第36回 万能戦艦N-ノーチラス号

これまでのあらすじ

 ありません。

ストーリー

 タルテソス上空に現われたのは2機の空中戦艦だった。ナディアたちを見つけたガーゴイルは、ナディアに投降するようにと呼びかけ、その力を見せ付けるように遠くの山を破壊して見せた。ナディアはみんなの命を助けることを条件として、ガーゴイルの前に出ていく。ジャンはその強い意志を止めることは出来なかった。『必ず助ける!』そのジャンの言葉を信じてナディアは空中戦艦に収容されていった。
 しかし、ガーゴイルは約束を破って攻撃を開始する。何とかグラタンで逃走を図るジャンたちだが、次第に追い詰められていく。ところが、その前に翼のない航空機が現われ、絶体絶命のピンチからグラタンを助ける。そして、その中から出てきたのは、深海に沈んだと思われていたエレクトラだった。
 エレクトラに導かれたジャンたちは、タルテソスの地下を通り、やがて廃墟にたどり着いた。エレクトラの話ではこれは船だという。そして、その先に待っていたのはネモ船長と、なつかしのノーチラスクルーだった。ところが、再会を喜ぶ間もなくガーゴイルの攻撃を受ける一同。その時、その船―万能戦艦N-ノーチラス号―がついに始動した。空中戦艦からの攻撃を簡単に跳ね返し、わずか一発の砲撃で空中戦艦をしとめてしまうその火力にガーゴイルも驚きを隠せない。
 しかし、ガーゴイルはナディアの命を盾に、ネモのブルーウォーターを渡すよう要求してきた。一度は断り、ナディアもろともガーゴイルを殺そうとするネモ。しかし、みんなの説得によりブルーウォーターを差し出すことになった。ガーゴイルはネオ皇帝の力を用いてブルーウォーターを手元に転移させ、タルテソスを破壊して去っていったのだった。

コメンタリー

  • 【オープニング】
    新OP登場!たった4話のためというぜいたくなオープニングです。ていうかメインクルーでもないのにイコリーナさんが登場するのはファンサービスですか?(メインクルーのデンギルさん(船医)ですら出てこないのに)
  • 【ジャン『必ず助けにいく!』】
    思いを言葉に乗せられる者だけが発することの出来る誓いの言葉。ジャンはやっぱりこの物語のヒーローですね。
  • 【ガーゴイル『無礼な真似はよしたまえ』】
    絵コンテによると『構わん。ぶれいなマネはよしたまえ』となっているので、ナディアではなく死神A,Bに対する台詞。
  • 【ガーゴイル『感謝こそされても恨まれる筋合いはないと思うが』】
    悪党とはどうあるべきかが分かっている男、ガーゴイル。
  • 【サンソン『気球もなーい!!』】
    第35回でジャンが切り離してしまいました。仮にあったとしてもパラシュートじゃあるまいし、あのスピードで落下するグラタンがどうにかなるとは思えませんが。
  • 【グランディス『あたしゃ、どうもあの船がいけ好かなくてねえ』】
    おそらく第9回で同じように強引な助けられ方をしたから。絵コンテでは『あたしゃ、どうもこのイケスかないやり口に見憶えがあってねえ…』という台詞がある。
  • 【ネモ『―来たか』】
    長くても最後の別れから1年くらいしか経ってないハズなのに、髪の毛伸びすぎでしょう。第22回でもそんなことあったよね…
  • 【イコリーナ『そうよ♥】
    待ってました。パロディのためにまったく無関係なメインブリッジにまで登場!
  • 【大型殲滅爆弾】
    って射出口じゃなかったのかそれ!しかし爆弾(大型殲滅爆弾)から爆弾(殲滅爆弾)を打ち出すというこの無謀さ。さすがガー様。
  • 【ネモ『生まれ変わった姿だ!』】
    キメ台詞のところ悪いですけど、これって完全に別物ですよね?
  • 【機関長『彼の念波を機械を使って増幅しているわけか…』】
    今まで科学の話だったのに、しれっと「念波」とかいう設定が紛れ込みました。
  • 【ガーゴイル『バリアーか!?』】【ネモ『その通りだ』】
    ガーゴイルの考えていることがテレパシーで読める男、ネモ。相思相愛?

元ネタ

  • デウス・ウキス・マキナ
    空中戦艦2番艦の名称。ラテン語で「機械仕掛けの神」の意味で、一般的には錯綜したストーリーを解決するために突如登場する神(あるいはそれに似た存在)を指す演劇用語。
  • 小型艇
    前半分がライトグレイ、後ろ半分が黄色で赤のストライプが入っているデザインは、テレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」で古代守が乗っていた宇宙駆逐艦ゆきかぜのカラーリングから。
    またグラタンをキャッチしたトラクタービームは、特撮映画「怪獣大戦争」でX星人がゴジラとラドンの輸送に用いた装置から。対象を光球で包み、電撃状の光線で牽引する。
  • N-ノーチラス発進シークエンス
    エレベーターが斜めに上がる→ドアの先で艦長が振り向いて「来たか」→第一艦橋全景が映る→艦長の後ろから出てきて微笑む看護婦さん→大パネルにヒトデ型の宇宙船が映る(波ガラスエフェクト)→激しい攻撃を受ける→艦長が補助エンジンの始動を待つ→艦長が目をかっと見開いて発進命令→赤錆びた装甲の中から宇宙戦艦が出現する→砲塔が1本ずつずれて動きながら敵に照準を合わせる→中心部を打ち抜かれて爆沈する宇宙船、という流れすべてがテレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」第2話「号砲一発!宇宙戦艦ヤマト始動!!」でヤマトが発進するシーンのパロディ。
  • ネモ『エンジンが動かなければ瀕死のタヌキだ』
    同じく「宇宙戦艦ヤマト」第2話での沖田艦長の台詞『補助エンジンが動かぬ我々は、瀕死のタヌキだ』から。『傾斜復元、船体起こせ!』なども同じ。
  • ネモ『電子砲雷撃戦用意!』
    電子砲は特撮映画「地球防衛軍」に登場するアルファー号及びベータ号の主力兵装。
  • N-ノーチラスブリッジのメーター
    黒バックに様々な色のメーターが浮かび上がる演出は、松本零士のマンガに共通するデザイン。
  • ネモ『推力上昇1160万トン!!ゆくぞ!!』
    マンガ「宇宙戦艦ヤマト」での沖田艦長の台詞から。
  • N-ノーチラス号の外観
    可変翼と後部噴射ノズルは特撮テレビ映画「サンダーバード」に登場するジェット機「サンダーバード1号」から。
  • N-ノーチラスの主砲の砲撃音
     ヤマトの主砲ショックカノンの砲撃音そのまま。

次回予告

ナディア
 ネオ皇帝の力で二つのブルーウォーターが一つになったの。私と、お父さんのブルーウォーターが。
ガーゴイル
 ふっふっふっふっふ。そう、神の船レッドノアが復活する時が来たのだ。ナディア姫、もう一つのノアの箱船にご案内いたしましょう。
ナディア
 ジャン!早く、早く助けに来て!
ガーゴイル
 次回『ネオ皇帝』お楽しみに…

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