2015-05-23
【ゲーム】ブレイブリーセカンド レビュー
とりあえず1周目クリアしました。プレイ時間は65時間くらい。隠しボスも倒したので、現在はモンスター図鑑を埋めています。アイテム図鑑は時限アイテムの入手をしていないのでスルーで。
ブレイブリーセカンド
ジャンル:RPG
プラットフォーム:Nintendo 3DS/3DS LL
価格:5980円(税別)
公式:ブレイブリーセカンド|SQUARE ENIX
以下ネタバレあります。
ストーリー
- 長年反目していた公国と正教の和解式典の日。突然現れた男オブリビオンは自らを皇帝と名乗り、正教の法王であるアニエスを強奪していった。正教騎士団三銃士の若きリーダー・ユウは、アニエスを助けるため同じ三銃士のジャン及びニコライと共に旅立つ。というストーリー。
- 基本的にはアニエスを皇帝の手から救出するというわかりやすい目標が掲げられている王道展開ですが、前作同様もちろんどんでん返しもあります。終盤は怒濤の展開で、一気にクリアしてしまいました。
- エンディング直前のシナリオは人を選ぶかもしれません。端的に言うとメタネタなので…。とはいえ、前作もメタネタがオチなので、シリーズをプレイしている方の抵抗感は少ないでしょう。自分もすんなりと受け入れられました。ノルエンデ村の大穴の仕掛けはちょっとびっくりしましたけど…
- ただ、一番問題を感じたのもシナリオ面です。ユウたちは過去改変をしようとしている皇帝に向かって「この世界に住んでいる人のことをなかったことになんてさせない!」と言い続けるんですが、皇帝を止めるために取った手段が「過去に戻ってやり直す」だからな…。もちろんそれにはやむにやまれぬ事情があったので、皇帝と同視することは出来ないんですが、それでもやはり一つの世界を闇に葬った(並行世界史観なので、闇に葬れてすらいないのかもしれませんが…)のはいいんですかね。
システム
- 前作同様、使いやすいシステム群は健在。
- 特に今回から、1ターンに同じ行動を連続する場合に必要なコマンド入力の負担が大幅に軽減されているのはありがたい。
- また今回はジョブも増えて、よりアビリティの組み合わせが重要になった。ジョブレベルは10(一定の条件を満たすと11)まで上げられますが、シナリオクリアに有用なアビリティは大体7もあれば十分だし、連チャンシステムなど稼ぎも比較的しやすいシステムなので適当にプレイしても詰まることはない。実際レベル上げもほとんどしなくて良かった感じです。
- 細かいことですが、戦闘時のリピート行動、便利なんですけど、暴発してしまうこともあります。「リピートする/しない」だけではなく、「リピートする前に1回確認する」というモードもあるとうれしかったです。
- ファーストインプレッションで、「パロネタ多すぎ」と言いましたけど、最後までプレイするとその理由がある程度分かりました。それでも多いと思うけど。
- 目玉だったバーターサブシナリオ。正義を考えさせる内容で、どちらを選んでもそれなりの結果になるようバランスが取られているのはよかったと思います(ただマヌマットとアナゼルの対決は…)。ただ、シナリオが非常に緊迫した時にも遠慮無くイベントが発生するのはもう少しどうにかならなかったのかと。ついでに言うと、テント会話も、ボス直前だというのに料理の話で盛り上がりすぎかと。
- それからナビゲーションシステムである「おしえてアニエス」も最後まで楽しかったです。スタッフの方もおっしゃってましたが、アニエス救出というモチベーションを保つ上で、アニエスを愛せるかどうかと言うのは非常に重要なファクター。その役割を存分に果たしてくれていたと思います。
キャラクター
- 前作同様PCは4人です。序盤で入れ替えがありますが、その後はほぼ入れ替わることはありません。パーティ内の人間関係も極めて円滑で、ぎすぎすしたりライバル関係になったりすることもなく、そういう意味では安心です。最近はみんなが仲良し!なゲームの方が珍しいですしね。
- ユウは前作のティズを引き継いでいるような、正当派の主人公です。割とまっすぐで、それゆえに悩むこともあるんですけど、持ち前の前向きさで乗り越えてくれました。朴念仁もティズ譲りですけど、最後は勇気見せましたね!
- マグノリアはイデアと並ぶパーティのムードメーカー。ユウに思いを寄せていて、小さなラブエピソードをちょこまかと挟んでくれるのがカワイイ。彼女も大義があって旅をしているのですが、けっしてをそれを仲間達に押しつけることなく、マグノリアからすれば見ず知らずの人を助けようとしているユウたちに力を貸してくれるんですから、いい人ってレベルじゃねーぞ。
- ティズは前作の冒険を経て、大人になりましたね。前回のエンディングからずっと眠り続けていたので、イデアと違って成長していないのかと思いましたが、杞憂でした。彼は本気出せばそれはもう強いんでしょうし、アニエスを助けたいという思いも一番強いはずなのに、突っ走りがちなユウのブレーキ役…というかアドバイザーとして存在感を示してくれました。あくまで主役を立てながらも、歴戦の勇者の風格は失わず。ユウは「さすがティズさん!」を連発するティズ大好きっ子なんですけど、それがうっとうしくならないくらいよくできた人でした。それにラストシーン、ティズだけはこうなること分かっていながら協力してたってことですよね。テラ男前。
- イデアは前作同様やはりムードメーカーです。思考は思慮深くなりましたけど、ガンガン勢いでおしていくところは変わらず、それがまたいい感じです。ティズと内輪ネタで勝手に盛り上がったりせず、パーティの雰囲気を円滑に保てるよう動き回る影の苦労人…かな?彼女は悲恋の主人公ですが、それを表に出してパーティ内の色恋沙汰に水を差すようなことをしないのも良かった。サブシナリオでも格好いいところを見せてくれました。
- PCではないですが、アニエスも良かったですね。前作をプレイした人はともかく、今作から入った人はアニエスのことをよく知らないまま助けに行かなければならなくなるんですけど、「教えてアニエス」で役に立つアドバイスや楽しいおしゃべりを提供してくれるので、「早く助けてあげなきゃ」というモチベーションは維持しやすいと思います。時々いなくなったりして、「まさか裏切りフラグ…?」とどきどきしたのは秘密です。
- 敵役も魅力的なキャラが多かった。前作は「立ちはだかる敵は皆殺し!」という感じで殺伐としているところもありましたけど、今作は「殺すにはそれなりの理由がある」という感じだったのはグッド。またそういうシーンがあるからこそ、ラスボス戦での演出が光りました。アンネはもうちょっとお仕置きしてあげてもよかったと思いますけどね。しかしエアリーがものすごい手間暇掛けてやっていたことを、アンネはあっさりやり遂げていたりしてなんかエアリーがかわいそうになりました。まぁアンネはエアリーのやったことに乗っかった感も否めないのですが。
戦闘
- ランダムエンカウント制ですが、エンカウント率は高くなく、また自分で調節することもできるのでいらつくことは無いです。時折推奨レベルに比べて敵が強すぎる…と感じることもありますが、それ以外は戦闘バランスも良好でした。ボスはそれなりに戦略を考えないと勝てないレベルなのも良い。
- 戦闘はサイドビューのコマンド入力方式。素早い順に行動できますが、ブレイブでターンを前借りしたり、デフォルトでターンをためたりすることが出来ます。ジョブやアビリティの組み合わせで戦略の幅も広く、単なるコマンドバトルに留まらないおもしろさがあるのは前作同様。今作は通常攻撃も魔法もどちらも主力を張りうるようになりましたので、本当に好きなパーティが組みやすいと思います。
- 序盤はウィザードによる全体属性攻撃が強いです。中盤からは通常攻撃が強くなってくるので、三刀流、パラージ、ホークアイあたりが便利。回復役はビショップが優秀。白魔道士の「そのまま全体化」があればMP不足に悩むこともないでしょう。終盤は黒魔道士の「何でも全体化」と「二言」で黒魔法をうったり月魔法で強化したり。敵の防御力が高くなるので、物理型はウォーヘッドやハープーンが必須。
というわけで、前作ほどの衝撃はないものの、二作目として手堅くまとめて来たな、という良作でした。サードも期待できそうですし、次回作も購入すると思います。キャラ、シナリオ、戦闘というRPGで僕が重要視する3要素の出来がどれも秀逸なんだから、そりゃ面白いに決まってますよね。
3DSでRPGをお考えの方は、第一候補に入れていいと思います。もちろん、前作もプレイした方がいいですよ。
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