全て公式サイトより引用
2015-10-17
今さらですけど、P5の公式サイトが更新されています。新キャラの紹介ですね。
《公式サイト》
キャラクター
坂本竜司
秀尽学園高校に通う16歳の少年。
情に厚い行動派であるが、粗暴な言動が目立つなど学園内でも札付きの“問題児”として周囲から浮いた存在となっている。
竜司の素行不良には原因となった事件があるようだが……。
転校してきたばかりの主人公と出会い、ある事件をきっかけにペルソナ能力を覚醒する。
CV:宮野真守
P4なら陽介に当たる、主人公の親友ポジションっぽいですね。制服の着崩し方が「らしい」感じがします(しかし黒のブレザーに赤のボタンってすごいセンスだな)。
キャプテン・キッド
坂本竜司の初期ペルソナ、「キャプテン・キッド」。
スカルヘッドと、大砲のような義肢を持つペルソナ。
砲門がずらりと並ぶ巨大な黒船に載った姿が、見るものを圧倒する。
略奪行為を繰り返した同名の海賊が有名だが…?
主人公のペルソナはアルセーヌでしたけど、こちらは海賊・キャプテン・キッドを模したペルソナのようです。主人公たちが怪盗なので、それに近いキャラ縛りっぽいですね。しかし神様をモチーフにしたP3やP4はペルソナのバリエーションも豊富でしたが、この縛りで何十種類もあるであろうペルソナを用意出来るのか…?
高巻杏
秀尽学園高校2年生。
アメリカ系クォーターの美少女。天真爛漫で素直な性格だが、
あまりに目立つ容姿などから周囲に馴染めず孤立している。
それ故に、同じ高校に通う唯一の親友をとても大切に思っている。
主人公と出会い、ある事件をきっかけにペルソナ能力を覚醒する。
CV:水樹奈々
イラストは微妙な感じですが、アニメや3Dモデルは可愛かった。
しかしやっぱり水樹さんはいいですね。コレット(TOS)みたいなおとなしいキャラももちろん良いんですけど、やっぱり叫ぶキャラの方が持ち味が生きてると思います。
カルメン
高巻杏の初期ペルソナ、「カルメン」。
真っ赤なフラメンコ風ドレスをまとった美しいペルソナ。
手にした薔薇のつるで男性を振り回すような仕草が印象的。
小説や歌劇に登場する自由奔放で情熱的な同名の女性を思わせるが…?
「カルメン」については内容を知らないので何とも。薔薇の鞭持ってるけど、何となく魔法攻撃の方が得意そうなイメージです。
残りの方は後日。
それはそうと、
ということですので、まだP4Gを未プレイの方は予習しておきましょうね。P4Gはマジで名作ですよ!PSVを持っていながらあれをプレイしないなんてもったいない!むしろPSVを買ってでもやるべき!
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※画像は全て公式サイトより引用
2015-10-16
LINEスタンプ、1/1未ガ研、ダイバージェンスメーターに続くグッズ化第4弾が決定しました。
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《公式サイト》
オカリンと紅莉栖の夫婦漫才によると、商品化されるのは
- ラボメン白衣(ラボメンバッジのロゴ入り)
- ラボメンネクタイ(同上。裏面に紅莉栖の似顔絵あり)
※画像は上記公式サイトより引用
- 鈴羽の手紙レプリカ
だそうです。白衣はともかく、このデザインのネクタイなら普通に使えますね…。価格も4500円とまずまず。個人的には赤のネクタイはここぞという場面で締めることが多いので、こういうテンション上がるグッズを持っておくのは良いかも。
鈴羽の手紙は何を考えているのかよく分かりませんが。トラウマをよみがえらせてこの世を混沌に陥れようとする機関の陰謀かっ!
それと、公式サイトでも全く取り上げられていないのですが、コラボワイングラスも発売中です。
※画像は神戸アニメストリートより引用
うわぁ、これまた高そうだなぁ…と思って眺めていたのですが、1個1296円だと…安い。まあワイン飲まないので買いませんが、こういうの好きな方はいかがでしょうか。
2015-10-15
このサイトでも注目作品として何度か紹介した、少年サンデー掲載中の漫画「だがしかし」ですが、来年1月よりアニメ化が決定しました。
《公式サイト》
まだメインビジュアルで描かれているほたるさんのデザインしかわかりませんが、これは良いですね!原作のテイストを上手にアニメに落とし込んでいると思います。期待出来そう。でもまだコミックスも3巻が出たばっかりですし、多分5分くらいの短編アニメか何かでしょうね。
放送局はTBSとBS-TBSとのこと。ニコ生でも放送してくれたら久々にレビュー書いてもいいかもと思ってます。
あとは中の人が誰になるかですが、これは近日発表とのこと。登場人物の数は少ないですけど全員濃いキャラなので、いい人を当てて欲しいですねぇ。親父に若本さんとかw
2015-10-14
ルミナスアークはようやくヒロイン全員がそろいました。それにあわせてオープニングムービーが3つ目のものに変わってます。力入ってるなぁ…でもアニメのキャラデザの出来があまりよろしくないのですが。原画を生かせてない気がする。
今日はソフィーのアトリエのキャラ紹介です。
《公式サイト》
MOVIE
キャラクター紹介動画が公開されています。
ビジュアルから、おとなしめの子なのかなと勝手に思っていましたけど、むしろ元気印の女の子のようですね。
影のある子も良いけど、やっぱり主人公はこういう方がいいね。
「みんなの幸せ」が彼女のキーワードっぽいですね。
こちらもソフィーの保護者的な感じかと思っていましたが、どうもボケ要員っぽいですね。淡々としたしゃべりとのギャップが面白そうです。
頭も良いし、戦闘力もあるし、金髪メガネだし。何この完璧超人。
わかる、わかるぞ!なんでも器用にできると一つのものを鍛える機会を失うんだって、カエルの軍曹も言ってた。
モニカさんテラ歌姫。そしてこの笑顔である。何この子可愛すぎでしょ。戦闘レギュラー決定。
植物の声が聞こえるとか、めっちゃ生きづらそうな気がするんですけど大丈夫でしょうか。ソフィーは多分植物だろうと何だろうと、ガンガン釜の中に放り込みますよ?
志高いなぁ。お笑い要員かと思いましたけど、むしろムードメーカーっぽい感じですね。安っぽいキャラじゃなくて安心しました。
2015-10-13
唐突ですが、「うたわれるもの 偽りの仮面」を始めました。PS4、PS3、PSVのマルチですが、PSVはルミナスアークで忙しく、PS4はまだ買ってないので、PS3版をゲットしました。前作やってない上に既にルミナスアークというSRPGをプレイ中であるにも関わらずこれを始めたのは、トロフィーコンプが簡単なこと、そしてこのニュースを知ってしまったからだ!絶望した!(Ivanさん、お知らせありがとうございます)
STEINS;GATE 0発売日変更のお知らせ | 5pb.Games
ということで、発売日が11/19→12/10に変更になりました。まぁ1ヶ月くらいならましな方か。最近購入予定のソフトがばんばん延期になってるのが気になるんですが…ソフィーもシュタゲも艦これもP5も…
また、発売日変更に伴い、『STEINS;GATE』の世界をよりお楽しみいただけるサプライズをご用意しております。
※上記リンク先より引用
とのこと。サプライズ…「比翼恋理のだーりん」のHD版収録とかですかね。さすがにそれはないか。
「うたわれるもの」ですけど、最初の戦闘にたどりついたところで本日のプレイ終了。ADV部分が長いな!でもシナリオは割とライトな感じで楽しく進んでいるので、今後が楽しみです。ヒロインも獣耳かわいい。あとおすすめくださったsasaさん、ありがとうございました。
- 2015/11 ソフィーのアトリエ[PS4] 予約済み
- 2015/12 STEINS;GATE 0[PS4] 購入決定
- 2015/12 空の軌跡 SC Evolution[PSV] 検討中
- 2016/1 オーディンスフィア レイヴスラシル[PS4] 購入決定
- 2016/2 スターオーシャン5[PS4] 購入決定
- 2016/2 艦これ改[PSV] 検討中
- 2016/春 サモンナイト6[PS4] 購入決定
- 2016/夏 ペルソナ5[PS4] 購入決定
- 2016 Kingdom Hearts Ⅱ.8[PS4] 検討中
- 未定 テイルズ オブ ベルセリア[PS4] 購入決定
- 未定 Kingdom Hearts Ⅲ[PS4] 検討中
- 未定 十三機兵防衛圏[PS4] 検討中
2015-10-12
ロロナのアトリエも終わって少し手が空いたので、TOF2008の元ネタ集を作成しました。
改めて見ると横浜アリーナでやっている今からすると考えられないくらい手作り感のあるイベントだな…
もちろん2009~2012もやる気はあるのですが、いつになるかは…次にやるとしたら年末ですかね。
ルミナスアークインフィニティは現在中盤の15話です。このゲーム、割とパラメータが大味な感じがするんですが、推奨レベルから2~3下がるととたんに苦戦するのは、やはりバランス調整がいいからなんでしょうね。ストーリーは割と単純な構造で、ここはもう少し頑張って欲しかったところ。また主人公とヒロインたちとのイベントは十分あるのですが、ヒロイン同士のイベントが非常に薄味なので、いまいちチームワークを感じにくいです。せっかくヒロイン同士の好感度も設定されているので、もう少しイベントに反映させても良かったような。
2015-10-11
旅行中に読みました。マグダラで眠れの最新巻もその内読みますよ。
少女は書架の海で眠る
著者:支倉凍砂
レーベル:電撃文庫
価格:590円(税別)
続きを読む(ネタバレ注意) »
あらすじ
書籍商を目指す本好きの少年フィルは、自身の所属するジーデル商会の命令で、仲間のジャドと異端審問官のアブレアと共にグランドン修道院を訪れていた。修道院の所蔵する貴重な蔵書を買いつけるという、書籍商としての初仕事に胸を膨らませるフィル。しかし、修道院の図書館で彼を待ち受けていたのは、本を憎む美しい少女クレアだった。クレアはフィルたちを追い返そうとするが、それは修道士たちが疫病のためクレアを残して全滅し、それが知られるとクレア自身も教会から放逐される恐れがあったからだった。
教会の権力闘争に興味のないアブレアは、フィルに蔵書目録を作るよう命じる。その作業をこなす中で、フィルはクレアとの関係を深めていく。教会の蔵書は、クレアの父が寄贈したものだった。本の収集に没頭した父に対し、複雑な感情を抱くクレアの気持ちをどうにか解きほぐしてあげたいと考えるフィルだったが、時間だけが過ぎていく。
そして、ついに教会本部から査察がやってくることになった。これ以上教会の秘密を隠し通すことはできない。フィルはクレアを連れて教会を脱出しようとするが、クレアは父の思い出が詰まった本たちと離れることが出来なかった。最後にフィルが思いつく、起死回生の一手とは―
感想
支倉先生の小説「マグダラで眠れ」のスピンオフ作品です。といっても「マグダラ」に名前だけ登場するアブレアが生きていた時代と言うくらいの繋がりしか無いので、「マグダラ」は読んでなくても全く問題ないです(「読んでいればより楽しめます」というレベルですらない)。
今回は主人公もヒロインも年齢が低いので、その分恋の駆け引きとか命を賭けて貫くべき信念といったテーマは少なめになっています。クレアも達観しているキャラではなく、年齢相応の無茶なことも言ったりするキャラですし、主人公も人生を捧げる目標を探している途中なので、他作品に比べると感情移入しやすいかもしれません(その分キャラとしての魅力は薄めですが)。ストーリーが短いので、ヒロインの魅力が十分出来る前に終わっちゃった感もなきにしもあらず。続編が出たら是非読んでみたいですね。
アブレアはなかなかの狂人として描かれてましたが、脇役としての枠から決して出ることなく存在感を放っているのはなかなか。後世に名を残すような人はこんな感じだろうなぁと思わせられる説得力がありましたね。彼の、そしてフィルの本に対する考え方には色々考えさせられるところがありました。僕もお金持ちになったらでっかい書庫を作りたいですねぇ。
蔵書に隠された秘密や最後のオチについてはギリギリ予想出来るくらいでしたが、ご都合主義にならない程度に綺麗にまとめられていてさすが支倉先生だなぁ…と感心しきりでした。
私もそういう時期がありましたよ。本を読み終わるのがもったいなくて、面白そうだと分かっている本は開くことすらできなかった。始まらなければ、終わることもない、と真剣に思っていたのですよ。ですが、ある日、本にはその先があると気づいたのです。
※161ページから引用
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