第6回 孤島の要塞
これまでのあらすじ
時に西暦1889年。万能潜水艦ノーチラス号に別れを告げ、飛行機で島の上空に来たジャンとナディアとキングは、突然何者かの攻撃を受け、森に不時着してしまった。
そこでジャンたちは島の幼い女の子マリーと出会う。彼女の両親は謎の団体に殺されていたのだ。その団体にグランディスら3人組も捕まってしまい、ジャンたちも襲われるがかろうじて脱出。
翌朝、ジャンとナディアは両親が死んだことをマリーに告げる。その意味のわからないマリー。二人はその女の子を守っていこうと決心するのだった。
ストーリー
事件から一夜明けた日、ジャンはマリーの話をもとに作った地図を片手に、島のあちこちを調べていた。なんとかこの島から脱出する方法を見つけるためだ。しかし、分かったことといえば、仮面の一団がかなり高い科学技術を持っていること、巨大な組織であること、そして殺人もためらいなく行う非道な集団だということだけだった。
なかなか島から脱出するための方法が見つからず、あせり始めるジャンとナディア。ところが、少し目を離したすきにマリーとキングが捕まってしまった。ジャンとナディアは二人を奪還するため、仮面の男たちの基地へ侵入することを決意する。
基地へ首尾よく潜入した二人が見たものは、例の海獣だった。やはり潜水艦だったのだ。その潜水艦から一人の仮面の男が出てくる。どうやらこの集団の指導者のようだ。ガーゴイルと名乗ったその男はナディアを捜しており、それと同時に人造オリハルコンという物質を基地で製造しているらしい。ところが、その人造オリハルコンにナディアのブルーウォーターが反応して光り出し、二人は見つかってしまう。追いつめられたナディアは怪我を負ったジャンにブルーウォーターを託し、おとりとなるべく敵の前に飛び出していったのだった。
コメンタリー
- 【サブタイトル「孤島の要塞」】
絵コンテ段階では「悪の秘密基地」だった。 - 【ジャン『人型が車を引っ張ってる?いや、車で人型を操ってるのか』】
さすがジャン。後者で正解です。 - 【キングと遊ぶマリー】
キングの受難の歴史の始まり。キングの困り顔が笑いを誘います。 - 【ナディア『明るいライトね、いつ発明したの?』】
第2回では手回し式の発電機だったことを踏まえたセリフ。 - 【ジャン『実はノーチラス号から、ちょっと借りてきたんだ』】
第1回の一輪バイクもそうでしたけど、ジャンって手癖がちょっと悪いような… - 【トロッコを押す囚人】
絵コンテによれば運んでいるのは石炭ではなく石英。あとで出てくる人造オリハルコンの原料と思われます。 - 【グランディス『レディなんだよ!もっと丁重に扱ってほしいね』】
といった直後のセリフが『アホンダラー!放せー!』なのはどうなんだ。 - 【ベルトコンベアを滑り落ちるナディア】
滑り落ちたのは、ジャンの持ってたスコップをお尻に引いてしまいソリになったから。 - 【人造オリハルコンに共鳴するブルーウォーター】
4回目。ピンチを知らせるどころか自らピンチを招くというダメダメぶり。 - 今回のジャンはカッコイイですね。敵の基地に侵入する勇気、マリーが捕まったときの冷静さ、そしてナディアを置いて逃げてでも再起を誓う英断。なんだか急にヒーローみたいになりました。捕らわれのお姫様を助けるために王道ヒーローをこのまま突っ走るのか!?という勢いのまま来週に続く。
元ネタ
- ガーゴイル
仮面をかぶっていて、決まり文句が「愚か者め」なのは、マンガ「デロリンマン」に登場する狂言回し「オロカメン」か。 - 溶鉱炉
ここに出てくる溶鉱炉は、燃焼室で熱を発生させ、それを天井や壁で反射させて炉床で金属を溶かすいわゆる反射炉なので、その側は「暑ーい!」というレベルではない。史実でも反射炉は18~19世紀に鉄の精錬に用いられた(cf.Wikipedia)。 - オリハルコン
古代ギリシャ・ローマの文献に登場する金属。ナディアに登場するのは、プラトンのアトランティス伝説に絡めているからと思われる。
次回予告
マリー
ナディア、あたし怖くなんかない!
キング
うにゃあ、うにゃあ…
マリー
キング、大丈夫よ。ジャンが…ジャンが助けに来てくれるもんね。
ナディア
なぜなの?なぜガーゴイルはわたしの事をプリンセスなんて呼ぶの?…わからない
マリー
ふしぎの海のナディア第7回『バベルの塔』見てね。
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