*ナディアな人々*

これまでのあらすじ

　今回もありません。

ストーリー

　ついに最終決戦が幕を上げた。Ｎ－ノーチラスの攻撃に対し、その数十倍の火力で応戦するレッドノア。何とか隙を見てレッドノアに乗りこもうとするネモだが、レッドノアのバリアーに阻まれてしまう。そこでＮ－ノーチラスは自らもバリアーを張り、レッドノアに突撃する。激しいバリアーの衝突の末、ノーチラスはレッドノアのバリアーに穴をあけ、そこからグラタンを送り込むことに成功した。
　しぶといノーチラス号に業を煮やしたガーゴイルは、バベルの塔を使うため上昇をはじめた。それを追うＮ－ノーチラス。戦いの舞台は宇宙へと移っていく。グラタンの内部工作を待つノーチラスの前で、バベルの塔の光が放たれる。あわててバリアーを張るが、先ほどの損傷が直りきっていないノーチラスはまともに光を受けてしまう。
　何とか爆沈は避けられたものの、満身創痍のノーチラスには第二撃を受ける力はない。勝利を確信したガーゴイルが、再度バベルの塔の光の発射命令を下す。その時、バベルの塔の中枢部に入りこんでいた3人組が突入ボルトをグラタンごと爆砕し、バベルの塔とバリアーは力を失ってしまった。その隙を逃さずレッドノアに突入するＮ－ノーチラス。
　船を降りたネモ、エレクトラ、ジャンの三人は、ナディアを探してレッドノアの中枢部へ進んでいく。行きついた先は巨大な広間―玉座の間であった。そこへガーゴイルがナディアとネオを引き連れて登場する。ガーゴイルによって心を消されたナディアは、ジャンの呼びかけにも答えない。
　もはや自分の絶対優位を確信したガーゴイルは、自らを神とする神前裁判を開廷する。彼はネモがアトランティス人でありながら人間と共存しようとすることが許せなかったのだ。『そのような軟弱なアトランティス人は、私には必要ない』そう言い放つガーゴイルの背後から、ナディアが銃を撃つ。もんどりうって倒れるネモ。エレクトラはすぐさまガーゴイルに発砲するが、弾丸はガーゴイルの仮面の半分を打ち砕いただけだった。ネモは、ジャンに向かって叫ぶ。『ナディアとネオを撃て』、と。その言葉に銃を構えるジャンだったが…

コメンタリー

• 【サブタイトル】
  「宇宙」と書いて「そら」と読んだら、年がばれた。
  絵コンテ段階では「パリ上空戦！」
• 【ホーミングレーザー】
  何だか科学的にヘンなところにツッコミをいれるのはマナー違反な気もしますが…ホーミングするレーザーってなんだ。
• 【ジャン『ああっ…エッフェル塔が…』】
  ジャンもエレクトラも機関長もネモも、レッドノアが全ての元凶みたいにいってますが、実際にエッフェル塔を破壊したのはノーチラス号ですから。
• 【ネモ『バリアーに勝てるのはバリアーだけだ!』】
  おなじみ超理論。
• 【ガーゴイル『ネモめ…万策尽きて自殺を図ったか』】
  そんな性格なら第21回の時点で死んでましたよ。命拾いしましたね。
• 【サンソン『道なんてものは俺たちの通った後にできるもんだー！』】
  わざわざグラタンの形に壁をくりぬいていくサンソン。そんな余裕かましてると…
• 【測的長『第一宇宙速度を突破』】
  地表すれすれで衛星として存在する(重力と遠心力が釣り合う)ために必要な速度。秒速7.91キロメートル。
• 【エレクトラ『そう、未だ人類の訪れたことのない世界』】
  史実では、有人宇宙飛行が最初に成功したのは1961年。ジャンも生きていたかも知れませんね。
• 【サンソン『けっ、電池が切れやがった』】
  言わんこっちゃない。
• 【グラタン自爆】
  実はあのグラタン起爆装置は前に一度出てきたアイテムの流用です。…覚えてますか？
  答えは→ジャンの人工太陽起動装置(第26回)
• 【エレクトラ『全兵装回復！』　ネモ『撃てぇ！』】
  ナディアが乗ってること完全に忘れてるだろ。
• 【ガーゴイルとネモ、対峙】
  お立ち台、専用BGM、そして逆光。ガーゴイルさまの登場シーンはいつもステキすぎです。
• 【ストーリー】
  作画打ち合わせ時の絵コンテでは、本編の最後に、以下のようなシーンが挿入されていました。
  ネオ皇帝が、飲み込まれた人間を塩に変えるネメシスの光を放ち、レッドノアの乗組員は全滅、Ｎ－ノーチラスはあわてて離脱し、ネモはアウラの光を放ってジャンとエレクトラを守る。(この続きは最終回で)

元ネタ

• 攻撃を受けて悶えるエレクトラさん
  特撮映画「惑星大戦争」に登場するヒロイン滝川ジュン(役：浅野ゆう子)が、轟天が攻撃を受けた時に悶える姿が色っぽいことから。絵コンテにも「浅野ゆう子(笑)」と記載がある。
• 電磁バリアー
  バリアーが砕けるのは、テレビアニメ「マジンガーZ」の光子力研究所のバリアーから。
• ガーゴイル『ネモめ…万策尽きて自殺を図ったか』
  テレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」第24話でのデスラー総統の台詞「ヤマトめ…万策尽きて自殺を図ったか」から。
• サンソン『自棄になった人間が何をするか見てろ－！』
  マンガ「ゲッターロボG」でのゲッタードラゴンの台詞「やけくそになった人間が何をやるか見てろー！」から。
• 光線銃
  レッドノア侵攻時に、エレクトラがジャンに渡した銃。光線を発射するものだがなぜかボルトアクションがある。
• 小型艇の射出口
  リボルバー式になっているのは、「惑星大戦争」に登場する地球防衛艦「轟天」が、船腹から収納できるリボルバー式の特殊装備から探査船等を射出することから。

次回予告

ナディア
　みんなとの別れの時が近づきました。
ジャン
　ナディア、いっしょに地球へ帰ろう。
ナディア
　あなたの故郷へ？
ジャン
　違うよ、地球は僕らの故郷じゃないか。
ナディア
　父も兄も、自分の信念に命を賭けたわ。私はブルーウォーターの継承者として、この船を沈めます。
ジャン＆ナディア
　次回、最終回『星を継ぐ者…』