2012-08-13

STEINS;GATE5 六分儀のイディオム:後編 レビュー


シュタゲノベライズのReverseシリーズ最終巻「STEINS;GATE5 六分儀のイディオム:後編」読了しました。今週にはアンダーリンの3巻も出ますのでそちらもお楽しみに。

※既刊感想はこちらから。

4巻は鈴羽視点のストーリーでしたが、今回は表紙に描かれている3人+るかの4人それぞれの視点からのスピンオフになっています。なお萌郁のみ本編準拠ではなく完全オリジナルストーリーです。

以下ネタバレがあるのでたたみますね。

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2012-07-15

STEINS;GATE4 六分儀のイディオム:前編 レビュー

「STEINS;GATE4 六分儀のイディオム:前編」を読了しました。これまでに角川から出ていたReverseシリーズの続刊という位置づけですが、ストーリー的には続編ではなくスピンオフになっています(まぁReverseシリーズ自体が紅莉栖視点のスピンオフだという話はさておき)。既刊の感想はこちらから。

ちょっと内容についての軽いネタバレあるのでたたみます。

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2012-05-16

STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン(2)  レビュー

海羽先生の「比翼恋理のだーりん」ノベライズ、「STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン」の2巻を購入してきました。相変わらず表紙イラストが素晴らしい。今回の帯は「まゆしぃ、マジ天使!?」ですが、相変わらず帯詐欺なのでご注意を。1巻とは別の意味でだが。
※1巻のレビューはこちら

今回も完結には至っていません。激しくネタバレがあるので以下折りたたみます。今回から比翼恋理のだーりんともまったく違うストーリーが展開されるので、原作ゲームをプレイした人もご注意を。

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2012-04-11

ここはボツコニアン 感想


宮部みゆき先生の最新作(だっけ)「ここはボツコニアン」を読みました。久々にラノベじゃない小説読んだなぁ。ラノベの定義はよく知りませんので、何をもって「ラノベじゃない」と言っているのかはつっこまないように。

さて宮部先生といえば知る人ぞ知るゲーマーで、ICOの小説とかも書かれている方ですよね。うちのサイト的なネタで言えば、TOAをプレイされていたという話を聞いています。僕は先生の熱烈なファン…というわけではないのですが、以前先生がRPG的な世界を舞台に書かれていた「ブレイブ・ストーリー」が面白かったので、ちょっと気にはしてました。

そんな時本屋で、「わたしもゲーム女のはしくれ。ずうっと書きたかったお話なんです」みたいな帯が付された本を見かけたら、それは買わないわけにはいかないでしょう。

あらすじ

本物の世界の「ボツネタ」が集まってできた出来損ないの世界「ボツコニアン」。そこに住む双子の姉弟ピピとピノ(まとめてピノピ)は、世界をよりよい世界に作り変えるため、何者かによって「長靴の戦士」に選ばれ旅に出る。RPG的でありながらどこか不条理なこの世界で二人は何を見るのだろうか――

感想

普通のファンタジー小説の様相ですが、実際にはRPGのプレイ日記的なものに近いかもしれません。作者が世界設定に突っ込んだり、登場人物が「本物の世界」(いわゆる現実の世界)のネタを電波によって受信したり、普通にファイナルファンタジーだのマリオだのといった名前が伏字にすることなく出てきたり、とメタ的なネタがそこかしこに出てきます。

世界もさすがボツネタを集めただけあって不条理の連続です。「敵が強すぎるチュートリアル」「使用者のSAN値をゴリゴリ削るエフェクトの魔法」「毒状態でもないのに移動するだけでHPが減少する仕様」(ちなみにお弁当は満腹度を回復させてくれるがHPは回復できない)など、クソゲーといわれても仕方ない内容がてんこ盛りです。主人公の二人は単に世界によって選ばれただけで、強力な特殊能力を持っているわけでもなく、そのたびに知恵と勇気とご都合主義で乗り越えて行きます。それがおもしろい。RPG好きならニヤニヤする展開もたくさんありますよ。

ちなみにヒロインのピピはなかなかにかわいらしく描かれているのですが、主人公たちは姉弟なのでラブロマンス的な要素は皆無です。あしからず。

タイトルを見て1冊完結かと思っていたのですが、どうやら現在でも好評連載中の模様。続きが気になるので、次巻も買ってみようと思います。しかしこの先生も速筆ですね。別に誰と比較しているわけではありませんが。


2012-02-08

STEINS;GATE3 境界線上のシュタインズ・ゲート:Rebirth レビュー


紅莉栖主観のシュタゲ小説がついに完結です。今回も軽いネタバレあります。サブタイがReverseからRebirthになっているのは気づきましたか?

1巻/2巻の感想はこちらへ。

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2012-02-02

「地獄で見る夢」 作品紹介&レビュー

森岡先生の最新作「地獄で見る夢」を読みました。

以下ネタバレ。

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2012-01-06

STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン(1) レビュー

年末に購入した「比翼連理のアンダーリン」を読んだので簡単な感想を。作者は本編のノベライズ「円環連鎖のウロボロス」もした海羽超史郞先生です。この人ノベライズがメチャ上手いので、今作も期待しています。なんていうか、文章が軽快でするする読める感じ。
ちなみに表紙の右上にも背表紙にも1巻であることが明記されているのに、読み終わるまで1冊完結だと勘違いしていたことはナイショだ。

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2011-12-04

STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse レビュー

「STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse」を読みました。
1巻のレビューはこちら。今回は軽いネタバレあり。

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2011-10-26

「夢のまた夢」 レビュー

森岡先生の最新作「夢のまた夢」読んだよ。

ほぼ全編オーソドックスな歴史小説でした。帯には「狙うは、家康の首!」とか景気のいいこと書いてますけど、実際は家康はちょい役で、家康と戦うシーンもないので注意が必要です。

物語は主人公で豊臣秀頼の奥小姓の少年が初陣に出るまでの物語です。僕は日本史についてはあまり詳しくないので、歴史小説的に良くできているのかどうかについてはわかりませんが、なんか小説として面白いというよりは、戦国豆知識的なおもしろさが前面に出ていたように思います。派手な合戦とかないからな。

で、森岡先生にしては普通だな…と思いながら最後まで読み切りましたが、最後の15ページに正に森岡先生らしい巨大な爆弾が仕掛けられていて、思いっきり驚かされたと同時に、自分が先生の手のひらの上で転がされていたということに気づきました。こういうところはさすがです。ただ○○の焼き直しのような気がしなくはないですが…

というわけで、個人的な評価は佳作といったところでしょうか。早く星界の続きを読ませてくれ…


2011-07-21

STEINS;GATE 蝶翼のダイバージェンス:Reverse レビュー


「STEINS;GATE 蝶翼のダイバージェンス:Reverse」を買ってきました。現在通読中。

この作品は、STEINS;GATEの本編を、牧瀬紅莉栖の視点で描いているものです。内容は本編準拠ですが、出だしがいきなりクライマックスなので、本編未クリアの方は要注意です。

通し番号がついていなかったので1巻完結ものかと思っていたのですが、どうやら続くようです。1巻ではDメールが完成する前までなので、紅莉栖の主観もつながっている(Dメールの影響を受けていない)のですが、今後オカリンがDメールやタイムリープを始めると、世界線をまたいだ紅莉栖の主観は引き継がれないわけで、そこをどうやって処理していくのかが気になっています。

ただ、ストーリーは丁寧すぎるくらい紅莉栖の内心が描かれていて、まさに本編の舞台裏、Reverseといっていい出来です。なぜ紅莉栖がラボを訪ねる気になったのか、言動が奇矯なオカリンと向き合おうとしているのかなど、なかなか説得力のある描かれ方をしていて面白かったです。

ところでこの作者の方の名前に聞き覚えがあったんですけど、この方TRPGのゲームデザインとかリプレイとかされてる人ですよね。ガンパレ関係で見たことあるんでした。