2015-06-20
【ゲーム】テイルズ オブ ゼスティリア レビュー
既にプレイ開始してから5ヶ月経ってますが、ようやくプラチナに辿り着けました。
テイルズ オブ ゼスティリア
ジャンル:情熱が世界を照らすRPG
価格:8070円
公式:Tales of Zestiria テイルズ オブ ゼスティリア | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
ストーリー
- かつて、天族と呼ばれる人々と、人間と呼ばれる人々が共存していた世界。しかしそれも今は昔、人間は天族の姿を見ることが出来なくなり、世界は災厄に飲み込まれようとしていた。人々は、過去世界の危機のたびに登場し、世界を救ってきた導師の出現を待ちわびていた。
そんな中、隠れ里で天族と共に育ち、それゆえ天族を知覚出来る人間の青年・スレイは、偶然村の近くの遺跡に迷い込んだ少女・アリーシャと出会う。そして運命に導かれるように村を出たスレイは、かつての導師と旅をした天族・ライラと契約し、当代の導師となる。それは、災禍の顕主と呼ばれ、世界に穢れを振りまく存在との長い戦いの幕開けだった―
というストーリー。世界観はいわゆる中世ファンタジーです。 - 今回一番問題があったのがストーリー面です。とにかく登場人物の一人・ロゼの行動原理が全く理解出来ないのが最大の問題です。
彼女は表向きは旅商人ですが、裏では暗殺稼業を営んでいます。この世界の人々は、罪を犯すと「穢れ」と呼ばれるものがたまり、最終的には憑魔という化け物に変じてしまうのですが、彼女は暗殺をなすことが正義と信じているため、職業的殺人者であるにもかかわらず穢れを纏っていません。彼女自身自分の稼業に誇りを持ち、殺さなければいけない人しか殺さないし、殺す前には殺すべきか調査するとか言ってますが、作中で何度もいい加減な調査をして、殺すべきでない人を殺そうとしたり、あっさり罠にはめられたりしています。(そもそも普通の手段で解決出来ないからと暗殺を依頼するような人をまず殺すべきってことになりませんか?)仲間達もロゼの正体は知っており、殺人をあまり快くは思っていませんが、ほぼ必要悪として認めています(一応言っておきますが、別に無政府状態ではなく、普通に法も警察(騎士団)も機能している世界です)。
別にダークヒーローがパーティにいるのは構いませんが、全く罪の意識がないのはヒーローではなく、シリアルキラーだろ。 - また世間では、アリーシャが途中離脱してしまうことがかなり叩かれていました。個人的にはアリーシャが離脱してしまうのは別に問題ないと思っています。ストーリー的にも理由付けがきちんとされていましたし、不自然さもないです(いいキャラだったので残念ではありましたが)。ですがその後アリーシャ下げロゼ上げの発言があったのは残念。正直普通の人間代表でもあるアリーシャ(ロゼはどちらかというとスレイ寄りの特殊能力者)とスレイの旅路を描くことで、天族と人間の共存というテーマを描くのだと思っていただけに、アリーシャを叩いちゃうと結局共存は難しいってことになるじゃん。
彼女がDLCで救済されてほっとしました。 - それから、ことあるごとに「殺す以外の方法を見つけたい」と言っていたのに、結局死んでいく人の多いこと多いこと。人死にが悪いとは言いませんし、すべての死に意味を持たせろと言うつもりもありませんが、いくら何でも後味が悪すぎです。特にアイゼンを殺したのはあっけにとられました。
- というわけで、ストーリー的には久々の低評価です。
システム
- 歴代作品を踏襲しているにもかかわらず、アイテム図鑑がない、マップ上のアイコンがわかりにくい(特に致命的なのは、宝箱の開封/未開封が区別出来ず、しかもマップを切り替えるとアイコンが消えてしまうこと)、説明のない(もしくは足りない)マスクデータが多い、など、全体的にちょっとうっとうしい作りでした。TOX2がシステム的に優秀だったので何でこうなった?という感じ。
- また、「オヤッツァー・フォー」のように、どう考えても放置することを前提にしているとしか思えないシステムを搭載しておきながら、本当に放置するとうまくいかないようになっているなどよく分からない仕様も。ユーザーができることを制限していくのはあまりいい制度設計とは思えませんが…
- また、アイテム合成もいまいちでした。今回は装備のステータスというよりそれに付着しているスキルが物を言うシステムで、合成しながら好きなスキルを集めていくのが楽しいのですが、そもそも武器のドロップ率が非常に低いのと、同名の装備同士でしか合成出来ないため、せっかく気に入ったスキルを集めた武器を作っても次の街に行くとお払い箱という事もあり、クリア後まではじっくり腰を据えてやる暇はありませんでした。せめてドロップ率がもう少し高ければなぁ。
- しかしながら、石碑による丁寧で順番を追ったシステムの説明、それぞれのシステムがゲームの世界観と上手に融合されていることなど、見るべき所もありました。もともとテイルズはシステム面では安定しており、シリーズ以外のゲームと比較して、特に劣っているというわけではありません。
キャラクター
- PCキャラは人間3人、天族5人。人間のアリーシャとロゼ、天族のデゼルとザビーダは入れ替わりなので、パーティは6人です。
- スレイ…仲間達から「自分の頭で考えて結論を出せ」とよく言われますが、状況がほぼ選択の余地がなかったりして、流されている感があるのは否めません(それでも歴代の主人公よりは「選び取っている」感はありますが)。性格的には癖がなく(ちょっと超然としているかも)、個性的な他のメンバーに押され気味です。しかし2作続けて主人公死亡エンドはちょっと…
- アリーシャ…自分のすべきことがよく分かっており、かつスレイやロゼと違ってそれがプレイヤーにも理解可能なため、一番感情移入しやすいと思われるキャラ。気丈に振る舞いながらも、一度限界を超えて感情があふれ出してしまうなど、人間としての弱さもあって魅力的です。彼女が離脱したのは本当に絶望しました。
- ロゼ…ストーリー上の立ち位置については散々批判しましたが、その偏った思想以外のところは嫌いじゃなかったです。落ち着いた性格のスレイに対し、話をぐいぐい引っ張っていくタイプのキャラです。ヒロインという立ち位置ではなく、あくまでパートナーという感じ。
- ライラ…火の天族。ダジャレ好きというキャラ立てがされていますが、初代主人公の彼と違い、結構うまいこと言ってたりもするので悪くなかった。思慮深いお姉さんキャラを予想していたのですが、どちらかというと序盤のムードメーカー的な感じでした。嫌いじゃないです。
- ミクリオ…水の天族で、主人公の親友。彼とスレイとの友情物語は非常にストレートかつ熱く、しかも押しつけがましくなく、周りもむやみに茶化したりしないため、エピソードとしても完成度が高かったです。テイルズでストレートな男の友情が描かれることは割と少ないので、新鮮でした。男性キャラでは一番好き。
- エドナ…地の天族。いわゆるロリババアと思われますが、ババアな発言は少ないです。もっとも皮肉やツッコミが多いため、ロリキャラという感じでもないのですが。辛辣な発言が多いにもかかわらず(ツンデレならぬツンツン)、それが嫌みにならず、むしろいいぞもっとやれになるのは、キャラ立てがきちんとしている証拠だと思います。キャラの中では一番好きです。
- デゼル…風の天族。当初から旅の目的を復讐と公言し、スレイたちも利用しているだけと言っていたのでアウトロー的なキャラかと思いきや、生き物に詳しかったり、何でも「風が教えてくれる」で解決したりと面白いキャラでした。彼は途中でパーティを離脱しますが、離脱のエピソードも悪くなかったと思います。でも離脱後すぐにザビーダが加入したからって、その後デゼルのことが話題になることはほぼないというのはちょっと…
- ザビーダ…風の天族。最初は主人公に絡むライバルキャラとして登場しますが、パーティに加入してからは頼れる兄貴として、そして明るいムードメーカーとして活躍してくれます。単なる賑やかしではなく、意外と人間関係や心情を理解した上でやっていることなので、こういうキャラが苦手な自分でも好感を持てました。むしろ何で最初あんなにとがっていたのか。
- 敵キャラについてですが、何となくカタルシスを得にくいボスが多く、そういう意味では悪役の魅力がなかった感じはあります。特にラスボスの行動原理なんか、「一人は寂しいので、僕と契約して憑魔になってよ!」なのでちょっと…背景もいまいち同情しにくいものでしたし…。ボスに重い背景を持たせ、プレイヤーに正義について考えさせるならそれもよし、ボスを外道に仕立て上げてプレイヤーにカタルシスを得させるならそれもよし、どっちかにすべきで、中途半端よくない。
戦闘
- シンボルエンカウント制。中盤まではいいのですが、後半になるとシンボルの動きが速く、単純に走っただけでは逃げ切れなくなったりしてちょっとウザイ。もっともホーリィボトルが宿屋に泊まらない限り効果持続なので、それを使えばいいのですが。
- 戦闘はいつものLMBSです。人間2人はパーティに固定で、人間2人と天族2人(天族は基本的に戦闘中でも入れ替え自由)の4人パーティで戦います。2人固定ウザイ!という意見もよく聞きますが、僕のように自発的にパーティを入れ替えることをしないタイプの人間にとって、ボタン一つで天族を入れ替えて、敵の弱点を突きながら戦えることのシステムはむしろ性に合ってました。TOXに近い感覚ですね。
- しかしながら、戦闘がやや大味な感があったことは否めません。それというのも、神依化すると、人間と天族のステータスを足したキャラになるというのが問題。戦場にいきなり通常の2倍のステータスをもつキャラが出現したら勝負になりませんよね?敵も終盤は神依化前提のステータスになるので、結局常に神依化して戦わないと火力が釣り合わないことになります。もちろん神依状態にも弱点はあるのですが、メリットの方が大きすぎる。
他方、敵も術を使うキャラが大量に出現すると、術を止めづらい仕様ということもあり、あっという間に全滅することもあります。 - やや味方AIの頭が悪い感じもします。特に神依化を勝手に解くのはヤメテ。こちらの操作で再度神依化することは可能なのですが、神依化自体にコストがかかるので結局無駄が出るのです。
- それから、エフェクトが派手なのはいいんですけど、派手になればなるほど、フロントビューだと見づらくなります。同じフロントビューだったTOGはエフェクト控えめでバランスが取れていましたが、ここまで派手にするならTOXのようにサイドビューにして。
- また批判が多い、戦闘時のカメラ視点が悪いと言うことについては、確かにその通りだと思います。…が、ザコ戦は、そもそもシームレスバトルということもあり戦場自体を選べるため、立ち回りやすい場所を選んで戦闘すればいいのであり、そこも含めて戦闘だと考えれば問題ないと思います。ただ戦場を選べないボス戦だけはもうちょっと気を遣ってよ。
総評
- 結局批判が多くなりましたが、世間で言われるほどの問題作かと言われれば、そんなことはないです。普通にテイルズとして楽しめるでしょう。さすがに初テイルズとしておすすめするほどではありませんが…。馬場Pの釈明が遅かったこと、アリーシャエピソードのDLCが結構高額で、しかも炎上したために急遽一時無料にしたといわれても仕方がない対応だったことなどもマイナスに働きましたね…。
お金を払ってプレイした以上、批判するのは消費者の自由と思いますけど、馬場Pを解任しろみたいな訳の分からない騒ぎ方は正直やめてほしいです。君の好きだったテイルズを作ったのも馬場Pだっての。あとプレイせずに叩いているやつは論外。 - とはいえ、RPGを評価する上で最も重要な要素の一つであるストーリーに及第点を付けられなかったことが、全体的な評価の低さに繋がっているように思います。キャラとか個々のエピソードにはいいところもあったんですけどねぇ。テイルズのテーマである「共存」に縛られた設定をしたせいでいろいろ弊害も出ているのに、まったく「共存」について結論を出さないまま終わったのも良くない感じが。
- 次回作も限定版を購入するモチベーションはまだ残っています。さすがに今回完全版商法をするようなことがあれば考えますけど。
- というわけで、20周年記念タイトルとしてはちょっと残念な出来と言わざるを得ないでしょう。あれこれ盛り込みすぎて散漫になった感じを受けました。もうちょっとオーソドックスなファンタジーでいいんだけどなぁ。
- あとスクリーンショット機能を外したことについては、ふざけるなと強く言いたい!多分コラボ衣装などの権利の絡みだと思うのですが,別にコラボ衣装を着けてる時はスクリーンショットできない仕様でいいから復活熱望。
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