2013-01-05
2013-01-03
【小説】Steins;Gate 変移空間のオクテット① レビュー
電車に乗っている途中に読んだこの小説のレビュー。…これも買ったのは去年なんだからねっ!
著者:明時士栄
レーベル:富士見ドラゴンブック
あらすじ
本編終了後、岡部倫太郎がたどり着いた世界線「シュタインズゲート」の世界。ある時岡部はリーディングシュタイナーの発動を感知する。それと共に届く1通のメール。それは15年後の自分から届いたDメールだった。この時代でナイトハルトなる人物がIBN5100を入手したことにより、世界中の基幹産業が「萌え」にすり替わったことで世界恐慌が発生し、未来は悲劇的な状況になっているらしい。それを阻止するため、未来の岡部はIBN5100の入手を指示してきたのだ。しかしこの世界線は、これまでのどの世界線とも違う、狂気と理不尽の支配する世界だった。
果たして岡部はIBN5100を手に入れることが出来るのか。そしてナイトハルトは何をしようとしているのか。
感想
通称シュタゲ8bitこと変移空間のオクテットのノベライズです。これがノベライズとかどんな判断だ。と思って読み始めましたけど、なかなか面白かったです。
この小説は1巻ということになっていますが、ゲーム中のシナリオはほぼ全て網羅されています。ただラストシーンのみが変更されていて(岡部がIBN5100を入手する直前、世界線の変動が再び起こり、「機関」によって世界恐慌が発生する世界線へ迷い込んでしまう)、次巻に続く、となっていました。
作者の方はこれがデビュー作のようですけど、癖のない文章で読みやすかったです。ただ芝村節や森岡節に調教されている身としてはちょっとあっさり風味の気もしましたが。なお「光学迷彩ライト」「橋を塞ぐ黒騎士」「特定のアイテムがないと開かない扉」などのゲーム的ギミックをそのまま現実に落とし込んでいるせいで、かなりカオスな展開になっているのが笑えました。あと岡部の空回り感も絶好調で、台詞を脳内再生できるとより楽しめます。
ラボメン達の出番はやや少なめ(特にルカ子とダル)ですが、助手は相変わらずチョロい子です。
「橋田やまゆりだっているのに、どうして私に助けを求めてきたの?」
「それは…」(中略)これは返答を間違えると確実に地雷だぞ……答えは慎重に選ばねば。
「それはお前が、俺の助手だからだ!」
「……はぁ」
まずい、ため息をつかれた! ちぃ、答えを間違ったか?
「い、いや! つまりだな、俺が頼れるのは、いつだってお前だということだ! どんなときでも俺を支えてくれるのは、紅莉栖、お前しかいないと思っている……!」
「えっ」(中略)「あ、そ、そうなの? ふ~ん。それはこ、光栄というか……悪い気は、しないわねっ」
※179~180ページより引用
2013-01-02
【小説】この空のまもり レビュー
舌の根も乾かぬうちに小説感想ですが、これ去年買ってた本だからセーフだよね。
著者:芝村裕吏
レーベル:ハヤカワ文庫
あらすじ
今から少しだけ先の未来。AR(拡張現実。作中では「強化現実」と呼ばれる)が普及すると共に、不適切な情報を表示した「悪性タグ」が問題となっている時代。日本政府はこれに対して有効な対策を取らず、国を憂えた若者達は自警組織として「架空政府」「架空軍」をつくり出した。
主人公田中翼は、現実世界ではニートであるが、架空防衛大臣の職を預かっている。現在架空政府は、架空軍に所属する人々を動員して、日本中の悪性タグを(ハッキングによって)除去する、という一大作戦を実行。作戦は成功し、国民からの支持も上々だった。しかしやがてその動きは暴走を始め、外国人を排斥しようとする暴動へと発展してしまう。
責任を感じる翼。翼が信頼を置く老婆バーセイバー。小学生ながら架空軍に身を置く翔とその母美都子。翼の秘書の棘棗。近所に住む大学生の三浦。そして翼の幼なじみの七海。立場も年齢も違う登場人物達が、暴動をなんとかしようと動き出す。
感想
面白かったです。世界設定はロボノと非常に似ていますね。ロボノをプレイした時にも、タグの管理って誰がどうやってしてるんだろうとか、バーチャル上の落書問題はどうしてるんだろうということを思っていたんですけど、そういうARの負の側面をリアルに描いています。
登場人物は主にバーチャル上のキャラクターとして描かれていると共に、実際の世界で生活している様子もきちんと描かれていて、それがどうつながっているのかが徐々に明かされていくところがスピード感があってよかったです。そして最後に問題を解決した手段も、なかなか考えさせられる(それでいて現実離れしていない)もので感心しました。
また「本当の愛国心とは何か」という昨今注目されているテーマを扱った作品でもあります。
愛国心は……誰かを傷つけなくても存在を証明できる。
真なる日本とやらは、折目正しく助け合う秩序だったいつもの我々であることを。※286ページより引用
芝村氏の作品も色々読んでいますが、その中でもかなり楽しめた小説でした。
ところで最後に登場した、「新田良太という日本人傭兵」ってもしかするとマージナル・オペレーションに登場したアラタのことですかね。ファンサービス…というかミスリーディングかな。
2012-12-31
年間ゲームレビュー 2012 後編
※前編はこちら。
それでは6~10本目の紹介。
- プラットフォーム:PS(ゲームアーカイブス)
- メーカー:バンプレスト(現:バンダイナムコゲームス)
- ジャンル:ファンタジックシミュレーションRPG
- 公式:サモンナイト・サモンナイト2 | サモンナイト オフィシャル ウェブサイト
- プレイ期間:8月~9月
- 総評:★★★★☆
- コメント:おなじくプレイ日記を書かせていただきました。やっぱり2はストーリーがいいなぁ。ハサハとパッフェルという2大素敵キャラもいますし。ゆかなさんありがとう。飯塚先生ありがとう。そして今は亡きフライトプランさんありがとう。
- プラットフォーム:PSP
- メーカー:バンダイナムコゲームス
- ジャンル:ファンタジックシミュレーションRPG
- 公式:サモンナイト3│バンダイナムコゲームス公式サイト
- プレイ期間:10月~12月
- 総評:★★★★★
- コメント:プレイ日記やってます。PS2版のリメイクですが、バランス調整とスキルシステムと傀儡ユニットの導入で、好きなキャラをトコトンまで愛してあげることが出来たのは、SRPGとして素晴らしいことだと思います。シリーズに対する愛がさらに強まりました。しかも5が発売予定とか…何年も待ってて良かった。いやほんとマジで。
- プラットフォーム:PS3
- メーカー:バンダイナムコゲームス
- ジャンル:選択が未来を紡ぐRPG
- 公式:Tales Of Xillia2 テイルズ オブ エクシリア2 | バンダイナムコゲームス公式サイト
- プレイ日記:11月~(現在1週目)
- 総評:★★★★★+?
- コメント:プレイ日記やってます。スクリーンショット機能ってすばらしいよね。キャラが多くなりすぎたので散漫になるかと思っていましたけど、章立てで章ごとにパーティキャラが変わったり、キャラクターエピソードで各キャラの背景が掘り下げられたりとストーリーはよくできていると思います。前作の不満点はほとんどストーリー上のものに集中していたので、今作はかなりお薦めできるものになっています。とはいえ前作やってからじゃないとおもしろさはわかりませんけど。
- プラットフォーム:PSV
- メーカー:アトラス
- ジャンル:RPG
- 公式:ペルソナ4 ザ・ゴールデン
- プレイ期間:11月~(現在1週目終了)
- 総評:★★★★★+★★★
- コメント:全くこのサイトでは取り上げていませんでしたが、実はプレイしていました。あちこちでPSVを持っているならプレイして損はないとのことでしたので…ペルソナシリーズは初プレイでしたが、メチャクチャ面白かった。ストーリーにここまで引き込まれたゲームは初めてといってもいいかも。キャラクター達も一人一人が魅力的で、あっという間に世界観に引き込まれました。主人公が喋らない系なのに、仲間達のリーダーにふさわしい存在感を示せていたのも、シナリオライターさんが非凡な方なんだろうなぁと思わせるに十分でした。音楽もいいし、難易度も絶妙。本当プレイして損はない作品でした。ファンタジーじゃないのにここまで面白かったゲームはないと思う。マジオススメということで★は8つです。
- プラットフォーム:PSP
- メーカー:バンダイナムコゲームス
- ジャンル:ファンタジックシミュレーションRPG
- 公式:サモンナイト4│バンダイナムコゲームス公式サイト
- プレイ期間:12月~(現在1週目)
- 総評:★★★★★
- コメント:プレイ日記やってます。すばらしいシステムを構築した3と同じシステムで作って面白くないわけないよね。3で登場した傀儡キャラが使えて、しかも4のキャラと戦闘会話が発生するとか泣かせすぎ。しかしこうやって間断なくサモンナイトシリーズをプレイしているのに、全く飽きが来ないのはなぜなんだ。
総評
- 去年は9本だったので、プレイ本数はほぼ例年通りです。
- 今年は当たり年でしたね。特にこれまで何年も言い続けていたサモンナイトシリーズの新作が発表されて、過去作も神リメイクされたことはまさに大ニュースでした。
- 10本中7本がバンナム作品でした。バンナムというメーカー自体が好きなわけではないんですけど、テイルズとサモンナイト握られてるからな…でも最近はあまり変な商売はしていないのでちょっと見直しています。
- ベスト3は、アーシャ、SN3、P4Gでいいと思います。
- 来年はTOH-R、延期されまくっている魔女と百騎兵、SN5が楽しみです。
今年の更新はこれでお終いです。また来年もよろしくお願いします。
2012-12-28
年間ゲームレビュー 2012 前編
というわけで毎年恒例の年間ゲームレビューです。僕がこの1年でプレイしたゲームの感想を総括します。今年の対象ゲームは10本です。今日は1~5本目。
去年までのゲームレビューはこちらからどうぞ→2011年/2010年/2009年/2008年
- プラットフォーム:PSP
- メーカー:バンダイナムコゲームス
- ジャンル:アクション
- 公式:テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ | バンダイナムコゲームス公式サイト
- プレイ期間:3月~7月
- 総評:★★★☆☆
- コメント:8/7に述べたとおり。最近のテイルズキャラゲーの中ではかなりいい出来。シリーズファンならやって損はないが、RPG好きのテイルズオブファンにどこまで受け入れられているのかは不明。
- プラットフォーム:PSV
- メーカー:バンダイナムコゲームス
- ジャンル:RPG
- 公式:テイルズ オブ イノセンス R | バンダイナムコゲームス公式サイト
- プレイ期間:4月~10月
- 総評:★★★★☆
- コメント:10/18の日記に書いたとおり。なりダンXが微妙リメイクだったことからちょっと心配していましたが、思った以上の出来でした。ストーリーやキャラクターにも感情移入しやすく、やり込み要素も満載で、PSVでじっくりRPGをプレイしたい人にはいいと思います。TOH-Rにも期待。
- プラットフォーム:PS3
- メーカー:5pb.
- ジャンル:拡張科学アドベンチャー
- 公式:ROBOTICS;NOTES【ロボティクス・ノーツ】公式サイト | 科学アドベンチャーシリーズ第3弾
- プレイ期間:6~7月
- 総評:★★★★☆
- コメント:7/29のコメント通り。普通に良くできたADVでしたが、シュタゲがあげに上げまくったハードルを越えることは出来なかった。主人公に感情移入できないのはADVではかなり辛い。とはいえ新しい技術をうまく使っており、見るべき所も多い良作。
- プラットフォーム:PS3
- メーカー:ガスト
- ジャンル:旧約錬金術RPG
- 公式:アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~
- プレイ期間:7月~10月
- 総評:★★★★★
- コメント:7/24の日記をどうぞ。今年一番のほのぼのゲー。あとキャラ萌えから最近遠ざかっていた僕に昔の心を取り戻させてくれました。ウィルベルさんまじパヤパヤ。ライトファンタジーはこうあるべき。続編も楽しみだけどトトリも買おうかな。
- プラットフォーム:PS(ゲームアーカイブス)
- メーカー:バンプレスト(現:バンダイナムコゲームス)
- ジャンル:ファンタジックシミュレーションRPG
- 公式:サモンナイト・サモンナイト2 | サモンナイト オフィシャル ウェブサイト
- プレイ期間:7月~8月
- 総評:★★★★☆
- コメント:プレイ日記を書くくらいの名作。DS版なんてなかったんや!12年前のゲームなのに、今でも十分プレイに耐えます。ライトファンタジーとSRPGが好きなら、このシリーズはプレイすべきです。PS版はちょっと…と思う方は、PSPで絶賛発売中の3からプレイすればいいんじゃないかな。
後編は大晦日の予定です。
2012-12-27
Steins;Gate 哀心迷図のバベル 01 レビュー
2012-12-22
ナディアな人々 更新(第35回)
2012-12-15
ナディアな人々 更新(第34回)
2012-12-12
テイルズ オブ エクシリア2 公式コンプリートガイド レビュー
TOX2の公式攻略本を購入しました。既におなじみになったシリーズですね。862ページで1995円です。内容を簡単に紹介。
- システム(60ページ)
借金返済、クエスト、親密度、ネコ派遣、特注、オーブ、戦闘、リンク、骸殻などの紹介。細かい計算式なども載っていてボリュームがありますが、デザインも洗練されていて読みやすかったです。
個人的に気になったのは、エル、ユリウス、ビズリーにも親密度が設定されていて、それに応じてアイテムが手に入るという点です。攻略サイトでこれに触れていたところはなかったはずなので、さすが公式と思いました。 - キャラクター(178ページ)
各キャラのステータス、サポート、特性、術技データなど。
術技は1~2枚のスクリーンショットと共に、威力や依存ステータス、カウントによる変化など細かいデータも充実。1キャラ15ページ程度。その他共鳴術技やスキルデータもある。 - メインチャプター(222ページ)
メインチャプターのフローチャートと関連のマップ。発生するロングチャット、選択肢と選択時の効果、クエスト、出現モンスターなど必要な情報が一元化されているので読みやすい。マップも十分見やすい。 - キャラクターエピソード(60ページ)
キャラクターエピソードがキャラクターごとにまとめられています。個人的にはメインチャプターと一本化してくれていた方がありがたかったんですけど、キャラクターエピソードは発生タイミングをずらせるのでやむを得ないのか。 - クエスト(84ページ)
イベントクエスト、ギガントモンスター攻略、ネコ派遣、闘技場・隠しダンジョン攻略など。
ギガントモンスターが1体につき1ページ割かれて攻略法が丁寧に説明されていたり、全ネコの画像が載っていたりとこれまたイイ感じ。 - データ(178ページ)
アイテム、ショップ、特注、モンスター、チャット、戦闘後会話、称号・トロフィーのデータ。
衣装はDLCも含め全て画像付で掲載されている。 モンスターの使用する術技のデータがないのだけが残念。 - エクストラ(82ページ)
用語集(ファミ通攻略本と違って至って真面目なもの)、イラストギャラリー(設定画、ラフイラスト、秘奥義カットインなどを含む)、ロングインタビュー(馬場P&穴吹D、バトルチーム、シナリオチーム、近藤隆氏&伊勢茉莉也氏)、声優メッセージ、索引
というわけで、公式らしく非常に濃度の高い1冊になっていますのでオススメできます。紙も薄く丈夫なものを使っているので読みやすい点もグッド。
ただし、戦闘時のボイスの書き起こしが収録されていないという大問題が…個人的にはかなり重要視しているところだったので、これは残念でした。
>>アバターメイクに小一時間 あれアーチェさんメイク 作りにくい感じでしたけど…