2017-02-11
【コミック】背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~ 08 レビュー
9巻のレビュー書こうと思ったら、8巻のレビューしてないことに気づいたorz
背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~ 08
著者:横田卓馬
レーベル:ジャンプコミックス
価格:432円
あらすじ
「オールジャパン・ジュニアダンス・スポーツカップ」の二次予選で惜しくも敗れた土屋・亘理ペア。部長ペアを含む黄金世代3組、そして宮大工ペア、御木ペアは二次予選、準決勝と突破し、ついに決勝の舞台でぶつかることになった。
これまでになかった感情をあらわにしながら踊り続ける宮大工達。しかしチャンピオンはそれをコピーし、さらにそれを上回る演技を繰り出すという圧倒的な実力を見せつける。
一方、試合前に、ペア解消を告げた綾辻に、部長はこの試合に勝ったらペア解消の件を考え直して欲しいと打ち明ける。そんな二人の熱い気持ちが乗ったダンスは、観客を大きく引き付けた。体調不良のため金龍院ペアは戦線を離脱し、決勝の行方はチャンピオンと部長ペアの一騎打ちに委ねられることとなった。
そして決勝最後のダンス「クイックステップ」。奇しくも両ペアが最初に繰り出したのは、土屋・亘理ペアが見せた「つちわたブースト」(の改良版)。しかし、部長ペアはさらにその技の「先」を示す。それは、後輩達の将来のために二人が暖めていた技だった。果たして試合の行方は―
レビュー
前巻までなんとも主人公的な活躍を見せてくれた主人公ペアでしたが、今巻から突然脇役になっちゃいました。それでも話がドンドン転がっていくのは、脇役達が立ってるからですね。
前回大会で感情表現を一気に広げた宮大工ペア。自分の中にある燃える感情と向き合うようになった御木ペア。主人公のライバルポジションだけあって、高い成長性が描かれていて、一瞬もしかしたらチャンピオンに勝てる…?と思わせるには十分でした。
しかしその2組をもってしても、まだまだ勝ち目を見させてくれない黄金世代組は圧倒的な迫力でしたわ。そんな中部長ペアは、これまでほぼ完璧超人として描かれていたわけですけど、今回は
パートナーのことを気遣いすぎて、真の実力を発揮し切れていない部長や、
初めて自分が後輩の憧れの対象だったことを知り、ブーストがかかる理央先輩、
そして綺麗な幕引きを計ろうとした理央に、部長がわがままとも言える自分の思いをぶつけるシーンなど、二人の不完全な部分が埋め合わされていく過程が丁寧に描かれ、絶対王者に並ぶ貫禄を得ていて、感動しました。
あとストーリー的な話。その部長ペアと、絶対王者として描かれている咲本ペアがいるなかで、黄金世代最後の一組・金龍院ペアをどう扱うのか気になっていたんですが、そこはさすがの横田先生。説得力のある理由を持たせて舞台から外れてもらうだけでなく、パートナーとの絆や、後輩達に残す教え、そして最後の力で見せた一つのダンスの終着点など、まさに
といえる演出はお見事でした。
でも
不死身って書いてますけど、これぽっと出の新人にあっさりやられるフォームじゃないですかねぇ。
※画像はいずれもコミックスより引用