ストーリー
記憶喪失の主人公が目覚めたのは、とある屋敷の地下だった。ミスリッドを荒廃させた半機械生命体―デモン。そのデモンを従える魔眼を持つ主人公は、屋敷の女主人が促すまま、自らの記憶を取り戻すため、迷宮に潜むデモン討伐に挑む―
という感じですね。DRPGなのでストーリーは比較的あっさり風味ですが、キャラクターたちが結構立っていましたし、イベントも要所要所でうまく挟んできていたので、特に不満はありません。DRPGなんてWizardryの昔から、「なぜダンジョンに潜るかって?そこにダンジョンがあるからさ」でいいんだよ。
システム
オーソドックスなDRPG+ハクスラということで、現代のWizという感じでしょうか。宿屋を起点にダンジョンに潜り、お宝集めて次のステージへ、という繰り返しです。ダンジョンには謎解きやギミックもそれなりにありますが、あまり複雑なものはなく、誘導に乗っかれば処理できるようになっていますので、探索ものとしての難易度は低目かも。難易度は普通でプレイしましたが、敵もそれほど強いわけではなく、きちんと迷宮を隅々まで探索して進めていけば大丈夫でした。時折新しいダンジョンに突入直後に敵が強く感じることもありましたが、割とレベルアップも頻繁なのでちょっとレベル上げすれば問題ありません。オートパイロットもあり、目的地さえ指定すればそこまで自動的に歩いてくれるのが地味に便利なんですが、階層が違う目的地にたどり着けない、固定モンスターを回避せず最短距離を行こうとする、回転床に乗ると中断、など若干残念なところも。また中継ポイントの数が少なく、肝心なところになかったりもするので、いちいちイベントのために迷宮をかなり歩かないといけなかったりするのは残念。せめてどこか1か所だけでいいのでアンカーを置けるようにしてくれると嬉しかったかも。
PQと大きく違うところは、やはりキャラクターメイキングの自由度でしょうか。5種族、7つの職業から自由に選んでキャラクターをメイクできます(主人公のみ種族と職業は固定)。外見も与えられたイラストから自由に選べます(種族や職業ごとにそれらしいイラストもあるが、別に拘束されない。エルフなのにごついおっさんでもOK)。種族は基本パラメーターに影響しますが、それ以外の影響は特にないのでまぁお好きなように。職業は習得できるスキルに影響しますが、他の職のスキルも覚える方法があるので、総じてパーティ編成の自由度は高いです。あとボイスも男性30種、女性30種の中から自由に選択できます。外見、ボイス、名前はいつでも変更できますし。メイクしたキャラクターとの会話はほとんどありませんが、イベントでは名前を呼んでくれるのでだんだん愛着もわいてきます。
キャラクター
PCは主人公以外固定はされていませんが、そのほかにも個性的なキャラクターが多数登場します。舞台となるのが竜姫亭という非常に狭い世界なんですが、その中にも様々な住民がおり,いろいろな人間関係があって面白いです。ただヒロインはやや金にうるさいタイプなので(ヒロインは選択できません)、そこは合う合わないがあるかも。僕は決して嫌いなタイプではありませんでしたが、それよりも無口キャラのプロメスのほうが…
しかし割と若手の声優が多い中、田村ゆかりんボイスのロリっ娘がいます。これは重要キャラかも、と思いきや…これ以上はネタバレになるので。まさか○○属性とは。
主人公は記憶がないうえに、その後も居心地を悪くするような事件が起きたり、衝撃の正体が明かされたりといったこともあるんですけど、仲間(特にヒロイン)の明るさに助けられ、雰囲気が重くなりすぎることはありませんでした。
戦闘
ランダムエンカウント+固定シンボルエンカウント方式です。要所要所には固定シンボルモンスター(特に強いわけではなく,一般のザコ敵と同じ)がいて、そこに接触すると戦闘になります。また迷宮内を歩いているときにもランダムで戦闘になることがあります。しかし固定モンスターは一度倒せば、こちらが撤退するまでは再出現しませんし、通常エンカウント率も低いので、あまりイラつくことはありませんでした。ただ最終的に,アイテム稼ぎはセーブポイントから後述のサークルまで行き、望みのアイテムが出なければリセット、を繰り返すことになるんですけど、セーブポイントからサークルまで結構距離があるんだよね。固定モンスターを追い払っても、通常エンカウントすることがあるので地味にイラッと来ました。エンカウントをなくすアイテムがあってもよかったかと。
それから、「サークル」という独特なシステムがあります。これは、敵から拾えるジェムをセットすることで、出てきた敵を倒すとそのジェムに対応する種類のアイテムが必ず手に入るというシステム。パーティ編成によっては、せっかく強い武具を手に入れても装備できる人がいない!なんてこともあるんですが、これを使えば今足りないアイテムを好きなように補充できます。ダブって余ったアイテムは同系統のアイテムを強化するのにも使えるので無駄なし!
ハクスラを重視しているだけあって、戦闘も非常にスピーディーです。個人的に一番感動したのは、△ボタンを押すだけで、前のターンに取った行動を繰り返してくれるショートカット機能。これだけならよくありますが、例えば「1~4番目のキャラはさっきと同じでいいけど、5番目のキャラだけ行動を変更したい」っていうときありますよね。普通のRPGだと、こういう場合たいてい全員入力やり直しになるんですが、このゲームでは特定のキャラだけピンポイントで変更が可能です。
ボスはかなり強さにばらつきがあり、初見ではあっさり瞬殺されるやつと、初見でも余裕のやつといろいろでした。まぁ適切な対策をとればどうにでもなるくらいです。
ザコはパーティ編成によって感触が違うと思いますが、うちのパーティではサムライが即死武器でたたき切ってくれてたので特に問題はなかったです。魔法キャラも中盤以降MPの心配がなくなれば無双できますよ。
ただ、クリア後まで戦闘不能者を復活させる手段がごく限られている上に、5人パーティから1人抜けるだけで戦術がガタガタになるので、事故でも一人死亡したら即撤退が基本です。幸い戦闘離脱アイテムは豊富なうえに,離脱に失敗することはない(使用前に死ぬことはありますが)ので、常時いくつか持ち歩きましょう。
総評
そのようなわけで、DRPGとしては非常にプレイが快適な作品でした。Wizが好きな方、DRPGが好きな方、キャラメイクが好きな方はぜひプレイしてみてください。実は発売当初から目をつけていたもののなかなか手を出す暇がなく,結局この時期になってしまったのですが、PQでDRPGにはまった勢いで挑戦して正解でした。
プラチナまでは51時間でした。実際はセーブ&ロードがあるから+4時間くらいかな。
おまけ:ぼくのかんがえたさいきょうのパーティ
主人公(”オズ”はデフォルトネーム)
うちの主砲。二刀流で雑魚には切り込み、ボスには超集中からのユピテルベインを叩き込むのがお仕事。あとホイッスル。
最後のデモン入手後からは、主人公さえ生きていればなんとかなるの精神でファイナルガッツを持たせていますが、結構狙われて死んでることも多かったりする。
戦闘不能時のボイスが保志さんっぽい。
ボーナスはまずVITが15になるまで振り(これは全キャラ共通)、その後AGIを25まで→MYS→ATK。
ドワーフ×パラディン(”ポムニット”はSN4より)
中盤までは、主人公、パラディン、サムライの3トップでしたが、アストロフォースの神器を手に入れてからはパラディンの1トップ制。雑魚でもボスでも常に防御して、物理攻撃を遮断するお仕事です。防御の数値がかなりおかしなことになっているので、物理攻撃だけなら無敵。ただし毒は勘弁。あと隊列を乱されてトップからいなくなると、一瞬でパーティが壊滅する諸刃の剣。
ボーナスはLUC→VIT→STR。
ミグミィ×サムライ(”パッフェル”はSN2より)
ザコには切り込みで即死をばらまき、ボスにはクロスフィックスで足止めをする役割。自分か相手が死ぬまで連続攻撃を行う「修羅」はハイリスクハイリターン過ぎて使いこなせませんでしたが、それでも十分強いです。ただし紙装甲なので死ぬのも一番最初。
ボーナスはAGI→LUC→STR。
エルフ×ウィザード(”ウィルベル”はアーシャのアトリエより)
中盤まではウィザーボルトでちくちく攻撃ですが、ファストキャスト(2回攻撃)とクアッドボルト(4回攻撃)を覚えてからはまさかの8回攻撃でメイン火力に。
終盤では、主人公にデバインウェポンをかけて敵にスローをかけたら、あとはひたすら攻撃。神器をヒーラー寄りにしているので、ヒーラーが忙しいときはそのお手伝いもできます。ゲイザーセンスはホイッスル要員として。
ボーナスはINT→MYS→LUC。マナ回復を覚えてからはMPに困ることはなくなります。
ネイ×ヒーラー(”クノン”はSN3より)
単なる回復だけかと思いきや、補助もこなしてボス戦でも雑魚戦でも活躍する縁の下の力持ち。
ファストキャストからの補助魔法は強力の一言で、2~3ターンで敵の攻撃避けまくり、敵に攻撃当てまくりのパーティが誕生です。終盤のレベル上げでは、フォースガード、ファストキャスト→マルチヒット、あとはホーリーシールド連打。フォースガード破られたらかけなおし、ダメージ受けたら回復、ウィザードのMP少なくなったらマナコンバートと忙しかったです。
ボーナスはMYS→INT→VIT。
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