2015-08-13

【コミック】政宗さまと景綱くん(1) レビュー

やっぱり重野先生の歴史漫画はサイコーだぜ!でおなじみの(なじんでない)最新刊が来たぞー!

政宗さまと景綱くん

著者:重野なおき
レーベル:SPコミックス
価格:617円

レビュー

伊達政宗とその忠臣・片倉景綱を中心に描かれる、重野先生お得意の戦国ギャグ漫画です。既に重野先生は「信長の忍び」で信長の時代を、「軍師 黒田官兵衛伝」で秀吉の時代を描いていますが、この話もおおむね「黒田官兵衛伝」と同じ時代が舞台になっています。

名前を知らない人はいないくらい有名な武将・伊達政宗ですが、片目だったこと以外にどのような人物だったかをご存じの方はそれほど多くないと思います。かくいう自分もあまり知りません(大人になったあとにやらかした数々のDQN行為については多少知ってますが…)。そんな政宗の生涯を楽しみながら勉強出来ます。歴史考察もきちんとしているので、勉強用にもばっちりです。

政宗はまだ若いですけど、既に大物の片鱗を見せています。そしてその政宗に命がけで使えると心に決めている景綱ですが、やっていることはドS心丸出しの愛の鞭なので、そのギャップがいちいち笑えます。そして女性陣がやっぱり可愛い。政宗の妻・愛姫も、景綱の妻・やっち(※本名ではない)も影ながら夫を支える良妻すぎるだろ。(しかし戦国時代に「やっち」のようにアイドルの愛称みたいに呼ばれている女性がいたんですね)

ただ、一番面白かった話はこれ(↓)なのですが。

政宗さまと景綱くん(1)

※64ページより引用

しかしWeb上の連載では現在8話。この量でどうやって単行本化するのか…と思ってましたが、雑誌の方ではとっくに19話まで連載していたんですね。読んでない話も多くて十分楽しめましたので、Web派の方も是非ご購入ください。Kindle版もあるし。

トーチweb 政宗さまと景綱くん


2015-08-10

【コミック】天使とアクト!!① レビュー

最近声優ネタの漫画やアニメ多いよね。

天使とアクト!!①

著者:ひらかわあや
レーベル:少年サンデーコミックス
価格:400円

あらすじ

政治家を父に持ち、スポーツ万能、成績優秀、非の打ち所のない孤高の天才、凰生為人いくるみあくと。ある日彼はひょんな事から、隣に住む少女・春坂なりが有名な声優であることを知る。彼女は為人の美声に目をとめて、文化祭で自分たちの自主制作映画に声優として参加して欲しいと頼んできた。なりの強引さにそれを引き受けた為人。しかし彼に割り当てられたのはジュリエット役だった。

持ち前の能力を発揮し、自分でも声優の素質があるのでは…と思い出す為人。しかし本番でなりが見せた演技の深さに、初めて為人は敗北を悟る。なりの紹介で受けたオーディションにも落ちてしまい、ショックを受ける為人だが―

レビュー

為人かわいいよ為人。

天使とアクト!!① 01 天使とアクト!!① 04

彼はいつも大体こんな感じで、僕の嫌いな俺様キャラではあるんですが、不思議と憎めない魅力があります。その傲慢さも一応高い能力に裏付けられていて、それなりに説得力があるのがいいのかなぁ。

天使とアクト!!① 03

キャラの設定や心情をあっさり掴んでしまうのは、彼が感情移入出来る人物であることを示してますし…

天使とアクト!!① 06

こんな服でも華麗に着こなしてしまうのは役柄になりきる力があるからだと思いますし(笑)

天使とアクト!!① 05

ドジ踏んで落ち込むこともあったりして結構人間らしい。

あ、もちろんヒロインのなりちゃんも可愛いんですけど、今のところグッとくる感じではないです。彼女は女の子というより、為人を導く先達として描かれているので、ヒロインとしての魅力をあまり感じないんですよね。一人の自立した女性として描かれているので間違いなく好きなキャラなんですが、ヒロインとして好きかと言われるとちょっと違う感じです。

今のところ二人のあいだには恋愛感情はないようなのですが、今後の展開に期待しています。

天使とアクト!!① 02

※画像はコミックス中より引用


2015-08-08

真空断熱タンブラーがめっちゃ良かった件 引きこもり生活が捗るわー

最近購入して非常に良かったもの。

THERMOSの真空断熱タンブラーです。

値段はそこそこ(1600円程度)するのですが、

氷が溶けない

 5時間くらいは余裕で氷が保ち、飲み物がぬるくなりません。
 コーヒーなどのように氷が溶けると薄まってまずくなる飲み物も最後までおいしく飲めます。

結露しない

 断熱性が非常に高く、表面は全く冷たくないため、一切結露しません。
 そのため机や周囲の物が濡れてしまうこともありません。

容量が大きい

 600mlなので、500mlのペットボトル飲料に氷を入れてもちょうどいいです。

某掲示板の「ステマでもなんでもいいからamazonで買うと捗るものおしえて」スレで紹介されていた物なのですが、試しに購入してみて大正解でした。

ただAmazonのレビューでは金属臭が気になるなどの意見も。僕は全く気になりませんでしたが(味覚はそこそこ鋭い方だと思います)、気にする方はご注意を。


2015-08-05

【コミック】星界の紋章③ レビュー

去年の5月以来1年2ヶ月ぶりの新刊です。前巻に比べ、入荷している本屋が多かった…ような気がする。

星界の紋章③

著者:米村孝一郎
レーベル:メテオCOMICS

あらすじ

ジントを拘禁し、ラフィールを足止めしようとしていた男爵との対立は決定的なものとなり、ついにラフィールは武力で家政室を制圧した。それに対し男爵は、男爵領に残っており、ラフィールが狙っていた反物質燃料を全て破壊する、というアーヴの流儀で応える。ふたりの戦いはついに空中戦へ。男爵が操る戦闘機に、ラフィールが操る非武装の連絡艇は苦戦を強いられるが、ラフィールの奇手がうまく刺さり、男爵は宇宙空間で散った。

ジントと共に救出された前男爵の支援もあり、連絡艇は次なる目的地スファグノーフ侯国へ向かうことになった。しかし侯国には敵艦隊が迫っている。果たしてふたりの運命は―

感想

原作小説で言うと第2巻の冒頭3分の1に当たる部分のコミカライズです。原作第1巻がコミックス①②に対応していたので、少しペースが落ちています。というのも、今回原作では割とあっさり目に描かれていたラフィールと男爵の空中戦が、米村先生の圧倒的な画力でぎっちり描かれているからなんですねー。

ただコミックス①からそうなのですが、「機体の形状が独特で一目で判別しにくい」「1つのコマに同じ機体が複数描かれることがある」「弾道と機体の軌道の区別がわかりにくい」といった問題点もあり、何をやっているのかよく分からないところもあります。今回は1体1の戦闘なのでまだましでしたけど、①みたいに艦隊戦をやられると辛いものが…せめて機体にエンブレムでも付けてくれないかなぁ。

それはさておき、今回やはり注目すべきなのは登場人物紹介でしょう。今回初めて登場人物紹介のページが付いたのですが、今さら主人公の紹介は要らないよね!とばかりに、2ページを全て男爵領の家臣たち(知らない人のために一言で説明すると、「メイド」)で占めているのはさすが…。いっそオリジナルのキャラとか出しても良かったんじゃないかと思うほどです。個人的にはグレーダさんの造形が好きです。子持ちだけど。


2015-07-28

【Webコミック】星界の紋章 第15話 レビュー

COMICメテオさんのWebコミック「星界の紋章」が更新されました。

え?コミックス3巻の感想?…今日Amazonで注文したのでそのうち…

星界の紋章

漫画:米村孝一郎
レーベル:コミックメテオ

レビュー

星界の紋章 第15話 01

フェブダーシュ男爵との戦闘はラフィールの勝利に終わりました。

それを見届けた前男爵スルーフは、家臣たちに男爵の死を告げます。

星界の紋章 第15話 02

そして本来の目的地であるスファグノーフ侯国へ。

既に侯国には敵が押し寄せている可能性がありますが、ラフィールは迷った末に、任務を遂行する意志を固めます。

止まるか進むか迷ったときは進めと教育された」は作中でも好きな表現の一つ。

星界の紋章 第15話 04

そして事件を通じて友人となったジントとスルーフも別れの時を迎えます。

星界の紋章 第15話 05

そしていよいよスファグノーフ侯国の近くへ。すでに付近の平面宇宙は敵に制圧されており、ラフィールたちの連絡艇にも敵艦が近づいてきます。

戦闘力の無い連絡艇VS平面宇宙では圧倒的な火力を誇る戦列艦。果たしてラフィールたちは無事に目的地に辿り着けるのか―

今回の殿下

星界の紋章 第15話 03

いい顔です。原作より「してやったり」感がありますね。

※画像は第15話より引用


2015-07-24

【ゲーム】テイルズ オブ ザ ワールド レーヴ ユナイティア レビュー

ようやくTOWRUクリアしました。放置していた期間が長かったからなぁ…このゲームいつ始めたんでしたっけ…(ぱらぱら)…去年の10月だ。

テイルズ オブ ザ ワールド レーヴ ユナイティア

価格:5626円(税込)
ジャンル:新たな絆のシミュレーションRPG

続きを読む(ネタバレ注意) »


2015-07-22

【イベント】ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展 レビュー

仕事で千葉に来ています。明日からこの近くで研修なので…

今日は事務所での仕事を早めに切り上げ、国立新美術館に行ってきました。

国立新美術館

DSC_0774

お目当ては、現在開催中の「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展」です。詳しくはこちらをどうぞ。

「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展」、国立新美術館主催で今夏に 89年から25年間を俯瞰

感想書きづらいのですが思ったことを簡単に。(中は撮影禁止なので文章のみでお許しを)

レビュー

国立新美術館の1階が特別展示室になっています。入場料(当日券)は1000円。ミュージアムショップもあり、関連作品のグッズが多少売られています(あまり量は期待しないように)。こちらはチケット不要。

中では、1989年から現在までに制作されたマンガ・アニメ・ゲーム作品を、8つの切り口で紹介しています。

  1. プロローグ:現代のヒーロー・ヒロイン
    超有名なアニメ・漫画作品を紹介。作品数は17で、それぞれについて中程度の紹介ブースがおいてある。アニメならアニメ映像、マンガなら原画やイラストなどを展示。
    「NARUTO」「鋼の錬金術師」「天元突破グレンラガン」「少女革命ウテナ」など誰もが知っている作品ばかり。
  2. テクノロジーが描く「リアリティー」―作品世界と視覚表現
    現代や近未来のテクノロジーを作中に取り込んだ作品の紹介。作品数18。かつての作品で描かれた近未来技術が、すでに現実のものになっていたりしておもしろい。
    「サマーウォーズ」「電脳コイル」「PlayStation」「攻殻機動隊」など。ロボノがなくてちょっと残念。3Dゲームをプレイしてみましたが最近の技術すごいね。
  3. ネット社会が生み出したもの
    ネット上のコミュニティーをうまく利用して広まった作品の紹介。作品数9。
    「ひぐらしの鳴く頃に」「東方シリーズ」など同人出身の作品が多い。
  4. 出会う、集まる―「場」としてのゲーム
    みんなでプレイしたり楽しんだりできるゲームの紹介。作品数20。
    「FF14」などのMMO、「モンハン」「ポケモン」などの協力プレイゲーム、「スト2」などの対戦ゲームはもちろん、「太鼓の達人」などのアーケードゲームも同じくくりになっていたのはおもしろい。試遊台もいくつかありました。
  5. キャラクターが生きる=「世界」
    個性溢れるキャラクターを中心に据えた作品の紹介。作品数12。
    「初音ミク」「アイマス」「艦これ」など。「パワプロ」などのスポーツゲームもこちらに分類されてました。
  6. 交差する「日常」と「非日常」
    日常に近い世界観をベースにした作品群。作品数6。
    一番スペースを占めていたのは「エヴァ」。その他いわゆる日常系と言われる「あずまんが大王」「らき☆すた」など。
  7. 現実とのリンク
    現実社会での流行や事件をモチーフにした作品の紹介。作品数42。原画や複製原画の展示も豊富。「花より男子」「俺物語!!」「MAJOR」「モンキーターン」「3月のライオン」など。
    なぜか「MAJOR」のコーナーになんの説明もなく「BUYUDEN」の原画が紛れていた件について。野球マンガっている紹介なのに誤解されるじゃないですかー
  8. 作り手の「作業」
    作り手のこだわりや執念が感じられる作品の紹介。作品数6。
    「日本アニメ(-ター)見本市」「グランツーリスモ6」など。特にマクロスプラスの通称「板野サーカス」に関する展示は一見の価値あり。

というわけで、懐かしの作品あり、最近の有名作品あり、知らない作品もありとなかなか楽しめました。ただアクセスは不便だし入場料もやや高めなので(1周するのに大体40分程度)、総合的な満足度は「普通」としておきます。
こういう展示で「あの作品がないじゃないか!」というのはナンセンスだとは思いますが、有名な作品でも全く触れられていないものも数多くあるので、そこら辺はスルーするのが吉です。

お近くにお住まいで、こういった分野に興味のある30代以上の方はしっかり楽しめると思いますよ。


2015-07-21

【アニメグッズ】銀河鉄道999 大解剖 レビュー

銀河鉄道999のデータをまとめたムック本。

以前からこういう本が欲しいとおもっていたので衝動買いしました。

銀河鉄道999 大解剖

レーベル:日本の名作漫画アーカイブシリーズ
価格:907円

レビュー

  1. 999 誕生の時代
    作品の全体像についての解説。
    連載に至った時代背景や、作品の世界観、メインキャラクター(鉄郎、メーテル、車掌)やサブキャラクターの簡単な紹介、999や他のスペースシップ、メカニックの紹介、松本先生やアシスタントでメカデザイナーの板橋氏のインタビュー、担当編集者たちの対談など。
    情報的にはさほど目新しいものではなく、コミックス上で分かる情報をまとめただけですが、構成はわかりやすく、概観をなぞるには十分な内容。
  2. 銀河鉄道ツアーガイド
    999が停車した星(アンドロメダ編で91、エターナル編で38、銀河鉄道物語で4)ごとに関連するエピソードや登場人物、ホテル、グルメ情報などをまとめたガイド風のストーリー解説、珠玉のエピソード集、コミックス(少年画報社版)のカバー&カバー下ギャラリーなど。
    ストーリー解説は1つの星につき1/6ページ程度とあっさり風味だが、原作読者にとっては問題の無いレベル。エターナル編以降はコミックスの引用がない(文字のみでの解説)になってるのが残念。
  3. アンドロメダ編 [最終回 終着駅]
    アンドロメダ編最後の5エピソードのうち、4つについては文字でのストーリー紹介、最終話はコミックスの全ページを掲載。その他人物相関図、メーテルの名言集、メーテル名場面集など。
    最終話は本自体のサイズが大きいこともあり読み応えがある。名言集も面白かったが、999で名言を言うのはメーテルだけではないので、もう少しページを割いて欲しかった。
  4. 映像化の時代
    アニメ版・劇場版の解説。特に原作との違いやオリジナルエピソードの紹介に紙幅を割いている。関連作品や関連グッズの紹介、主題歌を歌ったゴダイゴのタケカワ氏、漫画家の島本和彦先生、麻宮騎亜先生、早瀬マコト先生のインタビューなど。
    アニメ版は見たことがなかったが、内容的にはわかりやすかった。ただ知っている人からするとものたりないかも。
  5. その他
    イラストギャラリーや、直筆サイン色紙プレゼント企画など。
    特に付録の「銀河鉄道大時刻表」は本当の時刻表のようなデザインになっている上に、大銀河本線(アンドロメダ編で999が走る路線)だけでなく、大オリオン線や謎の外銀河線など他路線についても網羅してあるので面白い。

というわけで、僕のようなライトなファンには十分楽しめる内容でした。これで900円は安い。
ただディープな考察や世界観に繋がる情報が多く掲載されているわけではないので、濃いファンの方には物足りない内容かも知れません。

以前コミックスやアニメを見た方が、昔を懐かしむにはいいと思います。僕もエターナル編が完結したら全部通して読み直したいと思ってるんですけど、いつ完結するのかなぁ…。編集者インタビューによると、

あと100年あっても終わらないかも知れないけどなあ(笑)。先生には最終回って言う言葉が、思考回路の中にないから、先があるようでない(笑)。(中略)でも最後がないっていう…ずっと未完成、現在進行形っていうのが先生の人生じゃないかな。

※39ページより引用

って、編集者が諦めてるんならだめだ…


2015-07-18

【コミック】天元突破グレンラガン 男どアホウ!編 03 レビュー

前巻の感想で、「ニア派だから手は出さないと思う」と言っておきながら結局ヨーコのフィギュア付き限定版を買ってしまいました。グレンラガン成分足りないんだもん…!

天元突破グレンラガン 男どアホウ!編 03

著者:ののやまさき
脚本:中島かずき
レーベル:ヒーローズコミックス
価格:4298円(限定版)

レビュー

TVアニメ「天元突破グレンラガン」の劇場版紅蓮篇のDVD限定版特典だったスピンオフドラマCD「男どアホウ!グレンラガン」のコミカライズ作品です。今巻で一応完結。「決戦!男組編」に続いていますが。

[関連記事] 【コミック】天元突破グレンラガン 男どアホウ!編 01 レビュー | Y.A.S.
[関連記事] 【コミック】天元突破グレンラガン 男どアホウ!編 02 レビュー | Y.A.S.

グレンラガンのキャラを使った学園ものです。もう学園関係ないけど。ついにテッペリン財団との最終決戦に至ったカミナたち一同。相変わらずかませ犬のヴィラル&ロシウはさておき、財団総帥ロージェノムの強さは本物で、カミナもあっという間に倒されてしまう。シモンとの兄弟の絆で何とか一矢報いたが、そこまでだった。トドメを刺そうとするロージェノムだったが―というストーリー。

本編では割とあっさり風味で処理されたロージェノム&ラゼンガンでしたが、今回はそのチートっぷりを大いに見せつけてくれるので、彼らのファン(いるのかどうか知りませんが)は必見です。ヴィラルも今回秘策を2つもぶら下げて割と善戦したのですが、所詮前座のかませ犬のつらさを見せつけてくれました。

しかし一つ疑問に思ったのですが、ロージェノムにボッコボコにされている中、

カミナ「ふー…9回裏2アウト満塁ってとこか…熱い展開だぜこりゃ まだ試合は終わってねぇ!」

※127、128ページより引用

っていうセリフがあるのですが、これ攻めてるのがカミナ側だとしてもロージェノム側だとしても、たとえとしておかしくないですかねぇ。
こういう場面では、自分たちを後攻にたとえて、「9回裏2アウトランナーなしってとこか…ここから奇跡の大逆転だぜ」あたりが妥当なのではないかと…まあカミナだしグレンラガンなので、小さなことはどうでもいいんだよ!なのですが。

なお番外編として、温泉編&ビーチバレー編が収録されています。番外編とはいえ40ページ超ですし、おなじみの「おはようございます…」もあるのでお楽しみに。

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《公式サイト》


2015-07-11

【ゲームグッズ】『テイルズ オブ』シリーズ アニメーション ヒストリア レビュー

テイルズのアニメーションを特集した書籍。

この手の本についてはあまり言わないんですけど、今回は言える、すげー面白かったと。Amazonレビューで低評価付けてる人は何もわかってない!(怒

『テイルズ オブ』シリーズ アニメーション ヒストリア

レーベル:ニュータイプ編
価格:2916円

レビュー

  1. SPECIAL INTERVIEW
    この本の肝にして高評価のポイント。僕もテイルズファン歴が長いので、藤島先生やいのまた先生のテイルズ関係のインタビューは大体読んでいる自負がありますが、今回は新しい情報が多い上に内容が面白い。
    • 藤島康介先生
      • (印象に残っているのは)『ヴェスペリア』で、全体の雰囲気を和風のデザインにしてほしい、と言われたことです。
      • キャラクターデザインはシンプルな方が本当は良いんです。たとえば『ドラえもん』は、(誰が書いても)おそらくだれもが何となくドラえもんと分かるはずです。それを考えると、ドラえもんを生み出した(藤子)先生はやっぱり凄いなと思います。
      • 漫画ですと、現実世界で同じ服を着続けている人があまりいないように、できるだけ同じ服を描かないようにしています。
      • (ヴェスペリアのパッケージイラストに描かれているユーリの顔に差している影は)結局自分ではあそこまで暗く出来なくて、アートディレクターの方にお願いしたんです。…私はPCではなく手で描いていますから、やり直しがきかないんですよ。
      • (複数のデザイナーが関わる場合は)他のキャラクターのイメージと被らないように「ポニーテールは使えません」とか「スカートも避けてください」などとオーダーされるんです。
    • いのまたむつみ先生
      • 『デスティニー』でオープニングのアニメーション制作をどこに頼むかという話になったときに、わたしのお付き合いのある中から「Production I.Gさんにお願いしてみてはどうでしょうか?」と提案させていただいたんですよ。
      • たしかに腹筋は好きなんですけど(笑)。ただ、リッド(の腹出し)のデザインとは関係ないですね。
      • ジューダスだけが全身真っ黒なのは、私がどうしても一色にしてほしいと無理をお願いしたからなんですね。…提出したあとにやはり一度戻ってきたんですけど、「直したくないんです」と無茶を言ったりして……(笑)。
      • 事前にもらってたソフィーの髪型のオーダーは、そもそもポニーテールだったんですよね(笑)。(※製品版のソフィはツインテール)
      • (ミラのアホ毛について尋ねられたときは)「有り余るエネルギーが毛に集中しているんです、この先の方を光るように出来ませんか?」とか言ってたりしましたね。
      • (ゼスティリアの天族については)実は天族として過ごす月日が長ければ長いほど、デザインに白いパーツが増えるという設定なんです。
    • Production I.Gの寺川P・松竹作監
      • (TOV劇場版の)ガリスタは…亀井監督が『ジ アビス』のジェイドを出したいというようなことを言っていて、…その名残があるからか、ガリスタとジェイドって似てると思いませんか?(松竹氏)
    • ufotableの近藤社長・外崎監督・松島作監
      • (TOSのOVAのテセアラ編)の制作が決まったのは、「シルヴァラント編」最終話の外崎さんの絵コンテが上がってきてからなんです。(近藤氏)
      • 本当は1本30分で作る契約だったはずなのに、大半が30分オーバー。ひどい巻は40分以上、50分近くもありますからね。もう意味が分からない(笑)。(近藤氏)
      • スレイに対したときのミクリオのポーズは、他のキャラクターを相手にしたときとは変えるとか…そういうことに意外と僕らうるさいんです。(外崎氏、松島氏)
  2. ARCHIVES
    テイルズのゲーム、アニメ、劇場版などのほぼ全てを網羅した年表。「ブレイカー」「コモンズ」「ビブリオテカ」などのマイナータイトルもきっちり網羅。バンナム頑張ったね。
  3. ILLUSTRATION GALLERY
    P、E、Aの過去の一枚絵の紹介。アニメ雑誌や製品パッケージなどに用いられたもの。アニメ関係のもののみで、全てを網羅しているわけでもない。
  4. HISTORIA 1 ANIMATION
    P(OVA)、E(TVアニメ)、S(OVA)、A(TVアニメ)、V(劇場版)、Z(TVアニメ)のアニメーションの特集。
    各作品については以下の構成になっている。
    • 概説(2ページ)
      スタッフ、キャスト、本編のスクリーンショット(以下SS)数枚、オープニングやエンディングムービー曲名とアーティスト名、SS数枚、原作ゲームとの関係、作品全体のあらすじ、世界観・設定の簡単な解説
      解説はあまり詳しいわけではなく、ゲームないしアニメを知っている人向け。
    • キャラクター紹介(数ページ)
      主人公&ヒロインについては1人当たり1ページ、その他のメインキャラについては半ページをあてて、キャラクターの基本情報や作中での活躍、メインストーリーへの絡み方などを解説。
      やや量は少ないものの手堅いまとめ方。
    • ストーリー紹介(数ページ)
      ストーリー1話1話(話数が別れていないものは編集者が適当に分割)についての紹介。アニメーションのSSが充実。
      その分あらすじが割を食っていて、初見の方にはちょっと分かりにくいかも。
    • 原画ギャラリー(S、V、Zのみ)
      作中の印象的なシーンの原画ギャラリー。
      場面のチョイスが秀逸で、解説も短いながらも読み応えがある。
  5. HISTORIA 2 GAME
    これまでに発売されたテイルズのゲームの紹介。といってもゲームそのものに関する解説は少なく、その大部分がオープニングとエンディングのムービー紹介に割かれている。
    ムービーがない作品についてもほぼ全て網羅されている(エスコートタイトル、携帯アプリ、
    またミントの声優にこおろぎさとみさんの名前があったり、エターニアオンラインやタクティクス、ヴァールハイト、マテリアルダンジョンなどの知ってる人の方が少ない作品もきちんと触れているのは偉い。
    あえて言えば、TOI-Rのオープニング、TOVのPS3バージョンのオープニングが収録されてないのが残念。

というわけで、非常に読み応えのある資料集でした。ページデザインも全体的に美しく、アニメ雑誌を長年作っている角川さんらしい仕上がりになっていて満足です。学生の頃、ムービーのスクリーンショットをプリントアウトして冊子を作っていた自分からすると、これだけの充実した内容の本を出してくださったことに感謝です。

原画集みたいなものを期待されると多分がっかりだと思いますのでそこだけ注意。