2012-02-07
「学園キノ」の2巻レビューです。※1巻はこちら。
表紙のイラストかっこいいですね。帯には「読破者は…シズを白い目で見る確率が約2倍から4倍高くなります」という警告が。今作で初めてシズことサモエド仮面のイラストが出てくるんですけど、うん、やっぱり変態だわ。
以下ネタバレ。
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- 第4話「茶子の爆弾物語」
というわけで今回も新キャラ登場。といっても今回は生徒ではなく英語教師の茶子先生。茶子先生はいきなり犬山が気に入り頬ずりしたり、ちょっと変わった先生だった。そんな中でまたも生徒が魔物に変身。ワンワン刑事の協力を得ながら魔物を追いつめるキノ。相変わらず邪魔にしかならないサモエド仮面。しかしそこに現れた謎の少女を見た途端、サモエド仮面は壮絶なトラウマを呼び起こされ恐慌状態に。キノはその隙に見事魔物を倒したのだった。ワンワン刑事が気に入り頬ずりを連発する子の少女の正体は?
この話までが主要人物紹介かな。いよいよ次の話からストーリーが動き出します。あと劇中劇で出て来たファンタジー物語がなかなかに面白そうなんですけど。
- 第5話「千の鉄砲を持つ少女」
今日も元気な茶子先生は、「すぐやる部」を創設、静、木乃、犬山を無理矢理部員にしてしまう。そんな部活動の最初の活動は、今度の文化祭で演劇を発表すること。木乃は乗り気ではなかったものの、茶子先生がみせた高級レストランのチケットに釣られ協力を約束してしまう。早速公開稽古をすることに。劇は静の才能、犬山のライバル心、木乃の食い気のおかげで概ねうまく進んだが、終盤で魔物が乱入。変身した木乃たちは、観客のパニックを防ぐため、劇の演出の一部のように見せるアドリブでうまくこの場を乗り切ったのだった。
魔物との戦いでチケットは灰になってしまい、学校の屋上で豚まんをかじるすぐやる部の面々。そこで茶子先生から「みんなとワイワイやるのが夢だった」と打ち明けられ、こんなのもちょっといいなと思う木乃だった。
- 第0話「エルメス大地に立つ」
木乃がいつも持っている、しゃべるストラップ「エルメス」。エルメスと木乃の出会いの物語。「正義の味方になって、学園を救ってみませんか?」「頭大丈夫?―どこに頭があるのか知らないけど」
- 番外編「とある静ととあるサモエド仮面のとある夏のとある一日」
静…というかサモエド仮面の日常の一こま。迷子になった犬を探す少女を見つけた静は…
こうやると急にサモエド仮面がいい人に見えるから困る。
- その他
いつもどおりものすごい長いあとがきあります。
ところで作者のPNのモデルになった「けいいち」って、「ああっ女神さまっ」の主人公「森里螢一」だよね多分。バイク出るし。
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2012-01-28
最近になって、「学園キノ」を読み始めました。
「学園キノ」は、時雨沢恵一先生の代表作である「キノの旅 the beautiful world」のパロディ作品です。一応設定上は「キノの旅」の134巻(宇宙編・第2部)の続きという建前になっていますが、これももちろんネタで、「キノの旅」のキャラクターだけを使った「おバカ全開のアホ話」(あとがきより)になっています。
「キノの旅」はストーリー的に笑いをはさむところはあるものの、基本的にはシリアス調で話が進み、人が死んだり殺されたり、重要な決定を迫られたり、答えのでない問題を問いかけたりと重めの話が多いんですが、こちらは完全に作者の趣味が大暴走した、シリアスの欠片もない展開になっています。そのギャップについて行けず、1巻を買って読んでから5年ほど放置していたんですが、最近黒星紅白(表紙や口絵を書いているイラストレーター。サモンナイトのキャラデザの人)分が足りていないので、久しぶりに読み返してみました。
以下ネタバレ。
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- 第1話「キノ颯爽登場!」
木乃はどこにでもいる高校一年生の少女。だけどその正体は、人の心の闇に取り付く魔物と戦う、「謎の美少女ガンファイターライダー・キノ(通称「謎のキノ」)」。しゃべるストラップ「エルメス」と一緒に、今日も今日とて魔物退治。そして彼女とちょっといい雰囲気の美形先輩・静。
ところが突然現れた「純白の正義の騎士・サモエド仮面」の乱入で魔物には逃げられてしまう。「あの変態、どこの誰よ?」
…なんかあらすじを書いているだけで変になりそうだ。
- 第2話「気になるあいつは転校生だワン!」
新しくクラスにやってきた変な転校生「犬山・ワンワン・陸太郎(本名)」。編入するなり木乃にまとわりつくため、あっという間に木乃から嫌われることに。木乃以外のクラスメートには人気のある彼だが、なぜか静にだけは激しい敵意を見せる。
そんな中魔物が出現。木乃も変身して後を追う。今回もサモエド仮面の邪魔が入るかと思われたが、助っ人として現れた「ワンワン刑事」。ワンワン刑事がサモエド仮面を抑えておいてくれたおかげで事件は無事解決。高い戦闘力を持つ頼れる男だが、なぜかサモエド仮面にだけは激しい殺意を見せている。彼の正体は?
作者自身が作者として作中の地の文に登場し、絶対の権限を持つはずなのに登場人物に瞬殺されるシーンが見物。
- 第3話「夏休みはロマンスと火薬の香り」
夏休み、北海道の祖母の家に帰省した木乃。ところがなぜか静と犬山もこっそり同行し、家に上がり込む。祖母の計らいでどちらが木乃の婿にふさわしいか勝負することに。ちなみにどっちも木乃に興味はないのだが、互いに対する対抗心から勝負(クイズ大会)を受けることに。
しかしまたもや空気を読まない魔物が登場。偶然駆けつけたサモエド仮面とワンワン刑事と共に魔物と戦うが、今回の敵は牛乳を毎日飲んでいるのでやたら強い。「タイトルに名前が入っている主役が、こんなにも弱いなんて…」とキノが諦めかけたところに、謎の「美老婆銃士・ヴァヴァア・ザ・スーパー」が助けに現れ、いちご牛乳の圧倒的な強さで敵を蹴散らす。そして「もっと強くなって、世界の人々の安らぎを守れ」と言い残して去っていった。
翌朝、静と犬山は自らの力不足を感じ、木乃の祖母に挨拶をして旅立ったのだった。
キノが「もっと強くなりたい…」と涙まで流すのに、オチはヴァヴァア無双。いいのか。
- その他
時雨沢作品ではおなじみの無駄に充実した「あとがき」。今回も各話ごとのあとがきと文庫本全体のあとがきで4本収録されています。ホント作者はこの作品が好きなんだなぁ。
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2012-01-06
年末に購入した「比翼連理のアンダーリン」を読んだので簡単な感想を。作者は本編のノベライズ「円環連鎖のウロボロス」もした海羽超史郞先生です。この人ノベライズがメチャ上手いので、今作も期待しています。なんていうか、文章が軽快でするする読める感じ。
ちなみに表紙の右上にも背表紙にも1巻であることが明記されているのに、読み終わるまで1冊完結だと勘違いしていたことはナイショだ。
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さて、初版の帯には「助手、激デレ!?」の文字が。なんだ、助手ルートかよと思ったら、とんでもない帯詐欺でした。
それはさておきこの本は「比翼恋理のだーりん」のノベライズなのですが、かなりオリジナル要素が含まれています。一応ストーリーはこんな感じで進みます。
- intermission*0
なぜかオカリンが8人いるという謎の状態からスタート。ははぁ、これでハーレムルートをこなすわけですね分かります。と思ったら、この場面はストーリーと現時点ではまったくつながっていません。どうやって伏線回収するのかなぁ。
- chapter01
「起源鳴動のエントロピー(共通ルート)」前半部分。具体的に言えばスタート~オカリンが現状を把握するまで。ちなみにこの世界線に到達した原因は、第三者のDメールであることが示唆されています。ゲームでは曖昧にされたこの辺をどう解釈するのかも楽しみ。
- chapter02
「起源鳴動のエントロピー」後半+「失楽のメランコリア(萌郁ルート1)」導入部。ちなみに「ダーリンのばかぁ」は完成したものの、なぜかスイッチを入れても作動しなかったという事になっています。仕方なく資金不足解消のためにバンドを組むという流れ。またオカリンに、β世界線での出来事の記憶(つまり「未来」の記憶)がうっすらとあったり、綯がオカリンにも懐いていたりと、微妙にオリジナルな設定も盛り込まれています。
- chapter03
「失楽のメランコリア」前半+「猫耳乙女のドメイン(フェイリスルート1)」+「楼閣都市のネフェシュタン(フェイリスルート2)」前半。バンドは組んだものの、結局萌郁が歌えず断念、代わりにメイクイーンでバイトする、という流れでフェイリスルートへ繋げてます。フェイリスルートはダルがPV案を作成し、萌郁が手直ししようとするところまで。それと並行して紅莉栖が、第三者の脳に干渉して幻覚のようなものを見せるどう考えても悪魔の発明しか思えないアイテムを開発したり、タイムリープの可能性に気づいたりと活躍。
- chapter04
「楼閣都市のネフェシュタン」後半+「華氏93度のキアロスクーロ(まゆりルート1)」前半。ちなみに4℃はダルたちの協力するまもなく警察により瞬殺(フェイリスとのデートもあるけど○○シーンはない)。落ち着いてからまゆりがろぼまゆしぃを作ったり、プールに行く話が出たり。ただしプールシーンはお預け。
- chapter05
「失楽のメランコリア」後半+「黎明曙光のレシオ(萌郁ルート2)」前半。萌郁と肝試し(違う)したり、萌郁に押し入れに押し込まれたり、ミスターブラウンの計らいでデート(ただし綯付き)したり。動画投稿は諦めているので、その後萌郁のミスを通じて二人の仲が深まるシーンはありません。そしてラストシーンでは、未来からやってきたと思われる紅莉栖による衝撃的な言葉が…まさかこんなシリアスドラマみたいになるとは。
- intermission*1
そしてラストはまさかの…ものすごい意外な展開が待っているので、これはぜひご自身で確かめてみてください。アニメではスルーされ、円環連鎖のウロボロスでもわずかしか出番のなかった「○様」オンステージだったとだけ言っておく。
というわけで、比翼恋理のだーりんのシナリオを海羽先生の文章で読めるというだけでも十分面白いんですが、シュタゲらしいシリアスな展開も今後期待出来そうで、2巻の発売が楽しみです。円環連鎖のウロボロスが面白かった人、ぜひ読んでみてください。
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2011-12-04
「STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse」を読みました。
1巻のレビューはこちら。今回は軽いネタバレあり。
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前作同様、シュタゲのアニメ版の物語を、主人公のオカリンではなく、紅莉栖の主観から追ったものです。語り手になっている紅莉栖はα世界線:0.571046(オカリンが最後に戻ってきたα世界線。ここから勝利宣言を経てβ世界線へ移行した)の紅莉栖です。今作はこの世界線にオカリンが戻ってきたところまでなんですが、紅莉栖の主観ではこの世界線では何の事件も起きていない(せいぜいロト6が当たったくらい。他のDメールは送られていないし、IBN5100はあるし、鈴羽はタイムマシンオフ会後にすぐにタイムトラベルしていて、紅莉栖と萌郁は面識がない)ので、オカリンのタイムリープについてはオカリンの話を通じて語られるという形式になっています。なのでそこで起きた事件についての詳しい言及はないです。
でも別にそこはあっさり風味でも全然OK。その代わりに今回は紅莉栖が岡部への恋心を抱くようになり、それを自覚する過程がねっちりと描かれているので、やっぱり紅莉栖ファンにはお勧めです。
あと本編シナリオではほとんど触れられなかった、「紅莉栖のマイフォークへの思い」がきちんと描かれています。なぜ紅莉栖はマイフォークを欲しがっているのか、どうしてそれをオカリンとのキーワードにしたのかなど、上手に伏線として回収されていました。
このペースだとあと1巻で終わりかな?来年の3月頃を楽しみにしています。
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2011-10-26
森岡先生の最新作「夢のまた夢」読んだよ。
ほぼ全編オーソドックスな歴史小説でした。帯には「狙うは、家康の首!」とか景気のいいこと書いてますけど、実際は家康はちょい役で、家康と戦うシーンもないので注意が必要です。
物語は主人公で豊臣秀頼の奥小姓の少年が初陣に出るまでの物語です。僕は日本史についてはあまり詳しくないので、歴史小説的に良くできているのかどうかについてはわかりませんが、なんか小説として面白いというよりは、戦国豆知識的なおもしろさが前面に出ていたように思います。派手な合戦とかないからな。
で、森岡先生にしては普通だな…と思いながら最後まで読み切りましたが、最後の15ページに正に森岡先生らしい巨大な爆弾が仕掛けられていて、思いっきり驚かされたと同時に、自分が先生の手のひらの上で転がされていたということに気づきました。こういうところはさすがです。ただ○○の焼き直しのような気がしなくはないですが…
というわけで、個人的な評価は佳作といったところでしょうか。早く星界の続きを読ませてくれ…
2011-10-14
「とある飛空士」シリーズの最新作、「とある飛空士への夜想曲」を読了しました。
今作は時間軸的には「追憶」と「恋歌」の間になります。追憶のスピンオフという側面が強いので、恋歌は読んでいなくても大丈夫です。ただ恋歌で出て来た「彼」がなぜその立場にいるのか、どうして機体にペイントをしているのか、なぜあの人を「親友」と読んでいるのかなどいくつかの伏線が解決されているので、「夜想曲」を読んだあとにでも「恋歌」を読んでいただきたいところです。
で、今作は「追憶」で、「海猫」狩野シャルルと死闘を繰り広げた、天才パイロット千々石の物語です。戦いに敗れた千々石は再び海猫との戦いを求めて空をさすらうのですが、折しも千々石の属する帝国の戦況は悪化。仲間が次々と死に、破滅が近づく中、千々石は幼なじみの少女の歌を支えに空を飛ぶのだが…という話。どこかのんびりした雰囲気を含んでいた前2作と違って、ほぼ終始シリアスに物語が進みます。ラストは涙なくしては読めないです。
とはいえ、前作から考えると普通の小説みたいな感じだったかな。とはいえ作者の圧倒的な技量により描かれる空戦シーンは手に汗握り、ドキドキしながら読んでいけます。恋愛描写は薄めですけど、ヒロインもけっこういい性格をしていて(羽佐見の「誰だ、これは」というツッコミには笑った)魅力的です。前作より戦術レベルでの描写も増えているので、そういう視点でも楽しめるかと思います。たぶん太平洋戦争における日本をモチーフにしているんだろうなぁ。ラノベにしてはかなり珍しいかも。
あと結局「イスマエル・ターン」の挙動がよく分からなかった。
2011-09-29
一気に読み切りました。感想を書こうと思いましたけど、自分の下手な文章ではこの思いはうまく伝えられないので、個人的に選んだかっこいいシーン、笑えたシーン、泣けたシーンを3つずつ紹介して、感想に代えようと思います。
とりあえず迷うんだったら読んどけ。以下ネタバレ。
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かっこいいシーン
3.カルエルがクレアに「生きろ」と告げる
母親の仇ニナ・ヴィエントと、自分が愛する少女クレア・クルスが同一人物であったことを知ったカルエルは、一度は主人公にあるまじき落ち込み具合を見せるんですけど、仲間の支えで立ち上がり、母親の残した「人を許す」と言う事の本当の意味を悟るんだよね。そしていつか殺してやろうと思っていた相手に「生きろ」。かっこよすぎ。
2.アメリアの交渉
イスラの若き(29才ですよ)外務長アメリアは単身敵国に乗り込んで和平交渉を行うんですけど、こちらの手札を巧みに隠し、相手の弱点をわずかな会話から突き止め、交渉を有利に運んでいくその手腕がきちんと描かれていて、かっこよかったです。ただイラストで見ると表情がのっぺりし過ぎてるんだよな…
1.カルエルがクレアに別れを告げる
カルエルはイスラに来て初めて、この時自分の身分を公にします。僕こういう、高貴な生まれの人が、普段は隠しているオーラを、相応しいときに全開にして人に命令する、っていうシーンに弱いみたい。自分が平民の生まれだからか。
笑ったシーン
3.アリエルとカルエルのケンカ
ケンカするほど~の言葉通り、二人のケンカは飛空科の名物。今日もくだらない理由で二人のケンカはエスカレートして…ケンカのシーンはたくさんあるんですけど、あえてそのすべてとしました。このシーンがあるからこそ、最後の「さよなら、私の王子さま」という台詞が光る。
2.第二王子アリーメンを食べる
アリエルが作るお手製ラーメン「アリーメン」は、食べたものを残らず虜にするほどの味。空族からの親善大使、マニウスは人質生活がお気に召さない様子。イスラでは何とかその後機嫌を取ろうとするが、その試みは悉く失敗。最後に思いついたのが、アリーメンを食べさせることだったのだが…
1.アメリアがアリーメンを食べる
いつも知的でちょっと冷たい感じのアメリア外務長は初めてアリーメンに挑戦するのだが…。なんで挿絵がないのか悔やまれるほどの展開に。僕もいつか食べてみたい。
泣いたシーン
3.戦死者達の追悼式
初めての空族との戦いで、カルエルたちは大切な仲間を多く失ってしまう。戦いは何とか引き分けに持ち込んだものの、死んだ人は帰ってこない。仲間たちの分まで強く生きなければ行けないということは分かっているんだけど、涙が止まらないんだよ…
2.ミツオの両親とチハル
チハルと共に過酷な任務をこなしたが、敵に捕捉されミツオはチハルを逃がして戦死してしまう。死後ミツオに贈られた勲章を、チハルは家族に届け、ミツオの思い出を伝える。ごく短いシーンなんですけど、ミツオとの別れのシーンを鮮明に思い出して泣かせるんだよ…
1.ベンジャミンとノリアキの戦い
1位がこれかよ!カルとかクレアとかじゃないのか!と言われそうですけど、ここが一番泣いたんだからしょうがないじゃん。特にベンジャミンが重傷を負い、一度は生還を諦めたとき、シャロンが渡してくれたお守りのバンダナで止血することを思いついて見事に機体からの脱出を果たすシーンはマジ感動した。二人とも脇役だけど、しっかり光ってました。
ホントこのシリーズはすげぇや。
最新作「とある飛空士への夜想曲」も買ってきたので、近いうちに読もうと思います。
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2011-09-18
そういえば旅行中に、先日購入した「ガンパレード・マーチ 2K 5121暗殺」を読んでいました。ネタバレがあります。
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帯を見て気づいたんですけど、この本は2Kシリーズの最終巻だったのですね。シリーズと言っても北海道独立と今回の5121暗殺だけなんですけど。サブタイが衝撃的だったので、過去最大の試練が降りかかる!とかかもと期待したんですけど、これ「5121無双」にタイトル代えた方がいいよ。所詮普通の軍事力で超人集団である5121小隊をどうこうしようとか無理なんだよ。まぁ今回登場した中で最強の戦闘力を持っていたのは、小隊員ではなく関係者だったんだがな。関係者からしてこのヤバさ。役者が違います。
ところで今回メインに狙われたのは、善行、速水・舞、壬生屋、原。おぉ、先日の被害者予想けっこう当たってるじゃん。
さて、これで2Kシリーズは終わったようですが、ストーリー的にはまだまだ続くようです。今度の舞台はアメリカかな…?正直日本から離れると戦闘描写が大味になりそうで不安なんですけど、これまで何度も予想を裏切るすばらしい作品を作り上げた榊先生のこと、安心して次回作を待っておいて大丈夫でしょう。
しかし今回の新規イラストキャラは1人を除き全員悪そうな顔してるな。
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2011-07-21
「STEINS;GATE 蝶翼のダイバージェンス:Reverse」を買ってきました。現在通読中。
この作品は、STEINS;GATEの本編を、牧瀬紅莉栖の視点で描いているものです。内容は本編準拠ですが、出だしがいきなりクライマックスなので、本編未クリアの方は要注意です。
通し番号がついていなかったので1巻完結ものかと思っていたのですが、どうやら続くようです。1巻ではDメールが完成する前までなので、紅莉栖の主観もつながっている(Dメールの影響を受けていない)のですが、今後オカリンがDメールやタイムリープを始めると、世界線をまたいだ紅莉栖の主観は引き継がれないわけで、そこをどうやって処理していくのかが気になっています。
ただ、ストーリーは丁寧すぎるくらい紅莉栖の内心が描かれていて、まさに本編の舞台裏、Reverseといっていい出来です。なぜ紅莉栖がラボを訪ねる気になったのか、言動が奇矯なオカリンと向き合おうとしているのかなど、なかなか説得力のある描かれ方をしていて面白かったです。
ところでこの作者の方の名前に聞き覚えがあったんですけど、この方TRPGのゲームデザインとかリプレイとかされてる人ですよね。ガンパレ関係で見たことあるんでした。