番外編 A.D.1991・東京/A.D.1991・吉祥寺/A.D.1993・吉祥寺/A.D.1993・渋谷/A.D.1996・新宿/A.D.2005・新東京

ストーリー

  • A.D.1991・東京
     時に西暦1991年。ナディアの玄孫(孫娘の孫娘)にあたる伊藤ナディアは、友人のリツコに電話をかけていた。ナディアの興味は歴史上の出来事になってしまったパリ円盤事件ではなく、もっか恋の話に向けられている。リツコに励まされて、これから気になる男子に電話をかけて思いを伝えようとするナディア。がんばってみる、と伝えて電話を切った。
     その後、リツコはナディアからの留守電を聞いていた。ナディアからのメッセージは告白の失敗を告げ、いつかきっと元気になる、という約束を残していた。
  • A.D.1991・吉祥寺
     その翌日の夜。ナディアはリツコに慰められていた。「恋愛なんて、ただの自己欺瞞なんだから」とにべもないリツコに、ナディアは「リツコってば冷たい」と愚痴る。忘れたいなら新しい男を作った方がいいと励ますリツコに、ナディアは「まだ好きなんだもん。あたし一生この思い出だけで生きていくの!」と言い切るのだった。
  • A.D.1993・吉祥寺
     時に西暦1993年。ナディアは新しい恋を見つけてすっかり立ち直っていた。「子どもは軽いキスひとつで喜べていいわね」とやっかむリツコ。次のデートは今日の放課後だというナディアに、リツコは下着には力入れた方がいいとアドバイスする。自分の経験からなのか恋愛に否定的な意見を述べるリツコに対し、ナディアは放課後デートのことを考えて一人浮かれるのだった。
  • A.D.1993・渋谷
     喫茶店で待ち合わせたナディアとリツコ。ナディアは父親から肌身は出さず持っているように、と言われたペンダントを身につけていた。デザインはダサいけど、その吸い込まれるようなブルーに魅了される二人。話題を変えるように、リツコがナディアに彼氏とどこまでいったのか、と聞くと、ナディアはあっけらかんと「セックス」「放課後に、教室で」と答える。思わずコーヒーを吹き出すリツコ。「これでナディアも、大人の仲間入りか」とつぶやくリツコに、「大人と子どものボーダーラインなんて、よく分からない」と悩むナディアだった。
  • A.D.1996・新宿
     居酒屋で記憶なくなるまで飲んでやる!と叫ぶナディアと、それをたしなめるリツコ。彼氏と上手くいかず、ついに破局してしまったナディアは、「あたしの青春とヴァージンを返せ!」と泣きじゃくる。リツコはケンカし続けるよりは、きちんと関係を清算出来てよかったのでは、と慰める。
    自分に付き合い、一緒に時間を過ごしてくれるリツコに、ナディアはそっとお礼を言うのだった。
  • A.D.2005・新東京
     バーで1年ぶりの再会を祝するナディアとリツコ。話題はいつものようにナディアの彼氏に移っていく。昔の事を引っ張り出してからかうリツコに、「昔の恋とは違うの」と笑顔のナディア。ナディアの惚気話に笑いながら、リツコは「何度も失敗してると、今度もかな…って不安は?」とちょっと意地悪な質問をぶつけるが、ナディアは「それがあるからいいんじゃない?」と軽く受け流す。きっと今度はうまくいく、というナディアの言葉を受けて、二人は揚々たる未来のために乾杯するのだった。

コメンタリー

  • A.D.1991・東京
    • 【ナディア『もしもし?リツコ?』】
      電話がギミックとして用いられているのは、190Xシリーズの続きだから。
    • 【ナディア『ホントよ~ハーフじゃないけど』】
      (本編の)ナディアが宇宙人ということは知らないはずなので、ハーフじゃないということは、おそらくジャンの子供かその娘が日本人と結婚したと思われる。
    • 【ナディア『ほら、歴史の教科書に載ってたパリ円盤事件』】
      もちろんレッドノアとN-ノーチラスの戦いのこと。
    • 【ナディア『たった一度の人生ですもの、パーッと行くわよパーッと!』】
      ジャンの叔父さんの名台詞ですね。楽天的で前向きな性格はジャンから脈々と受け継がれている様子。
    • 【電子音『ピピー、ピピー、ピピー…』】
      最近の子は知らないかも知れないので一応補足。公衆電話でテレホンカードを使って電話をかけた時、電話を切った後にカードが返却される時のアラーム音です。
  • A.D.1991・吉祥寺
    • 【リツコ『男にフラレたキズを癒せるのは男だけよ』】
      なんとなく『バリアーに勝てるのはバリアーだけだ!』のセリフを思い出すな。
  • A.D.1993・吉祥寺
    • 【リツコ『あなた…性格破綻してるけど、顔はカワイイからね』】
      本編のナディアにもこれを言ってくれる友達がいれば…
    • 【リツコ『マニュアル通り3回目のデートでAとは…』】
      も言いましたけど、Aとはキスのこと。
    • 【リツコ『恋愛なんて、ただ性欲を詩的表現にしたものに過ぎないわよ』】
      2年前は、『ただの自己欺瞞』と表現してましたから、そのあと痛い目見たのかも知れませんね。『恋愛なんて慣れないことはしない主義』とか言ってますが果たして…
  • A.D.1993・渋谷
    • 【リツコ『お父さんって…内調の?』】
      「ないちょう」としか聞こえないんですが…マジで内閣情報調査室のことなんでしょうか。謎だ。
    • 【リツコ『でも…透き通るようなブルーね…』】
      ブルーウォーターだとすれば、最終決戦でその輝きを「永遠に」失ってしまったはずですが…日に日にブルーが強くなっていく感じってナディアも言ってるし、力を取り戻しつつあるんでしょうか。
  • A.D.1996・新宿
    • 【店内のBGM】
      イメージソングの「マーメイドメモリー」。
  • A.D.2005・新東京
    • 【ナディア『遷都と一緒に会社も移ったんだから』】
      なので舞台は「新」東京。エヴァと同じ世界だという裏設定を信じるなら、2000年にセカンドインパクトと新型爆弾の投下で東京は壊滅し、2001年に長野県松本市に遷都されています。
    • 【リツコ『さすが30』 ナディア『失礼ね、まだ20代よ。あと一月はあるわ』】
      ここでようやくナディアが1975年(か1976年)生まれだという事が判明。

元ネタ

  • 特になし

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