第18回 ノーチラス対ノーチラス号
これまでのあらすじ
時に西暦1889年。ノーチラス号のみんなから子供扱いされたことに憤慨したジャンは、自分一人でヘリコプターを作ってみせると息巻く。 だが逆に大人の世界をかいまみ、自分が子供であることを自覚してしまった。素直に自分の非力を認めたジャンはハンソンの協力を得てヘリを完成させ、ナディアといっしょに空を飛ぶ。
そしてジャンは自分の夢をかなえるため、早く大人になりたいと願うのだった。
ストーリー
なぜかネオ・アトランティスがなりを潜めた今日この頃、ノーチラス号は資材補給のため基地に向かうことになった。基地が南極にあると聞き、サンソンを始めとする一同は驚きを隠せない。南極は前人未到の未知の大陸なのだ。そんな中、ジャンは一人で浮かれている。
到着を待っていられないジャンは、南極について他のクルーたちに聞きこみを開始。ところが、返ってくる答えは『ノーチラス号の基地があるところ』とあんまり役に立たない。痺れを切らしたジャンは、エレクトラにも聞きこむ。ノーチラスの装置を用いて、南極点に基地があることを教えるエレクトラ。南極大陸の海岸線が書き込まれていることや、基地まで船でいけることに疑問を抱き、矢継ぎ早に質問を投げかけるジャンだったが、エレクトラはうまくはぐらかしてしまったのだった。
そんな中、ノーチラス号は南極圏に到達。巨大な氷山や海底火山にジャンは大はしゃぎ。ところが、突然レーダーに未確認航行物が捕捉される。ブリッジに緊張が走るが、どうやらガーフィッシュではないようだ。目的物が正体不明のまま、迎撃態勢に移るノーチラス。素早い動きでノーチラス号にとりついてきたのは、なんと巨大なオーム貝、つまりノーチラスだった。
オーム貝は巨大な力で締めつけてくるが、ノーチラス号の兵装ではブリッジに取り付いているものは攻撃できない。艦体に電流を流したり、氷山に体当たりをしかけたりするものの、まったく離れる様子は見られない。そこでネモが出した指示は、海底火山にオーム貝ごと突っ込む、という無謀なものだった。1200度を超える火山熱に、さすがのノーチラス号も悲鳴を上げ始める。しかし、ネモはそのまま前進を継続。これ以上はもう船がもたないと思われたその時、息が出来なくなったオーム貝はようやくノーチラス号を解放したのだった。
本来の航路に戻ったノーチラス号は、やがて南極大陸の海底にある弾丸トンネルを通過、大陸の真下にある海底基地に無事到着したのだった。
コメンタリー
- 【ストーリー原案】
原案では、ガーフィッシュの攻撃で氷の中に閉じ込められたノーチラス号が、ノーチラス号に水を満たしてその重みで氷の壁を突き破る、というものだった。…圧搾空気を溜め込んでいる以上物理的におかしくないか?だれか詳しい人説明求む。 - 【水準操作員『それより怖いのは、エレクトラ女史の方だ』】
グランディスには何度かケンカを売っている彼も(第11回、第19回)、副長だけは怖いようです。 - 【サンソン『ずいぶんいろんな所に行ったよなぁ』】
ジャンが読んでいるのは科学雑誌。ハンソンが読んでいるのはなにかのマニュアル。 - 【ナディア『ホント、ださーい』】
絵コンテでは実際にナディアが着て、キングとマリーがダサいと言うシーンが挟まっていた。 - 【ジャン『一体どんなところなんだろ、ワクワクしちゃうな!』】
この時のナディアとキングの表情はひどいですよ。 - 【ジャンが測的長と水準操作員に南極のことを聞くシーン】
水準操作員がしているのは趣味のボトルシップ作り。見た目通り地味。 - 【航海長のヨガ】
エピローグの写真によると、空中浮遊も可能。 - 【エレクトラ『フフッ違うわ…科学の力よ』】
みんながいるのは、いつもは航海長が座っている席。 - 【ジャン『人跡未踏の南極大陸の海岸線は、氷に閉ざされて誰もまだ見たことがないんだよ』】
史実では南極大陸の海岸線が観測されたのは20世紀。 - 【エレクトラ『ヒ・ミ・ツ♥』】
絵コンテでは「かわいらしくよろしく」「あーはずい」というコメントが。 - 【グランディス『なんだいなんだい?』】
このシーンのみ、グランディスのエプロンの胸の部分に、ハートマークの付いたネモ船長のデフォルメイラストが描いてある。自作? - 【測的長『上は氷で、下からはイカとは…こおりゃイカん』】
「緊張ないね、俺って」と自ら認めるほどの脳天気ぶり。 - 【ジャン『船体に高圧電流を流してみたらどうでしょう?』】
艦体に電流を流す装置、というのはどういう状況を想定して設置していたんでしょうか?ネモが「ブリッジに取り付いてるものは攻撃できん」と言っていることからすると攻撃用ではないみたいですし。しかもエレクトラさんはレバー一つで作動させていたということは、結構普段から使うものなんでしょうか。 - 【ネモ『装甲シャッターを閉めろ』】
装甲シャッターって、硬化テクタイトの外側に設置しておかないと、今回みたいに硬化テクタイトが破壊されるとシャッターを開けられなくなって困ると思うんですが。 - 【エレクトラ『30番までの圧縮空気を全て排気』】
小説版によると、熱によって圧縮空気が膨張して艦隊を内部から破壊するのを防止するための措置。 - 【エレクトラ『地下の大空洞よ』】
現実でもマジで見つかったらしいですね。 - 今回は一風変わった水中戦がみどころですね。シナリオ構成ではガーフィッシュ戦が予定されていたようですが、こういう変わった戦いも面白い。また3人組の出番が少なかったですが、代わりにノーチラスクルーの出番が多かったので結構多かったのでクルー好きにはたまらない回でした。
元ネタ
- ノーチラス号
ジュール・ヴェルヌは、オウム貝(ノーチラス)がガスの詰まった殻内部の容積を調節して浮き沈みする仕組みを持つため、同じ仕組みで稼動する潜水艦のネーミングに用いたと思われる。 - 海底火山に突入し、敵を攻撃する
テレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」第12話「絶体絶命!オリオンの願い星、地獄星」で、沖田艦長がα星のプロミネンスに突っ込んでガス生命体を焼き尽くしたエピソードから。
次回予告
ナディア
南極の秘密基地の上には、大きな氷の宮殿があったの。
ネモ
ナディア、わたしの友人のイリオンだ。
ナディア
これがお友達?
ネモ
ああ、この生物の名前だよ。
ナディア
ネモ船長の親友イリオンは、わたしの知りたい謎のひとつを教えてくれた。でも…。
ふしぎの海のナディア第19回『ネモの親友』見てね~
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